2018年 07月 09日

<Episode #403> Muddler style

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White Muddler Tube Zonker & White Muddler Zonker variant




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フライのデザインとして、実はあまり好きな方ではないというのも正直な感想だったりする。
フライフィッシングを楽しむようになってかれこれ20数年も経ち、これまでたくさんのパターンのフライを巻いてきたけれど、それだけはおそらく何一つ変わっていないような気がする。
でも本当の一番の理由はタイイングデスクの周りが刈り込んだ毛で散らかって掃除がとても面倒なことかな。
やはりデザインよりもそちらの方があまり巻かない理由の一番の大きな要因なのだろうと思う。

それがいわゆる、ディアヘアを使ったマドラースタイルのフライ。

道北の本流が好きな友人達との間で今シーズン、一番ホットな話題がマドラーミノーなどマドラースタイルのフライだろうか。
特にこのフライで大きなLLサイズのレインボーに誰かが出合ったという訳ではないのだけれど、ヒゲナガのシーズンに友人達から僕が頻繁に耳にしたフライの名前がマドラーミノーだったという訳。
セッジなどのウエットスタイルよりもヘッドが大きいので、もしかしたら表層や水面直下ではこちらの方がアピール力が強いのかもしれないけれど。

以前はヘッドを大きく巻いた方がアピール力が強いように思えたのだけれど、僕にはとても不格好なフライにしか見えなかったので、ついタイイングを敬遠していたのだけれど、海外の方のFBなどを見ているとヘッドの小さなマドラーミノーの画像も出てくるので、僕もこのパターンならと最近になって少しずつ巻き始めた次第。
フックはもっぱらSAWADA Black Spey #4番かVARIVAS Streamer #4番を使うことが多いけれど、ここ最近はチューブフライにもアレンジして巻いたりしている。

でも、相変わらずタイイングバイスの周りが刈り込んだ毛で散らかるというのは一向に解消していないのだけれども…笑。




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Muddler CDC Sedge / SAWADA Black Spey #4




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Black Muddler CDC Sedge / SAWADA Black Spey #4




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# by slowfishing-yun | 2018-07-09 21:37 | 私的FlyTyingの愉しみ | Comments(4)
2018年 07月 02日

<Episode #402> 本流が濁る前に

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テレメーターでは1時間にたった12mmの雨量だったようだけれど、フィールドに立つ僕にはまるで熱帯雨林の突然のスコールのような激しい雨のように感じられる。
今思い返すと、それはもしかしたら何かしらの予兆だったのかもしれないとさえ思う。
曇り空に覆われ今にも雨が降り出しそうな湿度の高い日曜日の天塩川だった。
激しいスコールのような雨が過ぎ去った時、友人たちとの間では通称"ハチマル"という名前で呼び合うポイントに僕は"Copenhagen Winter Green"のコスメをまとったMKXを片手に立っていた。
朝の8時にそれぞれの思い入れのあるポイントへと分かれた友人たちとの帰りの待ち合わせ時間はお昼の12時。
僕がフィールドに立っていられるのは、残すところあと10分ぐらいだから、数キャスト&スイングさせたらリールにラインを巻き込むことになりそうだ。





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土曜日には二桁だった濁度も時間と共に少しずつ下がり始め、早朝の天塩川の濁度計は概ね7前後を示す。
すでに朝から4ヶ所のポイントでロッドを振ってみたけれど、本流レインボーからのリアクションは一向に何一つ起こることはなかった。
4ヶ所目のポイントに車で向かっている途中からフロントガラスに大きな雨粒が当たるようになる。
通称"ハチマル下"のポイントも気になるけれど、到底時間内ではまわり切れないから、今回は通称"ハチマル"のランを流し終えたら集合場所に戻ることにしよう。
スイングするフライに何も感じることがないまま、僕はとうとう"ハチマル"の長いランのエンド付近に差し掛かろうとしていた。
なんだか流れがいつもよりも奥の左岸側へシフトしているように感じられたので、あと数歩だけ流芯に近づきスネークロールに続くペリーポークからフルキャストすることにする。





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Rod : R.B.Meiser S2H14078MKX-4 "Copenhagen Winter Green"
Reel : Saracione MK.V 4" Black / Silver
Line : Airflo Skagit Compact Floating 600gr + 15' T-14
Fly : Conehead Tube Fly "Interaction" Variant

僕自身、通称"ハチマル"とあまり相性が良くなかったこともあり、このランのエンド付近まで丁寧にフライをスイングさせるということはこれまでなかったと思う。
でも、心のどこかでこのタイミングで本流レインボーが出てくれたらという願望がなかったかといえばウソになるけれど、それはタイミング的にかなり確率の低いことなのは経験的に知っている。

それは全く予想に反してのことなんだけれど、この絶妙のタイミングでスイングするフライが強烈な重量感で抑え込まれ、続いてLLサイズを予感させる振幅の広いヘッドシェイクと続く。
思わずこれはアディオスしたくないとつい欲が出てしまうような相手だった。

なぜか相手は下流へと猛烈なスピードで疾走することをしなかった。
僕がリールにラインを巻き込み始めると、僕の下流へとすんなりと近寄ってくる。
それはもしかしたら僕がリールにラインを巻き込むスピードよりも速かったかもしれない。
この後の本流レインボーの動きとシナリオのおおよそ予測がつくので、最初のフッキングのことを考えると一瞬僕の中で嫌な予感がよぎる。

今度はある瞬間を境にして相手は突然スイッチが入ったかのように猛烈なスピードで対岸の下流に向けて疾走。
そして「来る」っと僕が思った瞬間、まるでイルカのように横っ飛びに水面上をジャンプした。
今でも忘れられないけれど、はっきりと僕の目に焼き付いたのは体高が20cm以上はありそうなグラマーなLLサイズの本流レインボーだった。

アッといううめき声のような声が僕の口から自然と出て、ラインから生命感を感じるテンションが失われていることに僕が気付くまでに数秒は要しただろうか。
そんな久しぶりに感じるスリリングなやり取りだった。
僕自身としては少ないチャンスだっただけに、ぜひともLLサイズの本流レインボーの姿を写真や動画に残しておきた方のだけれど、こればかりは仕方がない。
おそらく本流が濁る前のほんのひと時だけ、本流レインボーにスイッチが入ったのだけかもしれないけれど…。





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土曜日には湧別川とオホーツクの山上湖に足を運んでいた。
鳥たちの囀りとセミの鳴き声そして眩しい光、フィールドは初夏の雰囲気に包まれようとしていた。
気温はみるみると上がり、一気に夏の様相を感じさせるぐらいだっただろうか。
また季節の針が数歩だけ前に進んだように僕には思えた。
                                         68.11




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# by slowfishing-yun | 2018-07-02 22:20 | Fishing Reports | Comments(10)
2018年 06月 25日

<Episode #401> 鳥たちの囀りを耳にしながら / 天塩川

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土曜日の早朝から鳥たちの囀りがいつも以上に印象的な週末の天塩川だった。
それは時折存在感の薄い霧雨のような小雨が降ったことや、または河畔林の木の枝が大きく揺れるぐらい強い風がが吹いたことも、おそらく鳥たちの囀りを僕により強く印象付ける要因のひとつなのだろう。
でも、きっと一番の要素はというと、僕と本流レインボーとの距離が一向に縮まらないことに他ならないのだけれど。

何となく多くのことが何かしらの歯車としてかみ合わなかった週末だったように思う。
一旦リズムがずれ始めると、なかなか修正は困難なもので、やはりジワジワと焦燥感のようなものが芽生え始める。
今回も動画を撮っていて思ったのだが、1日の中でも僕自身1ヶ所のポイントでじっくりと粘らずに結構ポイントを移動しているんだなあって。
これでも一応は一日のプランを考えたり構想は練るのだけれど、単純に考えてもイレギュラーの予定変更を含め相当な距離を車で移動しているんだと思う。





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週末の天気予報と、土曜日の夜に降った雨のことから、日曜日にはもしかしたら湧別川へと移動することも覚悟したけれど、何とかフィールドのコンディションが大崩れすることはなかったようだ。
頭上の雲が凄いスピードで流されていく。
霧雨のような小雨が降ったかと思えば、今度は雲の隙間から青い空が時折顔を出してくれたりした。
晴れ間がのぞくと春ゼミの合唱がフィールドに響くなど、猫の目のように目まぐるしく天気が変わるだけでなく、フィールドを包む音色も変わっていくようだ。

おそらく濁度などフィールドコンディションとしては申し分なかった週末だったのだろう。
なかなかこんなタイミングは巡ってこないだろうと、僕はいつもよりも少し長くフィールドに滞在していたように思う。
けれども期待に反して、グッドサイズの本流レインボーに出合うということは最後まで叶わなかった。
いきなりラインを引っ手繰るような衝撃とそれに続く疾走への心の準備はいつでも出来てはいたのだけれども。

数週間前に友人から「そろそろステージが変わる」という話を聞いたことがある。
詳しくは聞かなかったけれど、水面下では何かしらの変化が起こっているのだろうか?
どちらにしても、毎年このシーズンになると同じような悩みを抱えているような気がするのだけれども。
相変わらず何も変わっていないなと思うこの頃、それと同じく鳥たち囀りも何ら変わらないままかな。
                                           68.10 68.16→68.10



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# by slowfishing-yun | 2018-06-25 21:37 | Fishing Reports | Comments(10)
2018年 06月 20日

<Episode #400> Barny Reels Henshaw

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先週末にBarny Reels Henshawという英国のとても小さなリール工房のChrisさんから、右巻き仕様で一から作り直した2台のリールが自宅に届けられた。
リールに関してはまだインターネット上の写真でしか見たことがなく、僕自身実物のリールに触れるのも今回が初めてである。
いつもの事だけれど、今回もドキドキしながら荷物を開封する。
どちらも思っていた通りの美しいリールだった。
ニッケルシルバー製の逆ネジを10円硬貨を使い、一瞬頭の中で回す方向をシュミレーションしてから最初にグッと力を入れて逆ネジを緩め、そしてクルクルっと回して取り外す。
スプールを手のひらで押さえながらハンドルフェイスを回して緩めると、ラチェット音が静かにフェードアウトしていき、やがてどこかメカニカルな雰囲気が漂う1912仕様の Heave Checkが顔を出した。
こちらもパーツはすべてChrisさんの手によるハンドメイド。
それにしても何て素敵な音色を奏でてくれるのだろうか。




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Barny Reels Henshaw Perfect 3 3/4", RHWind, Wide drum, Brass face, Silver spitfire finish frame
Reel weight : 475g

ブラスフェイスによって重量はかなり増えているけれど、それを補っても余りが出るぐらいブラスフェイスには何とも言えない雰囲気があるように思う。
きっと徐々にブラスがより暗い色へと変色していくと、さらにリールとしての趣が増すのではないかとちょっと期待している。
ちなみにブレーキレギュレーターのリューズもニッケルシルバー製。





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Barny Reels Henshaw Perfect 3 3/4" RHWind, Wide drum, Alloy face, Silver spitfire finish frame
Reel Weight : 382g

当初はブラスフェイスのリール1台をオーダーしていたのだけれど、もうすぐリール製作からのリタイヤを考えているというChrisさんの話を聞き、ちょっと無理をしてAlloy faceのもう1台もオーダーすることにしていた。
ブラスフェイスにアロイフェイス、どちらも何とも言えないちょっとゴージャスな雰囲気の漂う趣のあるリールだと思う。
ファクトリーメイドとは違い、粗い部分が全く無いかといえばウソになるけれど、それもまたハンドメイドが故だと思っている。

戦前戦後のHardy Perfectの3 3/4”や3 1/2"が僕は好きだったけれど、現在はもちろん作られていない訳だから、今でも製作されているこのサイズのリールを見つけられたのは本当に幸運だったと思っている。

オーダー当初はニッケルシルバー製のラインガード付きをオーダーしていたのだけれど、Chrisさんからラインガードなしにしないかと提案があり、結局ラインガードなしの2台のリールが僕に届けられた。
でも、実際にフィールドでリールを使ってみると、やっぱりラインガードなしのリールを選択して良かったと思っている。
何といっても一番のお気に入りは、まるでミルキーのようなアイボリー色をした丸みのあるちょっと太いハンドルだろうか。




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# by slowfishing-yun | 2018-06-20 21:26 | My Favorite Reels | Comments(2)
2018年 06月 18日

<Episode #399> 新しいリールとTeshio river

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数日前に英国からオーダーしていた2台の新しいリールが自宅に届けられた。
確か今年で71歳になるChris Henshawさんがたった一人でリールを一から製作するBarny Reels HenshawのPerfect 3 3/4"。
いわゆるハンドメイドリールのひとつになるのだろう。

さっそく新しいリールにバッキングラインを巻き、ランニングラインとスカジット・スイッチSHを二つのリールに巻きこむことにする。
天塩川の水位は先週よりも若干高めだけれど、週末は新しいリールを実際にロッドと組み合わせ、ロッドとのバランスをチェックするぐらいのゆとりを持ってフィールドに向かおうと考えた。





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ロッドはMeiserの12フィート6インチ、7/8番、MKSの"Solar Eclipse"と同じくMeiserの13フィート、7/8番、MKXの"Copenhagen Winter Green"を使うことにする。
ブラスフェイスのリールは他のリールと比べても若干重さがあるけれど、特にキャスティングなどに支障が出るということはなかった。
どちらのリールも、僕にとってはちょっとゴージャスな趣と落ち着きがあるリールなように思えた。

水面直下をスイングするマドラーCDCセッジにレインボーが魅了され、リールからものすごい勢いでランニングラインが引き出されていくことを心の片隅で密かに期待する。
けれども、数日前の雨による増水と気温の低さが影響したのか、早朝やイブニングになってもあまり虫っ気のない本流だっただろうか。

結局、T-14の先に結んだコーンヘッド仕様のチューブフライ″Interaction"を気に入ってくれたSサイズの小さなレインボーは、友人の名前がついたポイントの対岸の深瀬でやっと僕のフライを見つけてくれた。
深瀬の流れの強さもあって、レインボーが下流へと疾走するとリールから予想以上に心地良いサウンドが響いてきて、僕は思わず嬉しくなってしまっただろうか。

フィールド全体が新緑の緑に覆われていて、野鳥の囀りなど生命感に溢れていた週末だったにもかかわらず、僕はリールの奏でてくれるサウンドの方にすっかり気が取られてしまっていたかな(笑)
                                             68.22→68.14



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# by slowfishing-yun | 2018-06-18 22:49 | Fishing Reports | Comments(6)