先週末にBarny Reels Henshawという英国のとても小さなリール工房のChrisさんから、右巻き仕様で一から作り直した2台のリールが自宅に届けられた。
リールに関してはまだインターネット上の写真でしか見たことがなく、僕自身実物のリールに触れるのも今回が初めてである。
いつもの事だけれど、今回もドキドキしながら荷物を開封する。
どちらも思っていた通りの美しいリールだった。
ニッケルシルバー製の逆ネジを10円硬貨を使い、一瞬頭の中で回す方向をシュミレーションしてから最初にグッと力を入れて逆ネジを緩め、そしてクルクルっと回して取り外す。
スプールを手のひらで押さえながらハンドルフェイスを回して緩めると、ラチェット音が静かにフェードアウトしていき、やがてどこかメカニカルな雰囲気が漂う1912仕様の Heave Checkが顔を出した。
こちらもパーツはすべてChrisさんの手によるハンドメイド。
それにしても何て素敵な音色を奏でてくれるのだろうか。
Barny Reels Henshaw Perfect 3 3/4", RHWind, Wide drum, Brass face, Silver spitfire finish frame
Reel weight : 475g
ブラスフェイスによって重量はかなり増えているけれど、それを補っても余りが出るぐらいブラスフェイスには何とも言えない雰囲気があるように思う。
きっと徐々にブラスがより暗い色へと変色していくと、さらにリールとしての趣が増すのではないかとちょっと期待している。
ちなみにブレーキレギュレーターのリューズもニッケルシルバー製。
Barny Reels Henshaw Perfect 3 3/4" RHWind, Wide drum, Alloy face, Silver spitfire finish frame
Reel Weight : 382g
当初はブラスフェイスのリール1台をオーダーしていたのだけれど、もうすぐリール製作からのリタイヤを考えているというChrisさんの話を聞き、ちょっと無理をしてAlloy faceのもう1台もオーダーすることにしていた。
ブラスフェイスにアロイフェイス、どちらも何とも言えないちょっとゴージャスな雰囲気の漂う趣のあるリールだと思う。
ファクトリーメイドとは違い、粗い部分が全く無いかといえばウソになるけれど、それもまたハンドメイドが故だと思っている。
戦前戦後のHardy Perfectの3 3/4”や3 1/2"が僕は好きだったけれど、現在はもちろん作られていない訳だから、今でも製作されているこのサイズのリールを見つけられたのは本当に幸運だったと思っている。
オーダー当初はニッケルシルバー製のラインガード付きをオーダーしていたのだけれど、Chrisさんからラインガードなしにしないかと提案があり、結局ラインガードなしの2台のリールが僕に届けられた。
でも、実際にフィールドでリールを使ってみると、やっぱりラインガードなしのリールを選択して良かったと思っている。
何といっても一番のお気に入りは、まるでミルキーのようなアイボリー色をした丸みのあるちょっと太いハンドルだろうか。