2017年 07月 17日

<Episode #334> オホーツクの本流と小さな山上湖

f0317993_15371604.jpg



車のカーゴルームに釣りのタックル一式と車中泊セットを積み込み、7月の連休をオホーツク方面で過ごした。
確かに天塩川で過ごすというプランも僕の頭の中をよぎったけれど、連休にカヌー下りが予定されているのと、今回は少しでも水温が低そうな湧別川に足を運ぶことにする。
ここ最近の北の大地は連日暑い日が続き、特に初日の土曜日は30℃を超える思わず頭がクラクラとしてしまいそうな真夏日だった。
ペットボトルに入れた水で時折ゴクゴクと乾いた喉を潤すなどこまめな水分補給を取りながら、炎天下の下で去年までとはすっかり様変わりしてしまった本流の新たなポイント探しに川原をたっぷりと歩いただろうか。


f0317993_15374638.jpg


f0317993_15372787.jpg

f0317993_15372002.jpg


初日の記念すべき第1投目で僕のスイングするフライをひったくり、リールの激しいスクリーミングサウンドを伴った下流への猛烈な疾走と計6回のジャンプで僕にすっかりLサイズ半ばの本流レインボーだと勘違いさせた予想外の魚との出合いには本当に驚かされた。
何しろランディングネットに入るまで、これっぽっちも僕は本流レインボーじゃないとは疑いもしなかったぐらいだから。

早朝の予期せぬ出合い以来、GoogleMapの航空写真を頼りにいろんなポイントを探索してみたけれど、この暑さと遮る物がない頭上からの日差しのせいか、僕がスイングさせるフライにはコツリともアタリは訪れない。
イブニングにもう少し何かしらの虫のハッチでも起これば、少しは状況が変わるのかもしれないのだけれど・・・。


f0317993_15374375.jpg


f0317993_15373569.jpg

f0317993_15373098.jpg


久しぶりにMeiserの12フィート6インチ、6/7番のMKS "Black doctor"を使ってみた。
ロッドにセットしたSaracioneのMk.V 3 1/2" All blackには、480grのスカジット・スイッチが巻き込まれている。

今回もいつものように少しInstagramで写真を加工してみたけれど、それだけで雰囲気というかイメージが変わるからなかなか面白いと思う。特にピントというかボカシは奥が深くてなかなか面白いなぁと思った次第。写真の雰囲気はちょっとミニチュアというかジオラマ風になるのだろうか。おそらくPhotoshopで加工すればもう少し丁寧に仕上がるのかもしれないけれど、このラフさもなかなか悪くはないと思う。


f0317993_15372307.jpg


f0317993_15373919.jpg

お昼前から天気が崩れるという予報の日曜日には朝から数ヶ所でフライをスイングさせてみたけれど、結局生命感が感じられないままノーバイト。少し早めに本流を離れ、オホーツクの山上湖へと車を走らせた。
冷たい湖水にゆっくりと慎重にウェーディングする。実は他のアングラーの姿をまったく見つけることが出来ない山上湖に僕が何かしらの不安を少し覚えたのは確かなことかな。
ゆっくりとあたりを見渡すと湖の真ん中にまだいくつかの大きな流木が残されているなど、去年の台風の影響がまだいたるところに少し残っているようだ。

ランニングラインをリトリーブする指先にグゥンと違和感を感じて、僕はやっと安堵というかホットしただろうか。
小さなレインボーやアメマス達だったけれど、オホーツクに山上湖が少しずつ回復してきているようで、なぜだか少し嬉しくなってしまったような気がする。
                                       50.88

f0317993_15371332.jpg


Today's BGM :






[PR]

# by slowfishing-yun | 2017-07-17 17:33 | Fishing Reports | Comments(4)
2017年 07月 10日

<Episode #333> 不思議な感覚

f0317993_22144679.jpg



ジリジリと容赦なく照り付ける紫外線をたっぷりと含んだ初夏の日差し。
そんな7月の日差しがギラギラとこの上なく眩しく感じられたと同時に、僕にはなぜかしらとても薄い皮膜か何かに覆われているようにも感じられた。
おそらくそれは、久しぶりに好天に恵まれたフィールドで過ごす週末だったことも一つの要因なのだろう。
北のフィールドは早朝からこの日の気温の上昇を予感させる兆候ですでに満ちていたように思う。
それはある意味僕と鱒との出合いをさらに難しくさせる兆候とも言えなくはないのだが・・・。
やがて気温がまるで羽でも生えたかのようにみるみると上昇していくと、なんとなくフィールドがこれまでのものから少し変化したように僕には感じられたのだった。


f0317993_22145222.jpg



f0317993_22145891.jpg



f0317993_22145577.jpg



野鳥の囀り、本流の奏でる音色、風の音などフィールドでこれまで耳にしたり感じていた音色がなぜか不思議といつもよりも遠くに感じるのである。
木立から響いてくる野鳥の囀りも、もしも曇り空ならまるですぐ隣で囀っているのではと思うぐらい近い距離に感じるのだけれど、なぜかこの日はとても遠いところから微かに聞こえてくるような感覚だった。
まるで蜃気楼のように暑さと熱気で感じ方に歪みを感じるようなものだろうか。
少しリアリティに乏しい感覚が僕にはとても不思議な感じがして印象的だったかな。
そんな不思議な感覚を感じながら、生温かいとさえ感じる本流にウェーディングし、キャストとスイング、そしてステップダウンを何事もなかったかのように繰り返す。


f0317993_22143625.jpg



f0317993_22144993.jpg


f0317993_22144236.jpg



今回の天塩川では30℃を超える気温の中、僕としては汗をかきながもかなりの距離を歩いたように思う。
テレメーターが示す23℃近い水温はさすがに鱒との出合いが難しいように思えたこともあるけれど、この機会にとロッドを手にしながら僕がいつも足を運ぶポイントの対岸側をリサーチしてみた。
それにしても対岸から見る風景は、まるで別のポイントか別のフィールドにでも足を運んだんじゃないかと思うぐらい、なかなか新鮮なものに僕には思えた。
実は対岸の岸際からすぐにスリット状の岩盤になっていたりと、いつもウェーディングする側からだとまったく気づかなかった事がたくさんあっただろうか。
それにどうしても素敵に見える対岸のポイントが、いざ足を運んでみるとそれほど魅力的じゃなかったということだって・・・。
そんな訳で、なかなかいつもとは違った不思議な感覚を感じることが出来た天塩川で過ごした週末だったかな。
                                  68.01→67.91

f0317993_22150778.jpg



Today's BGM






[PR]

# by slowfishing-yun | 2017-07-10 23:50 | Fishing Reports | Comments(6)
2017年 07月 02日

<Episode #332> 7月の雨

f0317993_16174483.jpg



7月に降った最初の雨は、まるでミストのような存在感の薄い霧雨だった。
少し前まで乾いていた夏用の青い小さな花柄のプリントシャツが、そんな雨に濡れると少しずつ重くなっていくのを感じる。
のっぺりとした厚い雲が隙間なく7月最初の空をどこまでも覆っていた。
高い湿度のせいか、少しの風でもその重さを肌で感じとれるほどだった。

土曜日の早朝から、とても濃いオリーブ色をした天塩川本流の流れがとうとうと僕の目の前を流れていた。
テレメーターの濁度計はどうやらまだメンテナンス中のようで、濁度の数字はしばらく表示されていないけれど、感覚的には8から10程度といったところだろうか。
確か膝下までウェーディングしてシューズのつま先がかろうじて見えるぐらいだから、透明度はおよそ50㎝ぐらいかな。



f0317993_16172631.jpg



f0317993_16173519.jpg



3ヶ所目に廻ったポイントでは流れの緩くなる下流側からまわり込み、今シーズンになって初めてお気に入りの中州に渡ってもみた。
そして2つのラインシステムでこのランを釣り下ってみるとこにする。

まずはフローティングのスカジット・コンパクトに15フィートのType3のティップの組み合わせ。
ティペットの先に6番のBlack Sedgeに巻いたシルバーマーチブラウンを結んで釣り下ってみた。
次にティップを15フィートのT-14に交換し、ティペットの先にはコーンヘッド仕様のチューブフライ"Interaction"を結んで1回目よりも少し深いレンジでフライをスイングさせてみたりする。

時間をかけて丁寧に2度のステップダウンを繰り返したつもりだけれど、結局このランではアタリすら僕には感じられなかった。



f0317993_16172010.jpg



河畔林がオーバーハングしたヒゲナガの瀬で今度は6番のBlack Sedgeに巻いたマーチブラウンをスイングさせてみる。
ヒゲナガはほとんど見かけなかったけれど、それでもスイングの終わりかけにまるでカツンと音でも響いてきそうな鋭角的な衝撃と共に小さなレインボー達が元気に顔を出してくれた。


午後から訪れた岩盤のせり出したプールのポイントでType3のティップの先にコーンヘッド仕様のチューブフライ"Interaction"のブラックバージョンを結び、ゆっくりと流れをスイングさせてみる。
フライが着水し、ラインが下流へと膨らんでフライが魅力的にスイングし始めると、下流に膨らんだラインの先端の少し上流でMサイズのレインボーがジャンプした。
そして2度目のジャンプで、そのレインボーとは確実にフッキングすることもなくアディオス。
どうしようもないかもしれないけれど、僕にとってフッキングは今後も課題かな。

雨音に交じって僕の頭の中ではこんな曲が流れていた。
どこかノスタルジックな雰囲気と透明感の漂う"July Skies"の曲。
僕にとっての最初の7月の空は、残念ながら雨雲に覆われていたけれどね…笑
                                   68.08→67.97

f0317993_16175070.jpg


Today's BGM :






[PR]

# by slowfishing-yun | 2017-07-02 17:52 | Fishing Reports | Comments(6)
2017年 06月 25日

<Episode #331> 雨の中の新しいポイント探し

f0317993_16231016.jpg







北のフィールド・天塩川に近づくにつれ、ヘッドライトに照らされる夜のアスファルトが雨に濡れて少しづつ光沢を帯びながら黒く染まり始めた。
この週末も北の本流・天塩川で車中泊をしながらのんびりと過ごす予定でいたけれど、土曜日の夜にまとまった量の雨が降るという天気予報。
6月の天気は相変わらず予測するのがなかなか難しいし、週末アングラーの淡い期待は外れてばかりだろうか。
とりあえず車のカーゴルームからシュラフなどの車中泊セット一式を運び出し、Moriさんの荷物を載せるスペースを確保する。



f0317993_16232521.jpg



f0317993_16231891.jpg



6月の雨が降り続ける中、いつも足を運ぶレギュラーポイントだけでなく、今回はMoriさんのガイドとGoogle Mapを頼りに、僕がまだ足を運んだことがない天塩川のポイント数ヶ所に初めて足を運んでみることにする。
それにしてもどのポイントもワクワクするぐらい魅力的で、さまざまな表情を見せてくれるポイントだった。
折をみてのんびりとリサーチしてみようと思っているけれど、僕としてはこんなポイントでイトウではなく本流レインボーに出合えたらいいなぁと思った次第…笑。
雨に濡れた艶やかな緑とカジカガエルの鳴き声、それに野鳥の囀りが印象的な6月最後の週末だったかな。
年を追うごとに本流レインボーに出合えるチャンスは少なくなってきているように感じるけれど、フィールドで過ごす時間はやっぱり他のものでは代えられないぐらい得るものがあると思っている。
                                             67.95


f0317993_16231453.jpg



f0317993_16232158.jpg






Today's BGM :





[PR]

# by slowfishing-yun | 2017-06-25 17:20 | Fishing Reports | Comments(6)
2017年 06月 19日

<Episode #330> イブニング前のアディオス


f0317993_21433242.jpg


僕が手にしたロッドはマイザーの14フィート、7/8番、MKX。
そしてお気に入りのリールに巻かれたラインは、エアフロのスカジット・F.I.S.T(600gr)に自作した15フィートのT-14のティップの組み合わせ。
フロロカーボン3号のティペットの先にはコーンヘッド仕様の黒のInteractionを結ぶ。
それにしても、これから本格的にヒゲナガが飛び交うであろうイブニングのプライムタイムを前にして、このラインシステムはちょっと無理があるのかもしれないけれど、僕がイブニング前にどうしてもひと流ししておきたい早瀬から続く深いプールを形成したポイントがあった。



f0317993_21433800.jpg


f0317993_21431912.jpg



イブニングを前にして賑やかになり始めた野鳥の囀りを耳にしながらワンキャスト&スイングごとにゆっくりとステップダウンを繰り返す。
ステップダウンを繰り返していくと徐々にプールの水深が深くなっていき、フライのスイングスピードが少しずつ遅くなっていった。
僕は乏しくなったフライのアピール力を増せやしないかと、トリガーのように指に掛けたランニングラインをピョコピョコと動かしてはフライにイレギュラーなアクションを加えてみる。
そしてこの深いプールを形成したポイントの僕がカバーすることが出来る範囲のちょうど半分あたりまで、フライが何一つ異物の触れることなくステップダウンしてきたあたりだった。
流芯をゆっくりと横切っているフライが何の前触れもなくいきなり強烈かつ強引なパワーで引き込まれ、グゥアン、グゥアンと久しぶりにロッド全体が激しくバウンドする。
それはあまりにも暴力的で、僕の経験的にも紛れもなくレインボーのものだった。
でも、それからほんの数秒後にはレインボーとのあれだけ鮮烈だったコンタクトもフッと跡形もなく消滅する。
つまりいつものようにアディオス。
ほんの数秒間という短い間に、この少ない光量の中どこで写真を撮ろうか、どんなアングルにするかまで考えていたのに…笑。
どちらにしてもあの遠慮のない強引さというのは、本当に鮮烈な印象と余韻の残る記憶をアングラーに残していくようだ。



f0317993_21434231.jpg


f0317993_21432732.jpg




土曜日の午前中は深い霧に包まれた天塩川だった。
幻想的な雰囲気の漂うフィールドは本流の奏でる音色と野鳥たちの囀りで占められていた。
やがて霧が晴れ、エゾハルゼミの蝉時雨が途切れない、6月らしい好天に恵まれた週末だった。
冷たさが伝わる本流は、おそらくレインボーにとってもなかなか心地の良い水温だったのではないかと思っている。
ただ相変わらず、僕がスイングさせるヒゲナガを模したウエットフライには小さなレインボーしか相手にしてくれなかったけれどね(笑)。

オレンジ色が眩しいパタゴニアのヒップパックはショルダー掛けにしてもなかなか使い勝手がいいようだ。
愛用している折りたたみ式のフォールディングネットも何とか掛けられそうだから、今年はフィッシングベストを着なくても釣りが楽しめそうな気がする
                                     68.07→68.00


f0317993_21434740.jpg


Today's BGM :






[PR]

# by slowfishing-yun | 2017-06-19 22:42 | Fishing Reports | Comments(6)