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2017年 08月 27日

<Episode #344> スコール

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ここ最近はオホーツクや知床のピンクサーモンのフィールドへとめっきり足を運ばなくなり、どうもこの時期のフィールド選択にずいぶんと迷うようになってしまったかもしれない。
結局のんびりとした時間にフィールドに向けて自宅を出発した時には、まだそよぐ風にお盆を過ぎた夏の気配が含まれていたように思う。
空はまだまだ夏の青さの残る8月の青空だった。
でも僕がハンドルを握る車が中山峠を越えて羊蹄山の麓の真狩村のあたりに差し掛かってから、どうやら少しずつ風が強まり始めて、目指す先のフィールドの空の色が濃い灰色に変わっていった。
やがてポツポツと大粒の雨粒が車のフロントガラスに当たり始める。
尻別川の昆布エリアの駐車スペースに車が滑り込んだ時には、ほんの短時間だけれど車の外に出るのを躊躇うほどのスコールのような激しい雨となった。



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激しい雨が降り止むと、今度は眩しい日差しと共に先ほどよりもさらに青いと感じる夏の青空が頭上に現れた。
そして少しのタイムラグをおいて、夏ゼミの鳴き声がフィールドに響き始める。
湿度の伴った夏の暑さがフィールドを覆っていた。
そういえば早春のアメマス以来、ずいぶんと久しぶりに足を運ぶ晩夏の尻別川だった。
水位は若干低めだったけれど、もう少しクリアーかなと思っていた本流の色は濃いオリーブ色に染まり、透明度はおおよそ80cmといったとこだろうか。
第1、第2セクションで何度かバイトはあったけれど、僕がフックを外すためにトラウトに触れるという状況までには至らなかった。



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遅いランチと飲み物を買いに蘭越町にあるセイコマートに入ると、今度は先ほどの数倍ほどのまるでバケツをひっくり返したような豪雨となった。
僕が車の中での遅いランチを食べ終わるころにはスコールのような大雨が嘘のように降り止む。
おそらく本流が濁るまでには多少のタイムラグがあるとしても、田畑や用水路からあふれた黄土色に濁った水が本流に注ぎ始めるのだろう。
今日はイブニングまで本流で粘ろうとヌカカ対策もしっかりと準備してきたけれど、今日はこれでストップ・フィッシングにしよう。

雨のあとは、なぜかフィールドに吹く風がひんやりとしたものとなった。
着替えをしていると草むらからの秋虫の音色が突然消え、頭上を爆音とともに2機のオスプレイが旋回しながらあっという間に遠くへと消えていった。
そしてフィールドには秋を感じる静けさが何事もなかったかのようにまた戻ってきた。
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by slowfishing-yun | 2017-08-27 21:44 | Fishing Reports | Comments(6)
2017年 08月 24日

<Episode #343> slow fishing fly collection…2 / Prototype

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最近も暇を見つけてはタイイングバイスの前に座り、ああでもない、こうでもないと試行錯誤を繰り返しながら新しいアレンジを加えたフライを巻くのがちょっとした楽しみの一つになりつつある。
そしてそんなフライが何度かのフィールドテストの末に、僕のチープなプラスチック製のフライボックスの中でレギュラーポジションを獲得するかどうかは、これまたまったく不確かなことだったりする。
もちろん時には全く使い物になたないボツのフライになることだって…。
どちらにしても、たいていの新しいアレンジのヒントはやっぱり海外のFBからのものが多いと思っている。
意外とスティールヘッドよりもアトランティックサーモンのフライからの方がヒントは多いだうか。
それはともかく、新しく巻いたフライがトラウトの中でも特に大きな本流レインボーに好かれるかどうかは分からないけれど、まずはフライを巻いた僕自身がそのフライを好きになることが必要不可欠なことのように思っている。



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こちらは、2017 new Jabara & conehead tube fly prototype。
プロトタイプということだけあってまだまだ試作段階のフライだけれど、これまでのJabara conehead tube flyにUV系や超ケイムラなどフラッシャーを多めに巻き、さらに両サイドにラバーレッグを4本ずつ計8本取り付けたもの。
全長はおおよそ約5cmと小型に仕上げてみる。
ラバーレッグの数を増やしていくと、だんだんとバスルアーのラバージグの雰囲気に近くなるかな…。
今回は全体的に暗いトーンのフライを巻いてみたけれど、オレンジ&ピンクといった少し派手めのカラーもいたって悪くはないと思う。
さらにバリエーションとしてラバーレッグありとラバーレッグなしの2パターンを巻いたけれど、やはりラバーレッグが数本でもあった方がフライの動きはよいようだ。



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2017 Egg ball tube fly prototype

釣り具量販店の海釣り仕掛けコーナーで買った直径6mmのビーズ玉を使い、今年のE.S.Lのプロトタイプではブラス製のコーンヘッドを省いてタイイングしてみた。
これまではエッグボールをシェニールなどを使って表現していたけれど、今回のプロトタイプではコーンヘッドを省きビーズ玉だけを使うことによって、かなりシルエットがはっきりとしたエッグボールとなったように思う。
でも、そうなるとなかなか妥協点を見つけるのが難しかったかな。
タイイング終了後に0.8mmのプラスチックチューブにビーズ玉を差し込み、その先端をライターの火であぶってビーズ玉を留めるのだけれど、球形のビーズ玉とフライ部分との段差がどうしても気になるので、今回はヘアラインのCactus Chenille Largeを1~2回転ハックリングして段差を少なくするようにしている。おそらく他にも段差を少なくする方法はあると思われる。


そして最後は、Conehead tube fly "Interaction" variant, Black and black 2017。

こちらもUV系や超ケイムラのフラッシャーをたっぷりと使用したフライで、すでに北の本流では実績があるようだから、僕のチープなプラスチック製のフライボックスの中ですでにレギュラーポジションを獲得しつつあるようだ。



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by slowfishing-yun | 2017-08-24 21:48 | 私的FlyTyingの愉しみ | Comments(4)
2017年 08月 22日

<Episode #342> 夏の本流

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釣り旅へと出かけようと1週間ぶりに車の運転席に乗り込むと、車の中にクモの巣が張り巡らされていて、とても驚いたのが週末の始まりだった。
どうやら先週末の釣行のさい、いつの間にか車の中にクモが忍び込んでいた様子。
それにしても車の中にこんなにクモの巣が張っていたのは初めての経験。

そして本流が流れる北のフィールドに立つと、まったりとした夏のにおいがしたように僕には感じられた土曜日。
それはある意味、僕と鱒との距離を感じさせるにおいだったように思う。
不思議なもので、年に数回はフィールドに立つとそんなにおいを自然と感じたりして、無用な期待をしなくなったこともあっただろうか。
出来れば僕の気のせいだあってほしいと願いながらお気に入りのロッドをキャストしていたように思うこの週末だった。



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先週とは違って、いかにも夏らしい好天には恵まれていたけれど、減水がさらに進み、日中の水温が思わず生温いとさえ感じる23℃ぐらいまで上昇した天塩川だった。
そんな週末の2日間で僕は天塩川の思いつくポイントを彷徨い、いつもよりも少し先までウェーディングして普段の水位ならフライを届けることが出来ないポイントまでフライをキャストし、ドキドキしながらスイングさせてみたりする。
どんな出合いが訪れるか全く予想がつかない緊張感は、僕なりにかなり楽しかったかな。
でも、そんな淡い期待感の中で顔を出してくれるのは、フライの大きさとはまったく不釣り合いな小さなレインボーぐらい。
そしてフィールドで僕が目にした釣り人の姿はというと、それもたったの3人とかなり閑散としたものだった。



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夏のけだるさも不注意というか気の緩みの一つの要因だったかもしれない。
いつもよりも速いピッチでリトリーブするラインにグゥンと衝撃が伝わる。
でもその悪くはない躍動感は残念ながら長続きはしなかった。
フライを回収してみるとチューブフライにセットしたチヌ針のフックが伸びていた。
おそらくその前のキャストで川底の大きな石に引っ掛かったフライを少し強引に外した時にフックが伸びてしまっていたのだろう。
フックの状況を確認していなかったのを少しだけ悔いたもしたけれど、やはり夏の暑さのせいにすることにした。

お気に入りの深瀬のポイントでは、到底フライを届けられない対岸でサーモンサイズの魚が跳ねていたから、もしかしたら夏の美しくてパワフルな本流レインボーに出合えるチャンスがどこかで巡ってくるのかもしれない。
車をとめた駐車スペースの脇の草むらから秋虫の羽音が聞こえてくると、フィールドに近づいてくる秋の気配をほんの微かに感じるのだった。

P.S. FBで知り合ったUsamiさんから届いた旧モデルのスカジットスイッチ(420gr)とマイザーの13フィート、5/6番のMKSとのマッチングがドンピシャだったのがとても嬉しい収獲だった半面、早春に購入したオレンジ色のPatagoniaのストームフロント・ヒップパックが、防水ファスナー以外のところから浸水したのがちょっと痛かったかな。まずはアクアシールで補修してみようと思っている。
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by slowfishing-yun | 2017-08-22 22:01 | Fishing Reports | Comments(4)
2017年 08月 16日

<Episode #341> "Jock Scott"の残像 / R.B.Meiser S2H14067MKX-4 "Jock Scott"

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「残像はものを見た時に目の中に残る色なのだ。人は認識したものしか見ていない。」
             ポーランドの映画監督 故アンジェイ・ワイダ(シアターキノのパンフレットより)

僕自身は故アンジェイ・ワイダ監督の映画をまだ一度も観たことはないけれど、なぜかとても印象に残る言葉だった。
そして、いつか本流で出合ったあのレインボーの残像はいったい何色だったのだろうかと、ふと思ってしまった。



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8月の初めにオレゴンの工房からけっして派手ではないけれど、どこか控えめで深みのある美しさを兼ね備えたロッドが自宅に届けられた。
今回僕がオーダーしたロッドは2017年から新しく採用されたブランクを使って組んでもらったマイザーの14フィート、6/7番のMKX。
さらに今回のロッドのコスメのテーマは、クラシカルなサーモンフライの中でも特に有名な"Jock Scott"で指定してみる。

とりあえずBobさんにはインボイスと共にFB上で見つけたJock Scottが簡略化されて巻かれたフライの写真をメールに添付して送ることにした。
以前にロッドをオーダーした際には、サーモンフライの中の"Black Doctor"をフェザーインレイなどのコスメのテーマとして指定したことがあり、それが予想以上に素敵な仕上がりとなってロッドが届けられたものだから、今回のコスメに選んだ"Jock Scott"がどんな感じにアレンジされているのだろうかと、仕上がったロッドが自宅に届くのがとても楽しみだった。相変わらずオレゴンからロッドを発送したよとの連絡があってから、その時の空輸事情にもよるけれど、川崎の税関で数日の足止めにもあったこともあり、発送の連絡からおおよそ10日前後で自宅にロッドが届けられた。ちなみにロッドを自宅で受け取った際に支払った関税などは4500円。



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"Jock Scott"を見た時に目の中に残る色は何だろうか?
それが残像といえるのかどうかはわからないけれど、僕にとっての"Jock Scott"をイメージする漠然としたカラーとして、イエロー、ブラック、クリーム・ホワイト、ソフト・ゴールドといった色のイメージを伝える。
フェザーインレイに関してはオレゴンの工房にお任せだけれど、両サイドにゴールデンフェザントクレストを置いて欲しいとだけシンプルに伝えた。
何しろサーモンフライといえば、あの透き通るような煌めきを伴ったゴールデンフェザントクレストが使われているイメージが強いので・・・。
結果的には、ジャングルコック、ゴールデンフェザントティペット、ゴールデンフェザントクレストが上手くマッチしていて、素晴らしい満足のいく仕上がりだった。
おそらく今回のロッドもNick Mosesさんが組んだものだろう。インボイスのやり取りの中で、BobさんがNickさんにも添付した写真を転送するからと言っていたから。



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ガイドラッピングのスレッドには、僕が最初に購入したマイザーロッドと同じくOxblood redを選んでみたけれど、やはりメタリックが入っていないこともあって、どこか落ち着いた雰囲気をかもし出しているように思う。
そしてジョイント部のスレッドに、小さなジャングルコックがセンターの目印としてさりげなく置かれていたのには、初めてだったのでちょっとビックリしたかな。
ジョイントのメスの部分のラッピングとガイドラッピングのスレッドカラーは、どちらかというとバランス的に統一されていることが多いけれど、今回はそれぞれが全く違う配色だったのでロッドを繋いだ時のジョイント部分の雰囲気がとても新鮮だった。



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今回ももうひとつの新しい試みは、フロントグリップとリアグリップを前回までのBurnt Corkをメインに使用したアクリルコーティング仕上げではなく、比較的明るめのBurl Corkをメインに使ったアクリルコーティング仕上げにしてもらうこと。
ちなみに一般的なグリップによく使われているいわゆるConventional Cork(ポルトガルコルク?)はアクリルコーティングが出来ないこと、合成コルクを使うと丈夫だけれどほんの少し重量が重くなるということだった。
フロントグリップをアクリルコーティングすると滑りやすくなるのではという不安もあったけれど、今のところフィールドにおいて特に滑りやすいという印象はない。さらにBurnt Corkの場合、コーティングを施さないと水に濡れたコルクだけがより黒くなって、なんとなく見た目も良くなかったものだから。
あとフロントグリップ先端の径が最近少しずつ太くなりつつあるので、今回はあえて17~19mmと指定したところ、実際には19mmに削られて仕上げられていた。もしも次にロッドをオーダーすることがあるとすれば、今度は19mmではなくさらにスリムに17mmに指定するつもり…笑。


R.B.Meiser S2H14067MKX-4 "Jock Scott" : 312g
R.B.Meiser S2H14067MKS-4 "Water God" : 380g

ロッドの重さを計測してみると、やはり新しい軽量化されたブランクを使うことによって、目的だったロッドの軽量化には成功しているようだ。
フィールドで使用していても、特にこれまでのMKSのアクションと大きな変化はないように思う。ただブランクが高弾性のものを使用するようになり、キャストをした際のリカバリースピードはこれまでのMKSよりも若干速くなっているように感じられた。
Bobさんは新しいブランクになってロッドの軽量化はしたいけれど、MKXとなってもMKSと同様のアクションを維持したいという思いのようだ。それに関しても、おおむね成功していると思う。
ただ個人的にはこれまでのMKSでも特に問題はなかったような気がしないでもないのだが…。
それよりもブランクがアップグレードされていくにつれてどんどんと今風のオーソドックスでオールマイティな癖のないアクションのロッドとなり、僕がクラシックMKSと呼ぶNZ製のブランクを使っていた当時のMKSのような他のどこのメーカーにもない独特で癖のあるロッドのアクションからはだんだんと遠ざかっていくように思えてしまう。
まあちょっと寂しくもあるけれど、これも時代の流れなのかもしれないと思った次第…笑。

R.B.Meiser 14' 6/7wt MKX "Jock Scott" :
今回のカスタム仕様のロッドの価格はウッドインサートのリールシートなどのオプションがなかったので875ドル+送料の95ドルで合計970ドル。
さらにPayPalで支払った場合は、そこに4%の手数料が加わるので合計1008.8ドルとなった。
ちなみに今回から送料が75ドルから95ドルに上がっていた。



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by slowfishing-yun | 2017-08-16 15:00 | Custom Spey Rods | Comments(4)
2017年 08月 13日

<Episode #340> 雨の本流

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天塩川のキャンプ場で迎えた土曜日の朝。
昨日の午後から降り始めた8月の冷たい雨がまだ降り続いていた。
きっと台風から温帯低気圧に変わった前線の影響なのだろう。
けっして大粒の雨というわけではないけれど、時にはシトシトと霧雨のように、また時にはパラパラと小粒となり、まるでゆっくりと波打つかのようにその存在感を変えながら、僕のRearth社製のレインジャケットにゆっくりと染み込んでいった。
フィールドでは雨が降り止むということはなく、レインジャケットの耐水性能を超えて染み込んだ雨とその冷たさで、僕は思わずブルっと何度も身震いしてしまっただろうか。


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祝日の午後から降り始めた雨は土曜日になっても降り止むことはなく、かなり水位が下がっていた本流だったけれど、少しずつ水位が上がると同時に濁りも増していったように思う。
風が穏やかだったこともあってか、雨が弱まると草むらからは虫の音が響き、ツバメが低空を飛び交っていた。
いつくかのポイントを巡り、最後に訪れたポイントだった。
フローティングのスカジットコンパクトの先に15フィート、タイプ3のティップを結び、ティペットの先にはコーンヘッド仕様のブラスチューブSnaeldaのスモーキータンを結ぶ。
流れを超えてややクロス気味にキャストしたフライが着水して数カウント後、いきなり強烈な衝撃と共に手にしたラインがひったくられる。
ブレーキを絞ったSaracioneから何度もすごいパワーでラインを引き出し、心地良さを超えたスクリーミングサウンドを何度もロッドを手にしたアングラーの耳に届けてくれた。



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サイズこそLサイズ半ばだけれど、そのサイズ以上に分厚くて幅広の体高の方が僕には印象的なレインボーだった。
左の顎には古傷があったから、おそらく以前に他のアングラーのロッドをギリギリまで絞り込んだことのあるレインボーなのだろう。
雨が降り続ける中、iPhoneで何枚かの写真を撮り、そっとリリースする。
またきっとサイズアップだけでなくパワーアップもして、他のアングラーのロッドを極限まで絞り込んでくれるに違いない。



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天塩川へと足を運ぶ前に、サワデーさんお気に入りの本流をサワデーさんご本人にガイドしてもらう。
この日が先週の土曜日に届いたばかりのR.B.Meiser 14' 6/7wt MKX "Jock Scott"のフィールドでの道具としてのデビューとなった。
ガイドしていただいたフィールドは独特の風情のあるロケーションだったけれど、大きなレインボーの気配がプンプンなので機会があればまた訪れてみたいと思う。
そしてロッドのレビューに関しては、近いうちにこちらで紹介できればと思っている。
そんなフィールドで新しいロッドのキャストフィールを感じていると、流れに馴染みながらスイングする黒のInteractionをMサイズのレインボーが気に入ってくれたようだ。
とても気持ちのよいフライへの出方とレインボーの描く3回のジャンプはお見事だったかな。


水温が20℃よりも下がっていたこともあり、金曜日の午後からは水位の下がった天塩川へと移動することにした。
ポイント選びにはかなり迷ったけれど、今シーズンになって二人の友人がLLサイズに出合っている、少し水深のあってバックスペースがほとんどないポイントに足を運ぶことにした。
15フィートのT-14の先に黒のInteractionを結び、あれは僕の記憶が正しければ確か2キャスト目だったと思う。
流れに馴染みながら程よいスピードでスイングするフライに不意にグゥーンと鈍重な違和感を感じる。
そしてグゥワン、グゥワンという幅広のヘッドシェイクと続き、これは明らかにトロフィーサイズかもと思った僕の期待に反して、
フッといつものようにテンションがどこかへとフェードアウトしてしまう。
今回もグッドサイズのお相手とは束の間のランデブーに続くアディオス。
大きなため息とともに、途方もない虚脱感に包まれてしまった「山の日」の祝日だったかな(笑)。
                                   67.79→67.97


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by slowfishing-yun | 2017-08-13 17:15 | Fishing Reports | Comments(4)
2017年 08月 06日

<Episode #339> 8月の本流 / 湧別川

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存在感の薄い霧雨のような小雨が降る湿度の高い8月のオホーツクの本流だった。
ハイウェイの途中からABUさんがハンドルを握ったmasaさんの車の外気温計が、峠の頂上付近では確か14℃を表示していたと思う。
札幌は夕方からすでに曇り空で、深夜にはこれから降り始める雨を予感させた。
そしてフィールドでは8月の存在感の薄い小雨が、アングラーにレインジャケットを羽織るべきかどうか、とてもちっぽけなことだけれど、最後まで迷わせ続けた。


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この日はフィールを歩いていると、なんだかいつもとは違う不思議なにおいがフィールドでしたように思う。
おそらくそれは気温と水温の上昇によるもので引き起こされたものなのだろう。
冷たさや新鮮さとは対極にある流れのない澱んだようなものだった。
なかなかそれが何のにおいか僕には思い出せなかったけれど、あるとき不意にそれが子供の頃に飼っていたカエルやおたまじゃくし、それにカメなどの水槽のにおいと同じなことを思い出した。
おそらくフィールドのコンディションも決していいものではなかったのかもしれない。


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R.B.Meiser 12'6" 6/7wt MKS "Black doctor"
Saracione Mk.V 3 1/2" All black
Airflo Skagit Switch 480gr + Rio 15' 8wt Type3
2.5号のフロロカーボンのティペットの先にNo nameのウエットフライを結び、少し流れの速い浅瀬で対岸めがけてキャストしていると、着水してスイングを始めたフライが不意にグゥンと引き込まれる。僕がもしかしたらと期待していた少し水深のある深瀬のポイントがさらにステップダウンした少し先に控えていたものだから、フライへのテイクに心の準備が出来れていなくて、正直かなり慌ててしまったけれど、水面下に現れた色鮮やかなレッドバンドにさらに追い打ちをかけられてしまう。
ABUさんにランディングをヘルプしていただいたレインボーはサイズこそMサイズだけれど、とても美しいバランスの取れたレインボーだったかな。

レインボーを静かにリリースすると、いつの間にか頭上には夏ゼミの鳴き声と共に夏の空が広がていた。
                                                 50.81

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by slowfishing-yun | 2017-08-06 19:10 | Fishing Reports | Comments(6)
2017年 08月 03日

<Episode #338> ロッドビルダーは二人のNick

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手前のロッドが、R.B.Meiser 12'6" 7/8wt MKS "Solar Eclipse"で、Nick Mainさんが組んだもの。
奥のロッドが、R.B.Meiser 14' 7/8wt MKX "Copenhagen Wintergreen"で、Nick Mosesさんが組んだもの。

マイザーさんとのメールのやり取りの中では、Nickというファーストネームしか出てこないので、すっかり同一人物だと僕は思っていたけれど、数ヶ月前のメールでのやり取りでやっとオレゴンのマイザー工房で働くNickは実は二人もいたということが判明した次第。
確かにどちらのロッドにも最終的にはマイザーさんがネーム入れなどを含めて監修していると思うけれど、どちらのロッドも二人のNickのロッドビルダーとしての個性がとても色濃く反映しているように思えてならない。

特にNick Mainさんのコスメはかなり個性的だったかな。グリップは少し太めだけれど、フェザーインレイだけでなくスレッドワークはかなり斬新だったと思う。
そんな彼は、父親の仕事を手伝うためにもうすでにオレゴンにあるマイザーロッドの工房を離れて地元へと戻っていったんだとか。



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ここ最近のマイザーロッドはそのほとんどをNick Mosesさんが組んでいるようで、おそらくマイザーさんはネーム入れなどの監修程度なのだろう。また彼のお父さんのMike Mosesさんもオレゴンのマイザーの工房でロッドビルダーのひとりとして働いているのだそうだ。おそらく最近のマイザーロッドの特徴としては、薄いカラーリングを両グリップの圧縮コルクの間に飾りとして入れていることだろう。おそらくこのアクセントはMosesさん親子がオレゴンの工房で働くようになってから始まったのではないかなと僕は予想しているのだけれど。

先週末にマイザーさんからロッドの発送に関するメールがあり、オーダーしていた14' 6/7wt MKX "Jock Scott"が金曜日までには間に合いそうもないけれど、何とか今週末には届きそうな気配である。オーダーしたコスメがイメージ通りに仕上がっているかは、ロッドソックスを開けてみるまでのお楽しみなのだけれど、フロントグリップの細さなど細部へのオーダーが新しいロッドにしっかりと反映されているかは、実のところかなり不安だったりする次第(笑)。
とにかくクラシカルなコスメの新しいMKXのフィールドデビューは、どうやら来週末以降に持ち越しとなりそう。




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by slowfishing-yun | 2017-08-03 22:07 | Custom Spey Rods | Comments(0)