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2017年 05月 21日

<Episode #326> 朱鞠内湖MAX

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風の存在そのものをつい忘れてしまいそうなぐらい穏やかな表情をした夕暮れの湖だった。
夕暮れの湖面は西からゆっくりと黄金色に近い黄昏色へと染まり始めていく。
静寂さと不思議な緊張感を伴った美しい時間の始まりでもあり、
朱鞠内湖でのMAXの釣りをえらんだアングラーだけが目にすることが出来る風景なのかもしれない。

早朝とイブニングは、いかにも5月の快晴の日らしく本当に風が穏やかだった。
その反面、日中ともなると気温の上昇と共に朱鞠内湖の杭となるアングラーはその湖面を吹きぬけていく強風に悩まされ、体力も消耗していくのだが・・・。


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そんな迎えの船がやってくるまでもう少しというイブニングの朱鞠内湖は北大島。
ロッドの風切り音とラインの着水音のみが響く緊張感を伴った静寂さが不意にドボンという大きな水音と共に壊された。
それは僕がウェーディングした左にあるボサばの周りでまるで大人が湖にでも飛び込んだような大きな音だった。
きっと予想以上に大きなイトウなのだろう。
久しぶりに僕が耳にした朱鞠内湖のイトウの大きくて重量感と凄みのあるボイル音だった。


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10カウントからの3ストローク目で不意にランニングラインをスローリトリーブする左手にグゥワーンを重量感のある負荷が掛かる。
グゥアン、グゥアンと幅広の大きな振幅のヘッドシェイクで手にしたロッドが大きくバウンドした。
エッ?という驚きと共に無意識の中で左手で合わせていたけれど、コンタクトは3秒で終わってしまった。
いつものように今回もアディオス。
でも久しぶりにドキッとさせてもらえたかな。

ふと耳を澄ますと背後の白樺林からさまざまな野鳥達の囀りが聞こえてきた。
朱鞠内湖で野鳥の囀りを耳にする度に、僕は野鳥についてもう少し詳しかったらと思うことがしばしばある。


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昨年に続き今年も北大島でandieloopさんにホットサンドをご馳走になる。
サルサソースといい、いろいろと工夫の凝らされた何ともメキシカンなホットサンドで、
パンの表面がカリっと焼けた香ばしさも加わりとても美味しかった。
来年はキンキンに冷えたビールも是非持ち込んでみようかなと思っている次第。
青唐辛子の酢漬けもピッタリかもしれない。
きっとさらに楽しい釣行になるのではと思っている。


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by slowfishing-yun | 2017-05-21 17:28 | Fishing Reports | Comments(8)
2017年 05月 14日

<Episode #325> キャスト&リトリーブとエリーゼの幌

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茜色に染まり始めた朱鞠内湖の夕暮れ。
迎えの船の黒いシルエットが少しずつ大きくなりながらエンジン音と共に静かに近づいてくる。
日が傾くにつれ野鳥の囀りが賑やかに響いてき始めた背後の白樺林には、ゆっくりと漆黒の夜の闇が訪れようとしていた。
朱鞠内湖のイトウのまるで動く根掛かりのようなずっしりと重くてトルクのあるテイクには出合えなかったけれど、
心地良い疲労感と共に北大島で過ごした今日という一日が夜の闇と共に静かに閉じようとしていた。


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久しぶりに助手席と小さなトランクルームにタックルやウエーダーを押し込み、深夜にエリーゼのハンドルを握ることにした。
イタリアの先端まで白樺林の中を歩こうかとも思ったけれど、やはりここは無理をせず4時出船の渡船を利用することにする。
北東の風が吹く予報の土曜日の朱鞠内湖だった。
ゆっくりとウェーディングした北大島のかけ上がりは、ちょうど風裏になるのか一日を通して穏やかな表情を変えなかったように思う。
リトリーブしながらふと遠くの景色に目をやると、太陽の位置と角度によって遠くの山々の頂に残された雪の白さが変わっていった。
北大島から見る朱鞠内湖の風景、僕はやっぱり朝が好きかな。


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薄っすらとモスグリーンカラーに染まる朱鞠内湖の湖水の色が一面に広がる。
先週よりも1m以上は水位が上がり、僕が知っている満水域に至るまであと2m以上は水位が上がるのだろう。
北大島では岸際を泳ぐワカサギの姿を少しだけ見たけれど、本格的なワカサギの岸寄りはきっとこれからに違いない。
チェリーのものだろうか?それともイトウのものだろうか?
少し大きめのウロコが波間に浮かんでいたのでそっと手のひらで拾ってみる。
普段なら目にも留めないようなものかもしれないけれど、この日は不思議なぐらい綺麗なものに映った。
きっと5月の日差しを浴びてまるで宝石のようにキラキラと輝いていたからだろうか。


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何回キャストしただろうか?そして何回リトリーブしただろうか?
まるでマラソンのような一日を通した長丁場の朱鞠内湖MAXだから、実のところ僕はあまり考えないようにしている。
キャストもリトリーブもそれほど嫌いなわけではないからね…笑。
残念ながら僕は期待していた朱鞠内湖のイトウとの出合いには恵まれなかったけれど、幸運にも2尾のアメマスが顔を出してくれた。

巻き溜めておいたほとんどのオリーブゾンカーをGWにロストしてしまったので、今回はオリーブではなく新たにライトオリーブで巻いてみた。
ライトオリーブは波間に浮かんでいたワカサギの背中の色にも似ていなくはないかな。

今回は湖で初めてFarlexのリールを使ってみる。
個性的なデザインだけでなく、心地よいサウンドも僕がとても気に入っているリールのひとつ。
静かな湖ではサウンドがちょっと大き過ぎるかもしれないけれど、ワイドスプールなのでなかなか使いやすかっただろうか。
Farlexのリールは、Paypalに登録すればこちらからも購入は可能。
僕は当時まだPaypalのアカウントを持っていなかったので、国際郵便為替で購入。
最近は国内にも代理店が出来たので直接購入よりもちょっとお高いけれど、こちらからも購入は可能。

朱鞠内湖からの帰り道は久しぶりにエリーゼの幌を外して走ったけれど、ヒーターは全開なもののさすがに寒くて途中で断念。
でも、寒さのおかげで釣りの後の睡魔と眠気はどこへやらだったかな。
頭上を流れていく星空はとにかく綺麗だったけれど…笑。

Rod : R.B.Meiser 14' 7/8 MKS "Autumn"
Reel : Farlex 3 3/4" S-handle
Line : Atlantic Salmon SH 9/10 S1/S2


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by slowfishing-yun | 2017-05-14 16:05 | Fishing Reports | Comments(2)
2017年 05月 06日

<Episode #324> 小さなイトウと動く根掛かり

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風と波でサンドカラーに濁った岸際の湖水の中に、イトウのやけに黒くて大きな瞳が静かに浮かび上がっていた。
まだまだあどけなさが全身にちりばめられた小さなイトウ。
おそらく人で例えるなら小学生の高学年といったところだろうか。
いつの間にかランディングネットの中でバーブを潰したゾンカーのフックが顎から外れていたようだ。
ストラップで首から掛けておいたiPhoneで数枚だけ写真を撮り、イトウの姿が湖水の色の中にゆっくりと同化していくのを見届ける。


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お気に入りのサウンドをBGMとして大音量で聴きながら深夜のR275をゆっくりと北上する。
屈斜路湖にするかとも迷ったけれど、今年もやっぱりGWの前半を朱鞠内湖で過ごすことにした。
ただいつもと違うのはカーゴルームにシュラフなど車中泊セットを積み込んでいることだろうか。

そんな道中のBGMはサウンドに奥行きと透明感のある美しいディープなミニマルテクノのLulu Rouge
サウンドはどちらかというとこれから僕が足を運ぼうとしている朱鞠内湖の風景ような北欧系だろうか。
そんな訳で僕がハンドルを握る車の中はちょっとした居心地の良いパーソナルスペースとなる次第。


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朱鞠内湖の早朝らしいしっとりとした静寂さに包まれながら、木立の間から響いてくる野鳥やカッコウの囀りを耳にする。
たっぷりと残された残雪とオフホワイトの白樺の木立の向こうに朱鞠内湖の鏡のような波ひとつない湖面が広がっていた。
朝は風の存在感をまったく感じないようなフィールドだけれど、気温が上がると風の存在感を否応無しに感じるようになるらしい。
キャストに苦労しそうな風速8m/sぐらいの風が吹く予報。
やがて強まりはじめる風の存在を、頭上の引きちぎられたような形をした雲がすでに暗示していたように感じる。


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まるで違う惑星のオブジェのような点在する大きくて朽ち果てた切り株の間を抜けてイタリア半島の先端を目指す。
毎年のように目にはする減水した朱鞠内湖らしい独特の光景ではあるのだけれど、やっぱり毎回どこか異質な雰囲気を感じてしまうだろうか。

さてさて釣りの方はというと、初日には僕がリトリーブするシンプルなオリーブのゾンカーに4度のバイトが訪れ、
まだあどけない表情をした小さなイトウが顔を出してくれた。
イブニング前にも少しサイズアップしたイトウが僕のフライを見つけてくれたけれど、残念ながらフックアウト。
2日目の午後には、久しぶりに動く根掛かりを感じることが出来たけれど、こちらも残念ながら途中でフックアウト。

それにしても水面下に沈んだ切り株への根掛かりが多くて、せっせと巻きためたフライを2日間で20個ぐらいはロストしただろうか。
次に出合うかもしれない動く根掛かりのために、また少しずつフライを巻いておかないとね。

そんな訳で、湖畔でsugiさんの淹れてくれたコーヒーとイブニングのsugiさんの叫びとが印象に残ったGWの朱鞠内湖だったかな。


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by slowfishing-yun | 2017-05-06 23:20 | Fishing Reports | Comments(6)