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2016年 11月 27日

<Episode #299> 2バイト、2テイク、2アディオス&ノーフィッシュ

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空は冬色の雲に覆われていたけれど、風が思ったよりも穏やかな道南のフィールドだった。
数名のアングラーがロッドを振る日本海らしい青白い海の色をした島牧海岸を通り過ぎ、さらに南下して後志利別川を車は目指す。
数日前に降った雪でフィールド一面は予想以上に雪色に覆われていた。
本流の水位は思ったよりも低く、僕はRIOのiShortの先に結ぶティップの選択に少々迷ったかな。


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冷たい本流におそるおそるウェーディングし、体感する流れの速さと水深でティップを15フィートのT-11にすることにした。
ネオプレーンウェーダーのブーツの底から僕が感じるのは、小さな礫からなる後志利別川らしいフワフワとした柔らかさだろうか。
11月も末ともなると明るい時間はあっという間に過ぎてゆき、あたりが暗くなり始める日の入りは16時過ぎ。
期待していた後志利別川のアメマスからのコンタクトが訪れない時間が続き、お昼過ぎには尻別川への移動も考えたけれど、
なるべくなら少しでも長くロッドを振っていたいので、友人たちと相談の末、そのまま一日を道南の本流で過ごすことにした。
結局イブニングライムまでの間に僕らが巡ったポイントは5ヶ所となった。


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道南の本流はとにかく透明度の高い静かで穏やかな流れだった。
コーンヘッド仕様のブラスパイプのチューブフライもティペットの先に結んだけれど、3ヶ所目の少し深みのある流れからは、
先週に巻いたビーズヘッド仕様の小さなオリーブのウーリーに結び換えた。

小刻みなトゥイッチングにショートリトリーブを加えたスイングの終わりかけに、グーゥンとラインに負荷がかかる。
手にした"Black Spey"仕様のロッドのバットからの曲がり具合からして、2度目のテイクはなかなか悪くないサイズのお相手だった。
でも慌ててリールにラインを巻き込み、さあこれからという時に何度目かのヘッドシェイクで残念ながらアディオス。
水面に向かって鋭角的にピーンとテンションのかかったラインから、それと同時に躍動感が失われてしまった。
ほんの少しでもいいから全身に白点を散りばめたその姿を見てみたかったなぁ・・・。
そして、ショートバイトも含めて今日はこんなことばかりが続く。
どうやら今年の僕の本流での釣りを象徴しているかのようだ。

イブニング近くなると気温も下がり、さすがにロッドのガイドにも冬の訪れらしい氷の塊ができ始める。
例年ならこの時期ともなると十勝川の下流域に足を運ぶのだけれど、伝え聞くところによるとコンディションがあまりよくないとのこと。
そんな訳で、また機会がれば気温が上がりそうな時にでも道南の本流に足を運んでみようかと思う。
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by slowfishing-yun | 2016-11-27 18:08 | Fishing Reports | Comments(4)
2016年 11月 21日

<Episode #298> 週末は1100kmオーバーの釣り旅

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さすがに4人分の荷物を車のカーゴルームに積み込むと、僕の車もリア側が少し沈んだ姿勢になった。
札幌の自宅を出発したのが深夜の2時。そして車が目指した先は道東の屈斜路湖。
本当は十勝川アメマスキャンプと称して友人たちと十勝川の下流域で過ごす予定だったけれど、
夏の台風などの影響で本流のコンディションが良くなく、今回は恒例のアメマスキャンプを中止して行き先を大きく変更したのだった。
早朝にフィールドに辿り着くと、波ひとつない鏡のような湖面の屈斜路湖が存在感たっぷりと僕らの目の前に広がる。


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風がそよとも吹かない屈斜路湖で僕がキャスト&リトリーブした回数は、おそらく30回にも満たなかっただろうか。
平日の夜に時間を見つけて少しだけ巻いたフライも、何事もなかったように戻ってくることの繰り返し。
時折り岸際で小さなウグイと思われる小魚の作る波紋が、ポワーン、ポワーンと広がる。
それにしても釣りにはとてつもなく不向きな穏やかさに満ち溢れた屈斜路湖だっただろうか。

友人たちと相談して、今度は東の果ての小さな沼へと大きく移動することにした。
それにしても極東の茫洋とした風景は北海道に住んでいながらも独特と感じることがある。
そんな極東の小さな沼でやっと小さなアメマスが僕のフライを見つけてくれた。


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翌日は屈斜路湖の川湯の小奇麗な温泉宿からさらに大きく移動する。
目指した先は太平洋側を流れる日高幌別川。
雪のないフィールドで初めてスイングの釣りを楽しんだけれど、結局スイングするフライに生命感が得られないまま時間が過ぎていった。

トータルの移動距離はおそらく1100kmオーバーだと思う。
きっと釣りをしていた時間よりも車で移動していた時間の方が長かったかもしれない珍道中だった。
こんな長距離ドライブは僕にとっても初めてだし、これからも友人たちとはことあるごとに話しの種になるのだろう。
もちろん笑い話のひとつとしてではあるが・・・。
でも一番印象に残ったのは、車の中で117クーペの話をしていた時に、偶然にもその117クーペとすれ違ったことだろうか。
こんな奇遇はタイミングがあまりにもよすぎてちょっと怖いぐらい。
きっと今回の釣り旅は鱒ではなく117クーペに出会う釣り旅だったのかもしれない。


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by slowfishing-yun | 2016-11-21 21:54 | Fishing Reports | Comments(10)
2016年 11月 15日

<Episode #297> REARTH(リアス)・ネオプレーン・ストッキング・ウェーダー

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愛用していた僕にとっては2本目となるモンベル社のネオプレーン製のストッキングウェーダーもかなりくたびれてきた。
ストッキング部分からの水漏れはアクアシールなどで何度も自分で修理してきたけれど、そろそろ限界に近いかもしれない。
ネオプレーン製のストッキングウェーダーは水温が低い早春や晩秋から初冬にかけての本流で、僕にとっての必須アイテム。
生地の厚い丈夫な透湿性のストッキングウェーダとフリース地のインナーにヒートテックのタイツという組み合わせもあるけれど、
やはり僕としてはネオプレーン製のストッキングウェーダーの方が安心かもしれない。

そこで最近REARTH(リアス)から発売されたネオプレーン製のストッキングウェーダーを購入してみた。
本当はネオプレーンだけのものがよかったけれど、今回は透湿素材の胸周りとネオプレーン素材のハイブリッドモデルである。
ちなみに胸周りの透湿素材にはグレーとガンメタブラックの2種類がるけれど、僕が選んだのは後者の方。
ネオプレーンのカラーはダークグレーといった感じ。
もう少し他の色があるとジャケットとの組み合わせで楽しめるかなと思ったりもした。

さっそく試着してみたけれど、フィット感は申し分なかったし、縫製などの各部の作りもしっかりとしている印象。
本当はフィールドで試してみたいところだけれど、今シーズンの本流はそろそろクローズ間近だから、
このウェーダーのフィールドでの使用は来春といったところだろうか。
でも残念なのは、REARTH(リアス)のHPではこのウェーダーは限定生産製品との事。
僕としては是非とも定番製品にして欲しいのだけれど・・・。
とにかくこのウェーダーも何とか3シーズンは持たせたいだろうか(笑)。


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by slowfishing-yun | 2016-11-15 21:30 | Slow Fishing | Comments(4)
2016年 11月 13日

<Episode #296> 初冬の湧別川

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いつのまにかフィールドは少しずつ晩秋から初冬へとシフトしているようだ。
とりあえずガレージの奥から引っ張り出してきたスノーシューを車のカーゴルームに積み込むことにする。
週末は積雪の多い天塩川にするか、それとも工事による濁りは収まったけれど水位の低い湧別川にするかで随分と迷った。
きっと天塩川なら駐車スペースを探すのに苦労し、さらにスノーシューが必須アイテムとなるだろう。
masaさんと相談の末、湧別川へと車を走らせることにする。


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ロッドはMeiserの12フィート6インチのMKS、コスメは黒いグリップがお気に入りの"Black Doctor"仕様。
リールはSaracioneのMk.V 3 1/2" オールブラック。
ラインはRioのiShort475grに15フィートのT-11やT-8の組み合わせ。
この日はプラス気温だったけれど、これから気温がさらに下がるとお気に入りのS-Handleのリールたちは春までしばらくの間お休み。

河口からそれほど遠くはないせいか、フィールドではカモメの姿をよく見かけた。
頭上には雲のすき間から初冬の青空が顔を出し、フリース地のグローブがなくても何とか釣りには支障がない。
それにしても予想よりも水位が低くて川幅も狭いから、お気に入りのロッドでは少々物足りなさを感じてしまう。
最初の2ヶ所のポイントでは残念ながらノーバイト。
水温の低さで僕の足先はすでにジンジンと痺れている。


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ティペットの先にはコーンヘッド仕様のチューブフライ"Interaction"のESLやエッグパターンの”Snaelda"を結ぶ。
3ヶ所目に訪れたポイントでやっとこの日初めての躍動感がお気に入りのロッドに訪れた。
やはりお相手はレインボーではなくプリプリのコンディションのよいアメマス。
そのあとも同じランで3度ほどアメマスらしいサカナとやり取りしたけれど、残念ながらすべてアディオス。
ロッドの曲がり具合から、おそらくもう少しサイズアップしたアメマスも混じっていたと思う。

濁りが落ち着いても台風による増水の影響が強く残っていた湧別川だった。
お気に入りだったポイントはすべて様変わり。
来春に訪れることがあれば、きっとポイント探しから始まるのかもしれない。
それも考えようによっては楽しみのひとつととなるのだけれど・・・。

今年の本流でのスイングの釣りもそろそろ終わりだろうか。
何となく物寂しい気分になりながら、リールにラインを巻きこむことにした。
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by slowfishing-yun | 2016-11-13 16:36 | Fishing Reports | Comments(6)
2016年 11月 07日

<Episode #295> 白鳥の声を聞くと

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2日前に訪れた文化の日よりも北のフィールドには白の多さが際立っていた。
雪が少し深く積もった堤防の上を走り、まだ車のタイヤの踏み跡がない2つ目の降り口から記憶を頼りに雪道をさらに進む。
11月の風はとても穏やかで、小さな雪の塊が何の迷いもなく一直線に冬の空から降り続けていた。
急いでネオプレーン製のウェーダーに履き替えシューズの紐をきつく縛る。
タックルの準備を済ませて本流へと雪の上を歩き始めると、パウダースノーが敷き詰められた雪面には小さな足跡。
どうやら僕よりも先を行くポイントの先行者は、足跡の大きさからすると天塩川のキタキツネのようだった。


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雪の降るフィールド特有の静寂さの中で、僕もそれに同調するかのように静かにロッドを振った。
この日のロッドはMeiserの14フィート、7/8番のMKS。
このロッドは僕が初めて購入したMeiserのロッドで、カスタム仕上げのイメージは"Autumn"。
昨年の11月にもこのロッドで印象に残る素敵なレインボーにも出合えたから、もしかたらとちょっとした期待を込めてロッドにリールをセットした。
ある意味「験担ぎ」のようなものだけれど、それほど結果が伴っていないのも事実なのだが・・・。


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水温が2℃台の中、キャスト&スイングとステップダウンを繰り返し、ちょうどランの中間辺りにさしかかる頃だった。
ゆっくりと流れを横切るコーンヘッド仕様のチューブフライ"Interaction"のESLパターンがスイングの途中で不意にゴンと止まる。
大きな振幅のヘッドシェイクのあと、お相手は一瞬下流へと走ろうとするけれど、走るということを止めヘッドシェイクを繰り返す。
その時点で僕はお相手がレインボーではないことを直感するのだけれど、それにしてもパワフルかつトルクフル。
流れの強さも加わり、ランディングまでにちょっとヒヤヒヤしたけれど、最初のお相手は尾びれの大きさが印象的なアメマスだった。


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2日前に出合ったアメマスの群れがまだそのポイントには残っていてくれたようで、
ランの終わりまで僕がステップダウンを続けても、なかなかパワフルなアメマスとのコンタクトが途絶えることはなかったと思う。

そしてこの日も天塩川の雪が降り止むということはなかった。
午後になると降り方も強まり、風景は色調のトーンを下げた雪の白さで霞むようなものとなる。

この日の最後に天塩川での一番のお気に入りのポイントでロッドを振ることにした。
ここで初めてティップを15フィートのT-14から15フィートのT-11に替え、水面下の岩盤にフライが根掛かりしないようにする。
最初にフライを見つけてくれたのは、やはりアメマス。
一瞬下流へと疾走しようとするから、僕もそれに同調するかのようにドキリとしてしまった。
さらにキャスト&スイングとステップダウンを繰り返す。
スイングを終えて岩盤の脇でフライがそのままステイしていると、いきなりグゥンという強い力でロッドがのされてしまった。
手にしたロッドが数回バットからバウンドする。
お相手は一気に下流へと疾走しようとするけれど、そこで不自然にゴンと止まる。
ふとリールに目をやると、ランニングラインがS-ハンドルに絡まってるのが目に入った。
まさしく万事休すなのである。
慌ててランニングラインを外したけれど、すでにあの強烈なテンションはどこかへと消え去ってしまっていた。
フィールドにまた静寂さが何事もなかったかのように舞い戻る。

頭上を群れで飛ぶ白鳥の鳴き声がまるで掛け声のように一定のリズムで響いていた。
この鳴き声を聞くとフィールドにもいよいよ本格的な冬が訪れる。
本当はもう少しこの静けさを楽しんでいたいのだけれども・・・。
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by slowfishing-yun | 2016-11-07 22:46 | Fishing Reports | Comments(10)
2016年 11月 06日

<Episode #294> 11月の天塩川

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車のカーゴルームにタックル一式だけでなく、祝日一日だけだというのにシュラフと毛布を積み込むことにした。
最近は深夜のうちにフィールドに着き、朝までアラームをセットして仮眠をとるようにしている。
そんな過ごし方をABUさんから教えてもらい、ここ最近は身体が随分と楽になったような気がする。
もしかしたら、しっかりと睡眠を取るという簡単なことで、少しはフィールドでの余裕のようなものが僕の中で生まれたかもしれない。
文化の日にアラームをセットした時間は朝の6時。日の出はおおよそ6時20分といったところ。


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まるで初冬のような雪化粧をした天塩川のフィールドで朝を迎える。
これほどの雪に覆われた天塩川で僕がロッドを振るのは初めてだろうか。
雪の白さと樹木の幹の茶褐色とのコントラストがなぜか早春の後志利別川での釣りを僕に思い出させた。
水位は若干高めだけれど濁度といいコンディションそのものはけっして悪くはないようだ。
ただ水温が4℃台とかなり低く推移しているから、本流レインボーの活性はそれほど高くはないのかもしれない。
風が穏やかなのがアングラーの気持ちを同じように穏やかにする。


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R.B.Meiser S2H12678MKS-4、マイザーの12フィート6インチ、7/8番、"Solar Eclipse"。
R.B.Meiser S2H14078MKS-4、マイザーの14フィート、7/8番、”Fire God"。
水位が若干高めなのでバックスペースがあまりとれないポイントもあり、ポイントによって2本のロッドを使い分けることにする。
ラインはインターのスカジットやスイッチヘッドにそちらも15フィートのT-14のティップとの組み合わせ。

最初のポイントはバックスペースのほとんどとれない深瀬のプールなので、ロッドは12フィート6インチのMKS。
ランの真ん中辺りでブラック&オレンジの"Snaelda"のバリエーションを結んだラインがスイングの途中でグゥンと止まる。
ここでレインボーならスクリーミングサウンドを伴奏にいっきに下流へと疾走するのだけれど、お相手は大きなヘッドシェイクを繰り返す。
僕の予想した通り、フライを気に入ってくれた最初のお相手は初冬らしいアメマスだった。


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午後に訪れたポイントはバックスペースが十分に取れるので、手にしたロッドは14フィートのMKS。
ランの瀬頭の脇ではサーモン達が背びれを出しながら産卵行動の真っ最中。
足先がジンジンとシビレるのを感じながらキャスト&スイングとステップダウンを繰り返し、
かなり釣り下ったランの中間あたりから僕はアメマス達の躍動感を感じ始める。
フライはコーンヘッド仕様のチューブフライ、"Interaction"のESLパターン。
こまであまり経験したことはないけれど、もしかしたらちょっとしたアメマスの群れと僕は遭遇したのかもしれない。
サーモンサイズのアメマスとはランディング寸前でアディオスしてしまったけれど、まるで昔の十勝川を彷彿させるひと時だった。
もちろん道東ほどのポテンシャルはないけれど、フィールドが天塩川ということと、それなりに流速もあるから結構楽しい。
僕としてはちょっと予想外の出合いだったけれど、一瞬レインボーのことをどこかに置いて、この初冬のひと時を楽しんだだろうか。
そしてまたフィールドには真綿のような白い雪が降り始めたのだった。
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by slowfishing-yun | 2016-11-06 22:02 | Fishing Reports | Comments(2)