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2014年 09月 28日

<Episode #62> パニック / Salty Heaven River

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コーンヘッド仕様のBlack&Orangeのチューブフライが川底から水面へと突き出た岩盤の脇をスイングしながらかすめる。
やがてそのスイングスピードがゆっくりとしたものになりかけた時、グゥンという鈍重な衝撃と共にラインの動きが止まった。
経験的に、思わず「おっ、デカイ」と心の中で呟く。
グゥアン、グゥアンと大きな振幅のヘッドシェイクに続き、一気に下流へと猛スピードで疾走する。
数m程疾走したところでガツンと強い衝撃と共にラインが止まり、Meiserの7/8番、MKSがバットの付け根からグンニャリとのされてしまった。
あれ?どうして?まったくラインがリールから出て行かない。一瞬何が起こっているのか、その状況が僕にはさっぱり理解できなかった。
その間も僕がパニックを起こしていることなんてまったくお構い無しに凄いパワーでロッドがのされてしまう。
ふとリールのハンドル側を見ると、あろうことかオレンジ色のランニングラインがお気に入りのリールのS字ハンドルにくるっと1回転絡まってる。
急いでハンドルからランニングラインを外したけれど、時すでに遅し。
シュートのあとにランニングラインがハンドルに絡まっていないか確認するのをすっかり忘れてしまっていた。
悔やんでも悔やみきれない僕の痛恨のミス。
もしもレインボーなら、久しぶりに出合うLLサイズだったのにと・・・。


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コーンの収穫や稲刈りも始まり、季節は秋の中をゆっくりと進んでいる。
早朝のR275を北上し、朱鞠内湖を過ぎたあたりで車の外気温計は1℃を示していた。
日中は20℃近くまで気温が上がるから、これぐらい寒暖の差が出始めると、広葉樹の葉もジワジワと色付き始めるに違いない。
秋の始まりの北の本流、フィールドのコンディションは決して悪くはなかったと思う。
9月の太陽が頭上高く昇ると、フィールドは心地よい秋の清々しさに包まれた。


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2日間北の本流にステイし、パンパンの瀬、ヒゲナガの瀬、80ポイント、kenちゃんポイント、産卵床の瀬、それに岩盤ポイントなどなど、
僕が思いつくいくつのものポイントを慌しく巡る。
そして最後はyusukeさんポイント、今度からは熊の足跡ポイントに呼び名を変更しようかな(笑)。
ここも毎年のようにポイントの形状が変わっていくようだ。
少し水深のある流れにゆっくりとフライとラインを馴染ませていく。
スイングするフライにイレギュラーなアクションを加えていると、グゥンと指でホールドしたランニングラインに負荷が掛かった。
サイズとしてはMサイズだけれど、少しブレーキを絞ったKINEYAのリールから。流れに乗って心地よいラチェットサウンドを奏でてくれる。
ギラギラとメタリックに輝くレインボーが奏でた雨降る中のラチェットサウンドは、どことなくしっとりと濡れていたように僕には感じられた。
                                                         67.96→67.91

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Today'BGM :




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by slowfishing-yun | 2014-09-28 21:22 | Fishing Reports | Comments(10)
2014年 09月 23日

<Episode #61> のんびりアングラーのslowな釣り / 2バイト、2テイクの尻別川

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楽しみにしていた北の本流"Salty Heaven River"は、前日の夕立のような降雨で一気に濁りが入ってしまう。
なんだか楽しみにしていたイベントが予想外の雨で順延になったような気分。まぁ、こればかりは仕方がないことだけれども・・・。
どこかトーンダウンした気分の中、翌朝すっかり寝坊した僕は、まるで重役出勤のように、行楽客を乗せた車に挟まれて中山峠を越え、
青く晴れ渡った秋空の下、のんびりと秋分の日の尻別川へと向かう。
遠くからSLニセコ号の汽笛がフィールドに吹く風に混じって僕の耳にもかすかに届いたのは、時計の針がもう直ぐ正午を示す頃だっただろうか。
朝晩はすっかり冷え込んでいるから、フィールドの草木の色も少しずつ色合いが変わり始めているようだ。
背が伸びたススキの穂がゆっくりと風に吹かれて揺らいでいる。
昨日の雨がもしかしたら影響しているのかもしれないけれど、水の色はモスグリーン色に白濁していたかもしれない。


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栄橋下のポイントをフローティングのスカジットコンパクトとType6のティップの組み合わせで探ってみる。
ティペットの先には数日前に巻いたコーンヘッド仕様のチューブフライ。
今回はマイロッホの破格値セールで買った赤とコパーのメタリックなフラッシャブーをアクセントとして加えてみた。
トリガーのようにオレンジ色のランニングラインを指ではじき、トゥイッチングの要領でアクションを加えていると、2度ほど咥えきれないバイトがあった。
岸際には力尽きたサーモンの姿も。


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リールをインターのスカジットコンパクトが巻かれたパーフェクトに替える。ティップはそのままType6。
ただフライだけは根掛かり覚悟でコーンヘッド仕様のゾンカーパターンのエッグサッキングリーチに結び換えた。
世の中はいわゆるランチタイム。でも僕は次のポイントを流し終えたら食事にしようと、栄橋近くのヌカカポイントに移動する。
時間帯も時間帯なだけにそれほど期待せずにキャスト&スイングを繰り返していただろうか。
深瀬の向こうの岸際に沿って走る緩流帯めがけてフライをキャストする。
フライが流れの中にしっかりと沈み深瀬の速い流れに差し掛かったところで、いきなりラインをひったくるようにゴンとストライク。
最初はグッドサイズの本流アメマスかなと思ったけれど、そこからがまったく違った。
相手は一度もジャンプすることもなく速い流れに乗っていっきに下流へと疾走していく。
パーフェクトのスクリーミングサウンドと共にランニングラインに続き、一気に白いバッキングラインがリールから吐き出されていった。
相手の疾走に合わせて間合いをつめようと僕も下流へと不安定な足元に注意しながら慎重に下る。
巻いては引き出され、巻いては引き出されの繰り返し。
そして何とかフックアウトせずに無事にランディング。長い吐息と共にやっと僕の肩の力が抜けただろうか。
9月の日差しを浴びてギラギラとメタリックに輝くLサイズ半ばの本流レインボーだった。
フィールドが尻別川ということもあるけれど、何よりもレインボーの美しさがよりいっそう感じられるこの時間帯に出合えたことが嬉しかった。
彼女がしっかりと流れに戻っていくのを見届けて、もう一度長い吐息を僕は吐いた。


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豊国橋の下流へも足を運んでみた。もしかしたら時間と共に本流のモスグリーン色はその色合いが強まっていたかもしれない。
色付いた本流の岸際でスイングの終わりかけに根掛かりとは違う鈍いアタリがあった。
背中の模様が鮮やかで、僕には何となくアメマスらしいと思えるアメマスだった。
フィールドに吹く秋の風は相変わらず穏やかだっただろうか。
コオロギやキリギリスの奏でる羽音を聞きながらキャストを繰り返すのも悪くはないと思えた秋の一日だった。
                                                        9.33→9.32

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Today's BGM : とてもシンプルなデザインのジャケットだけれども、なぜかとても惹かれてしまう。


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by slowfishing-yun | 2014-09-23 23:04 | Fishing Reports | Comments(14)
2014年 09月 21日

<Episode #60> グリーンハイランダー風に

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コントラストも鮮やかに、美しい色彩を放つ鳥の羽根が綺麗にマリードされたウィングがのったクラシックなサーモンフライ。
そんなサーモンフライがいくつものったパターンブックを眺めていると、そんなテクニックも持ち合わせていない僕はいつも溜め息ばかり。
ちなみに好きなフライは、さしずめグリーンハイランダーにジョックスコットといったところだろうか。
kuniさんのグリーンハイランダーに触発されて、僕もコーンヘッド仕様のチューブフライで、グリーンハイランダー風に巻いてみた。
それにしても美しいコントラストのウィングを持ったサーモンフライは、水の中ではどんな感じになっているのだろうか。
ある友人の話だと、綺麗に巻かれたサーモンフライもティペットの先に結んだあとは、
その綺麗なウィングを指で揉みほぐしてバラけさせると聞いたことがあるけれど、真相のほどはよく分からない。
なんだかそれにしてもサーモンフックに巻かれたフライとチューブに巻いたフライではずいぶんと印象が変わるなぁ・・・笑。
オリジナルのイメージはどこへやら・・・。
そんなことにはめげずに、ついでにGP(ジェネラルプラクティショナー)風にちょっとシュリンプをイメージしてもう一本。


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Today's BGM :


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by slowfishing-yun | 2014-09-21 23:28 | 私的FlyTyingの愉しみ | Comments(2)
2014年 09月 20日

<Episode #59> KINEYA MODEL 705の微調整

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Saracione MarkⅣ Salmonと同じぐらい僕がお気に入りのリール、KINEYA MODEL 705
でも2週間ほどの前のSalty Heaven Riverで何の前触れもなくリールフットにトラブル発生。
すぐに京都にあるKINEYAさんの工房に里帰りして、しばらくすると綺麗にリールフットがリペアされて僕の元へと戻ってきた。
ついでに少し甘かったディスクブレーキの効きも強くしてもらい、これなら本流のグッドサイズのレインボーとも安心してやり取り出来るかな。

それからすっかりくたびれてしまったSIMMSのオレンジ色のジャケットに合わせて、ユニクロでオレンジ色のニット帽も新調する。
そんな訳で、僕の中で気分はゆっくりと秋モードへとシフト中。


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Today's BGM :


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by slowfishing-yun | 2014-09-20 21:58 | My Favorite Reels | Comments(0)
2014年 09月 17日

<Episode #58> Eggs

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いかにも産卵床に適していそうな本流の浅瀬は、遡上してきたサーモン達でバシャバシャと賑わっている。
でもそんな時、なぜかしらエッグを模したフライをティペットの先に結ぶのには、少しばかし抵抗感があったりする。
まさしくマッチザベイト、おそらくこれからの時期ではトラウトを魅了するのに一番効果的なフライなはずなのに・・・。

だから友人達があえてイクラ&ヒルという、その呼び方にちょっとだけ皮肉も込められているようにも僕が感じる、
いわゆるエッグサッキングリーチ風にフライをアレンジしたりして、なんとか僕自身を納得させたりする次第。


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昨年はオレンジ色に塗られたコーンヘッドを使ったりしたけれど、ボトムにタッチしたり岩肌に擦れたりすると、
塗料がすぐに剥がれてしまうので、今年のエッグ系のフライのタイイングの際は使用するのをちょっと控えてみた。
肝心のエッグの部分にはエッグカラーのシェニールを巻き、さらにダビング材でふんわりと形を整える。
今年はビーズヘッド仕様のエッグフライも、少しだけ光沢のあるシェニールでアレンジして使ってみようかと思っているけれど、
さてさて、フィールドでは実際にティペットの先に結べるかどうか・・・笑。
フィールドではピンクサーモンだけでなくチャムサーモンの遡上も少しずつ始まったようだから、今年の秋のシーズンはいったいどうなりますことやら。


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Today's BGM : サンプリングされたギターのリフにメリハリの利いた激しいビート、20代の頃は好んで聴いたサウンドのひとつ。




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by slowfishing-yun | 2014-09-17 21:50 | 私的FlyTyingの愉しみ | Comments(6)
2014年 09月 15日

<Episode #57> Meiserと北のフィールド巡り

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車のカーゴルームに車中泊セット一式とお気に入りのマイザーロッド3本を積み込み、週末はフィールドへと旅立つ。
フィールドへと近づくにつれ星空はゆっくりと雲の中に消えていった。
パラパラと小雨がフロントガラスを濡らしていく。
峠を越えると気温はグッと冷え込んでいった。
念の為にとバッグの中にフリースのジャケットを入れておいてやっぱりよかったなと僕は思う。


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渚滑川のC&R区間の下流域は、僕が予想していたよりもかなり濁りがきつかった。
まるでサンドカラーを水で薄めたような色合いの流れがどこまでも続く。
最初に僕が手にしたロッドは、マイザーの#4/5/6番のHighlander-Classic。
浅瀬では遡上してきたピンクサーモンがペアリング中だから、ティペットの先のフライはコーンヘッド仕様のEgg・Sucking・Leech。

それから湧別川、それにオホーツクの小さな山上湖にも足を運んだ。
そこで僕が手にしたロッドは、マイザーの#6/7番のMKS。


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そして最後に僕が足を運んだのは北の本流、天塩川。
ここで僕が手にするロッドは、万が一に備えてマイザーの#7/8番のMKS。
600grのスカジットコンパクトが気持ちよく飛んでいく。
今回はランニングラインの処理というかハンドリングに関して、僕なりにひとつ収穫があった。
7回リトリーブしてまず小指、5回リトリーブして薬指、そして3回リトリーブして中指。
こうすることでシュート時のランニングライン同士がグシャっとダンゴのように絡むというトラブルがグッと減ったように思う。
本当は基本中の基本なんだろうけれど、なにしろものぐさなものだから、意外と適当で・・・笑。

さて、フィールドのコンディションは決して悪くはなかったと思うのだけれど、釣りの方は相変わらず僕にとって厳しい状況。
まだまだあどけない表情の抜けきらないレインボーや小振りなアメマスが時折り顔を出してくれるぐらい。
秋風に揺らぐ稲穂やススキの穂のようにフィールドは夏と秋のはざ間をゆっくりと揺らいでいる感じかな。
                                                  36.11→36.09
                                                  50.81→50.80
                                                  67.98→67.95

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Today's BGM : FMで偶然David BowieのHeroesのイントロが流れてきたので、つい懐かしくなる。




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by slowfishing-yun | 2014-09-15 22:22 | Fishing Reports | Comments(6)
2014年 09月 07日

<Episode #56> rainy and sunny

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国道R275のアスファルトがところどころ雨で黒く濡れていた。
強い風に吹かれて幾重にも重なった厚いダークグレイ色の雨雲が凄いスピードで頭上を流れていく。
時折り強く降りだしたいくつもの雨粒が、僕の着込んだPatagoniaのブルーのディープウェーディングジャケットを、
さらに濃い色へと濡らしていった。

徹夜のドライブに疲れて、朱鞠内湖の展望台で2時間以上も深い眠りに落ちてしまった。
だから、そんな僕は土曜日の早朝のプライムタイムというものをすっかり寝過ごしてしまったようだ。
取り敢えず、MeiserのMKS(7/8番)にスカジットコンパクト・インターが巻き込まれたSaracioneをセットする。
リールからラインを引き出すと、久しぶりに角のとれた幾分丸みのある心地よいラチェットサウンドを耳にした。


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例年のシーズンともなると遡上してきたチャムサーモン達の産卵場所となるポイントに、チャムサーモン達の姿はもちろん皆無。
そして、いくら僕がキャスティングを猛練習しても到底対岸までには届きそうもないぐらい川幅の広い本流にウェーディングした。
この日のテレメーターの濁度計が示すSalty Heaven Riverの濁度は4~6。
けれども、もしかしたら濁度計の表示が壊れているんじゃないかと思えるぐらい薄いオリーブカラーに濁っていたし、
透明度にいたってはおそらく50cmぐらいだろうから、濁りのない支流の流れとのコントラストがよりいっそう際立っていただろうか。


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木曜日の夜に色違いのコーンヘッド仕様のチューブフライを数本だけ巻いた。
タックルマックのブラス製のコーンヘッドはリーズナブルなプライスで嬉しいのだけれども、
とにかく薄くて他社のコーンヘッドよりも軽量なので、少しだけリードワイヤーをチューブの先端に巻いて重量のバランスを取ってみる。

先日の道北地方に降った大雨で本流の様子は少し様変わりしていたようだ。
本流のポイントへとアプローチするための小道や林道が崩れたり通行止めになっていたし、
いくつかのポイントの川底の様子も変化している。
堤防を歩きながら太いイタドリの茎がなぎ倒されているのを見ると、ここまで水位が上がったんだとちょっと驚いた。
それにしても自然の力って凄いなぁ。

やがて雨雲は頭上から流れ去り、夏の終わりらしい日差しが夏ゼミの鳴き声と共に本流へと戻ってきた。
僕の方はというと、いつくるか、いつくるかと緊張感と期待感を胸に秘めてキャスト&スイングを繰り返す。
新しいフライをティペットの先に結び、今日の水位で思いつくポイントのいつくかを巡ってみたけれど、残念ながらノーコンタクト。
これから始まる本格的な秋のシーズン、いつかまた大きな本流レインボーとヒヤヒヤしながらランデブーしているイメージが、
夏の終わりのような日差しの下、ジワジワと僕の中で膨らんでいった。
                                                   68.16→68.10

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Today's BGM : 20代の頃はDerek Jarmanという映画監督のフイルムがとくかく耽美的で好きだった。
同時期に「薔薇の名前」というタイトルの中世をモチーフにした映画があり、ストーリーはともかくそのサウンドトラックがなかなか素敵で、思わずLPを買ってしまった。


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by slowfishing-yun | 2014-09-07 20:06 | Fishing Reports | Comments(12)