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2014年 06月 30日

<Episode #42> 初夏の忘れ物

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心地よい初夏の風が開け広げた車のリアゲートから吹き込む中での極上のお昼寝タイム。
刈り取られたばかりの牧草ロールのどこか青い草原の香りが初夏の風にほんのりと混じり、
ゆっくりと迫ってくる睡魔の波と共に意識の遠いところで鳥達の囀りに包まれる。
最近お気に入りのベルギービール風味の冷たいものをすっかり乾ききった渇いた喉に注ぎ込み、
そんなこの時期ならではのまどろんだお昼寝の後に僕が訪れたポイントだった。


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土曜日の太陽はかなり傾いたところで輝いてはいたけれど、沈んでいく山の稜線にはまだまだ距離があって、
おそらく本格的なイブニングのプライムタイムにはもう少し時間が必要なのだろう。
タイプ3のティップに続くフロロ3号のティペットの先に結んだコーンヘッド仕様のブラック&オレンジのイントルーダーのひと流し目。
流芯を横切るようにゆっくりとスイングするフライにコン。またフライを追いかけるようにコンと続けざまに2度のバイトがあった。
何度訪れても思うのだが、やはり未知のポイントや経験値のないポイントでフライをスイングさせるというのは、
毎回有り余るほどの期待感と限られた時間の中で本当にここで良いのかという不安感とに包まれてしまう。


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何の根拠もなく、もうすぐイブニングだからという単純な理由だけで、ティペットの先に結んだフライを、
VARIVASのDEEP WIDE WETというフックの#6番に巻いた3枚の白のCDCを使ったセッジ系のフライに結び換えた。
スイングの終わりかけにチョンチョンと少しだけ誘うようなアクションを加えてみると、グゥンと押さえ込むようなテイクが訪れる。
決して強力なブレーキを搭載しているわけではないけれど、下流へと疾走するレインボーはブレーキをフルに絞ったKINEYAの705から
強烈なスピードでランニングラインを引き出していき、そして下流の流芯で水面を割って大きくジャンプ。
KINEYA705の心地よいスクリーミングサウンドと共に、僕としては久しぶりにスリリングなレインボーとの長いやり取りだっただろうか。
背中からオリーブ、サテンゴールド、そしてオレンジと続く美しいグラデーション。そしてLサイズのグラマラスなパーフェクトボディ。
やり取りの最中から、実はカメラとランディングネットを車の中に置き忘れていたことには気付いていた。
こればかりはいまさら悔やんでも仕方がない。
しっかりと記憶に焼き付けて、ゆっくりとレインボーをリリースする。
初夏のフィールドはゆっくりとイブニングのプライムタイムを迎えようとしていた。
                                                      68.05→67.95


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by slowfishing-yun | 2014-06-30 22:29 | Fishing Reports | Comments(8)
2014年 06月 23日

<Episode #41> the summer solstice

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夏至のことを英語ではthe summer solsticeと書くのだそうだ。
実は夏至のことを英語でそのように表記するのを、当方としては今回初めて知った次第。
勉強不足というか、何ともお恥ずかしい限りではあるが・・・笑。
そうなると冬至はおのずとthe winter solsticeになるのだろうか。やはり予想通りといえば予想通りか。
そういえば、CNDからsolsticeというシリーズのスペイロッドもリリースされていたような・・・。
という訳で2014年で日照時間が一番長いと言われている夏至の日の一日、友人とオホーツクのフィールドに足を運んでみた。


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そういえば楽しみにしていた北の本流だったけれど、足を運んだ友人の話ではかなり濁りが強かったそうだ。
エゾ春ゼミの鳴き声がいたるところから響き、きっとオホーツクと同じくらい空は高くて透けるように青かったんだろうけれど、
さすがにサンドカラーの濁りだけは、釣りに対するモチベーションと集中力がちょっと保てないかな・・・笑。
そんなことを考えていたら、ロッドティップにグーンと負荷がかかり、やがて僕の中で最も低番手のスペイロッドが、
グゥアン、グゥアンとバットの付け根から大きくバイブレーションし始めた。
そして目の前の流れは、透明感のあるディープグリーンにどこまでも深く染まり続ける。


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レインボーはいきなり速い流れの上を2度、3度とジャンプしたから、きっとヒレの回復した越年のレインボーなのだろう。
肌が艶っとしたそんな元気の良い夏らしいレインボーも時折り顔を出してアングラーをドキリとさせてくれる。

透明感のあるディープグリーンの流れを見ていると、何だか久しぶりにBurky 7141を使ってみたくなった。
確かバーキーのブランクカラーはDeep Cedar Green。
まるでエメラルドグリーンのようなウィンストンほどの陽気な明るさはないけれど、
バーキーにはそんな衝動を引き起こさせてくれるブランクの美しさが僕にはあるように思えた。

ふたつ目の本流では残念ながら僕のバーキーに鱒の躍動感が訪れることはなかったけれど、
明るい日差しと眩い緑に囲まれた中でのんびりとキャストし続けた楽しい一日だったと思う。
イブニングのプライムタイムが始まるまでには2時間以上も時間がるけれど、今日はこれにてストップフィッシング。
何しろ先週はよし乃の味噌ラーメンが食べられなかったものだから・・・。
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by slowfishing-yun | 2014-06-23 22:33 | Fishing Reports | Comments(0)
2014年 06月 15日

<Episode #40> 低番手のスペイロッドでオホーツクの本流巡り

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僕が持っているいくつかのツーハンドのスペイロッドの中で一番低番手のロッドは、ライン指定が#4/5/6番のスペイロッド。
正確には、R.B.Meiserの12フィート6インチ、#4/5/6番、Highlander-Classicのカスタム仕様
マイザーロッドのカタログ上のスペックでは、ライン指定が#3/4/5番というさらにライトなスペックのロッドもあるようだけれど、
今のところはこれぐらいのスペックで、時々足を運ぶ中規模河川ではトラウト達の力強さを十分楽しめている。


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週末はそんなライトなスペイロッドを手に、久しぶりにオホーツクの本流へと足を運んでみた。
浮島峠の長いトンネルを抜けると、山々の新緑がまるで蝦夷梅雨のようなシトシトと降る雨に濡れていっそう映えていて、
深夜のハイウェイを走ってきた少し気分が高揚したアングラーの目には痛いぐらいに鮮やかで眩しかった。
気分はまるで新しく届いたロッドを初めてフィールドで振る時のような、どこか浮き足立ったソワソワとした気分だろうか。


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渚滑川のC&R区間下流域、大雄橋の指定駐車スペースに車を滑りこませる。
鎮橋の指定駐車スペースにはすでに一台の車が止まっていたけれど、どうやらこちらに先客はいないようだ。
渚滑川にはシングルハンドでの釣りを楽しんでいた頃にずいぶんと通ったけれど、足を運ぶのは久しぶり。
なんだかとっても懐かしい場所に戻ってきたような感じがする。近頃は道内でも規模の大きな本流に足を運ぶことが多いせいか、
シングルハンドの時には思いもしなかったけれど、とっても規模の小さな本流にでも足を運んだような気になってしまった。


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ラインシステムは、スカジット・コンパクト420gr(F)に15フィート、Type3のティップ(#7番)の組み合わせ。
フライはリードにヒゲナガを模したセッジ系のウエットフライに、ドロッパーはビーズヘッド仕様の黒のウーリーという王道仕立て。
ほどほど力の抜けた7割ぐらいの力加減でスカジットキャストを繰り返しながら、ゆっくりと渚滑川の6月の流れをステップダウン。
橋脚周りの深みでは放流されたばかりのレインボーがお相手だったけれど、なぜだかリードのセッジ系はお気に召さないみたい。
川面を慌しく動くヒゲナガの姿を何度か見てはいたのだけれど・・・。


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記憶を頼りに青草が朝露に濡れた土手を鼻歌交じりに歩いて、さらに下流へと足を進める。
目指すは岩盤のスリットが入った水深のある速い流れ。
ドロッパー仕立てだと僕の場合どうしてもキャストの際にフライ同士が絡まるトラブルが多くなってしまうので、
最終的にフライは以前よく通った尻別川の時のように、#6番フックに巻いたビーズヘッド仕様の黒のウーリー1本仕立てで・・・。
キャスト後に送り込んだフライが岩盤スリットの脇をかすめると、予想通りガツンとロッドティップが引き込まれる。
僕が手にした低番手のスペイロッドは、レインボーの疾走と共にバットの付け根からグァン、グァンと大きくバイブレーション。
僕はフィールドで初めて、ロッドにセットしたSystem Two 89から奏でられる甲高い逆回転音サウンドを耳にしただろうか。
赤みの強いヒレとレッドバンドを持ったなかなかパワフルなレインボーだった。
ヒレの回復ぐらいからして、もしかしたら越年のレインボーなのかもしれない。

その後、時々コーヒーブレイクをはさみながら、渚滑川のC&R区間よりもさらに下流域と峠の向こうの湧別川にも足を運ぶ。
オホーツクのふたつの本流をのんびりと巡り、鱒の躍動感でバットからグンニャリと曲がる低番手のスペイロッドの感触に、
僕は久しぶりに楽しくなってしまい、もしかしたらすっかり病み付きになってしまうんじゃないかと思ってしまった。
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最近、1、2曲目の女性ボーカルがなかなかキュートというか個性的で好きでしてね・・・笑







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by slowfishing-yun | 2014-06-15 19:21 | Fishing Reports | Comments(4)
2014年 06月 10日

<Episode #39> 蝉時雨と2本のMKS、そしてBougléの音色

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フィールドには春と夏の境目にふさわしい春ゼミの鳴き声が、カラカラに乾ききりながらずっと鳴り響いていた。
フィールドの選択にずいぶんと迷いながらも、週末にはふたつの本流に足を運ぶことにした。
まずは水位が徐々に落ち着き始めたSalty Heaven River。
それにしても新緑が眩しい季節になったものだ。


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最初に訪れたコンタクトは、ヒゲナガがたくさん飛び交う2ヶ所目のポイントだった。
テイクはおそらくドロッパーのウーリーではなく、リードに結んだヒゲナガを模した#7番のスペイフックに巻いたウエットフライの方だろう。
スロートとアンダーウイングには計3枚の白のCDCだから、きっといい感じにファイバー内にキラキラと気泡を蓄えているに違いない。
ちなみに僕のSalty Heaven RiverでのメインロッドはMKSの7/8番。


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流れの速さも加わり、僕が所有している一番高番手のロッドでも素敵なカーブを描いてくれるSalty Heaven Riverのトラウト。
でも、フックセットが悪かったのかしばらくの間のやり取りの末、残念ながらフックアウト。
ロッドがバットから気持ちよく曲がった数枚の写真が僕のカメラに残っただけで、まぁ、これもいつものこと。

遠くから正午を告げるサイレンの音が響いてきたら、堤防の上に車を止めて、春と夏のはざ間の日差しを浴びつつ、
クーラーボックスで冷やしておいたベルギー・ビールを渇いた喉に流し込む。


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ちょっとフルーティーなテイストの冷えたビールとおにぎり2個に豚汁という軽めのランチの後には、イタリアンローストのコーヒー
近くの大型スーパーで見つけたこのちょっと深煎りのコーヒーが最近の僕のお気に入り。
大きく開いたリアゲートからコーヒーの香りに混じって気持ちの良い風が眠気を誘いながらソヨソヨと舞い込んで来る。
カーゴルームのマットの上に敷いたシュラフの上で横になってみた。
徹夜明けの僕は、どうやら今日もなんとも気持ちの良い極上のお昼寝が出来そうだ。
                                                        67.96→67.94

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翌日はSalty Heaven Riverからオホーツクの地を流れる本流の畔に佇んでいた。
春と夏のはざ間にふさわしい春ゼミの賑やかな鳴き声は、やはりここでも一緒だった。
オホーツクの地を流れる本流でのメインロッドはMKSの6/7番。
ティペットの先にサーモンフライを手持ちのマテリアルで簡素化したフライを結ぶ。


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Bougléの逆回転音は、どこか甲高い春ゼミかカエルの鳴き声にもしかしたら似ているのかもしれないなあ・・・。
そんなことを考えながらBougléのハンドルフェイスが逆回転するのを、僕はどこか遠くの出来事でも見るかのように眺めていた。
僕には決して美しい音色には聞こえなかったけれど、なかなか迫力があって、独特の響きを兼ね備えたサウンドのようにも聞こえた。

一日の中での寒暖の差が大きいせいか、久しぶりに夏カゼをひいたようだ。
週末までにはまたコンディションが整うといいのだけれども・・・。
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by slowfishing-yun | 2014-06-10 22:35 | Fishing Reports | Comments(8)
2014年 06月 04日

<Episode #38> SA/3M System Two 89

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不思議な出合いだった。
たまたまオークションサイトを徘徊していての偶然の出合い。

このリールのことが気になり始めたのは、スペイやスカジットはもちろんのこと、まだ僕が本流での釣りを始める前だったと思う。
南青山にあったアングラーズブックという釣り関係の洋書を扱う店で購入したスティールヘッドの釣りの本の中に出ていた1枚の写真。
ずっと気になっていて、これまでにも何度かオークションで見かけることはあったけれど、僕とはなかなか縁がない存在だったかな。


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そして今回僕のところにやってきたのは、SA/3M社のSystem Two 89というディスクブレーキ搭載のリール。
シンプルで無骨な雰囲気が漂い、黒い塗料がボディに厚く塗られたリールは、デザインが何とも僕好み。
おそらく最近のラージアーバータイプのリールのデザインとは真逆の方向性だと思うけれど、
個人的にはハンドル側のフェイスに穴の開いていないクラシックなソリッドタイプが好みかな。
ちなみに経験上、この手のブレーキシステムはあまりトラブルが起こらないようだし、さらに効きは強力。
リールが届いてから、さっそく左巻きを右巻きに変更。

Hardy MLA375(left)それにHardy St.Aidan(right)と直径がどれもおおよそ95mm。
MLA375にはスカジットコンパクト・フローティング(420gr)、St.Aidanにはシンクレートの異なるアトランティックサーモンSH、
今回のSystem Two 89にはスカジットコンパクト・インター(420gr)を巻き込む予定。
ちなみにロッドは、MeiserのS2H12646C-4。つまり12フィート6インチ、4/5/6番のHighlander-Classic。
リールの落札価格は、5250円+消費税。高い?それとも、なかなかのお手頃価格?(笑)。


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by slowfishing-yun | 2014-06-04 22:20 | My Favorite Reels | Comments(4)
2014年 06月 01日

<Episode #37> ショートバイトと初夏のアンバランス

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日が昇ると、気温はみるみると30度近くまで上がり、僕は久しぶりに汗ばむ暑さをフィールドで感じた。
ウェーディングしながら、スイングするフライに神経を研ぎ澄ませる感覚が心地よいとさえ感じる。
そんな流れのあるフィールドに足を運ぶのは、道南の本流以来だろうか。
行き先にずいぶんと迷った挙句、週末は友人達とオホーツクの地を流れる本流に足を運ぶことにした。
ウェーダー越しに感じる本流の冷たさと日差しの強さのアンバランスさ、いかにもこの時期らしいと感じる週末だった。


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岸際や浅瀬には上流から流されてきた大きな大木がいくつも横たわっていた。
オホーツクの空はさながらライトブルー、フィールドに吹く風には春ゼミの鳴き声がかすかに混ざりながらも、心地よさが伴っていた。
ゆっくりと蛇行しながら流れていく、どこか十勝のフィールドとシンクロしてしまいそうなオホーツクの本流。
雪代が混じってほんのりとモスグリーンに染まった流れを、友人達と少し距離を置きながら、ゆっくりとステップダウンする。


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対岸にまでフライが届いてしまわないように、シュルシュルと伸びていくランニングラインを指先でサミングする。
それでも何個かのフライを対岸から張り出した木の枝に引っ掛けてしまって、つい溜め息がこぼれてしまった。
フローティングのスカジットコンパクトと15フィートのT11のティップに引かれて流れをスイングするフライ。
指先でホールドしたランニングライン越しに僕が感じた、ゴン、ゴンというショートバイトの生命感はたったの2回だけ。
でも、そんなことよりもまるで初夏のような眩しい日差しを浴びながら、
薄っすらと雪代の混じった冷たい本流でキャストしながら一日を過ごせたことが心地良かったかな。
ちなみにウェーダーはネオプレーンから夏仕様へ。
                                                     51.19→51.15


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by slowfishing-yun | 2014-06-01 22:38 | Fishing Reports | Comments(8)