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2016年 10月 10日

<Episode #289> Cold and Rain

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車のカーゴルームにシュラフだけでなく毛布も積み込むことにした。
R275のオレンジ色の道路標示には、冬タイヤへの交換は早めにとの冬の訪れを暗示するかのような表示がされている。
数日前に道北の最北端では初雪が降り、今回も確かに秋らしい不安定な天気だった。
週末を少しずつ秋色に染まり始めた北の本流、Salty Heaven Riverこと天塩川で過ごすことにする。


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本流のテレメーターが示す濁度計は6~10あたりを推移する。
この程度の濁度ならもう少し濁っているかなと思ったけれど、意外と釣りには支障のない濁りだったと思う。
少しオリーブががった太い流れが曇り空の下で悠然と流れていた。
それにしても今年は海からのチャムサーモンの遡上が遅れているのだろうか。
サーモンが達が産卵しそうな浅瀬にもほとんどその姿を見ることがない。
僕はキーとなるサインが見つけられず、思いつくままにさまざまなポイントを巡ることになる。
チャムサーモンの産卵に関連した本流の秋モードはもう少し先になるのかもしれない。


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週末前に最近の気に入りのフライ、"Snaelda"のバリエーションを数本だけ巻いておいた。
1インチの長さにカットした外径2.1mmのブラスパイプとタックルマックの5mmのコーンヘッドとの組み合わせ。
ただ今回はSenyo's Aqua Vell Chenilleというフラッシャーが巻かれたシェニールをカラーに巻いてアピール度を増してみた。
テイルにはシェニールを巻いてダビングボールとし、そこにバックテイルをフレアーさせ、さらにマラブーをハックリングしている。
おかげで"Snaelda"を巻き始めてから、これまであまり使い道のなかったバックテイルの使用頻度が高まったかな。
フィールドテストしてみるとかなり泳ぎも良かったので、これは今後のメインのフライになるのひとつになると思う。


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秋の冷え込み、不安定な天気、強まり始めた風、そして凄いスピードで流れていく大きな雲。
天気予報通り土曜日の夜からは冷たい雨が降り始めた。
Simmsのくたびれたオレンジ色のジャケットの袖口から冷たい雨がジワジワと染み込んでくるのを感じる。
期待感をたっぷりと込めたキャスト&スイングを僕は何度繰り返しただろうか。
緊張感が途切れない僕だけの静かな時間が続く。

スイング中に不意に訪れたバイトは結局4度だけ。
日曜日のフィッシングストップまで僕がスイングさせるフライに強い衝撃が訪れることはなかった。
満足感と疲労感。
レインボーとの出合いは、また次の機会ということで。
                                                            68.00

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by slowfishing-yun | 2016-10-10 16:02 | Fishing Reports | Comments(14)
2016年 10月 04日

<Episode #288> 雪夢とBrian Eno

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不思議な夢を見た。
なぜか僕はロッドを片手にウェーダーを着たままロープウェイに乗っている。
ロープウェイが名も知れぬ山の斜面に沿って少しずつ登り始めると、窓越しに秋色に染まった雄大な景色が目の前に広がっていった。
やがてロープウェイは山の中腹から山頂近くへと差し掛かる。
すると今度は山肌に生えた木々の1本1本との距離が近くなり、山の景色がよりリアルなものへと変わっていった。
窓の外に手を伸ばせば、紅葉した木々の葉に今にも手が届きそうな距離である。
今度はそんな紅葉した木々の葉にパウダーを散りばめたような白いものが次第に視界に入るようになった。
それはまさしく雪そのものである。
ロープウェイがさらに登って高度を上げると、視界からは豊かな色彩が失われ、やがて雪に覆われた白一色となった。
まるでホワイトアウト寸前といったブリザードのような冷たい冬の風がビュービューと吹き荒れる。
目の前に広がる厳しい真冬の光景。寒い。本当に寒い。寒さで思わず凍えてしまいそうだった。
そこで僕は不思議な夢から覚めた。
辺りはまだ暗い。そうか、僕はフィールドで車中泊の真っ最中だったことを思い出した。


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車の中ではずっとBrian Enoのアンビエント・ミュージックをBGMとして聴きながらハンドルを握っていた。
いつもならNu-Jazzやビートの効いたディープなダブ・サウンドをBGMとして聴くのだけれど、なぜかそんな気分だった。
ハイビームのヘッドライトに照らされた深夜のR275にフッと大きな影が浮かび上がる。
道路の真ん中に大きな角を持った牡鹿の姿。
時にはタヌキやキツネも飛び出してくるから気をつけないと。


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週末に訪れたSalty Heaven Riverのフィールドコンディションは悪くはなかったと思う。
上流にあるダムからの放水が数日前から止まり水位が20cm近く下がったのがちょっとした変化だっただろうか。
でも土曜日の午後からはまた放水が再開され、水位がいつもの感じにまで戻る。
そういえば遡上してきたサーモンの姿を見ることが例年よりもかなり少ないように僕には感じられた。
浅瀬で産卵に向けてペアリングしているサーモンの姿は今シーズンになってまだ一度も見ていない。


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朝から小さなレインボーと戯れた土曜日の正午頃、少し水深のある早瀬で"Snaelda"をスイングさせていると、
いきなりゴンとフライがひったくられて、ブレーキを絞ったリールからランニングラインがスクリーミングサウンドと共に引き出されていく。
お相手は何度も手にしたMKSをバットからのされてしまうほど悪くはないサイズのレインボーだった。
岸際で激しくヘッドシェイクする度にキリキリと僕の胃が痛くなるのを感じる。
レインボーの残した余禄からこれはもう一度ダッシュするなと思ったら、フッとラインからテンションを失い見事にアディオス。
これは僕の方にツキがなかったと諦めるしかないようだ。


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イブニング間近にもう一度僕にチャンスが訪れた。
川幅がギュッと狭まったかなり水深のある早瀬で1インチでカットしたブラスパイプの"Snaelda"をスイングさせる。
やがてスイングが終わり、そのままフライを速い流れの中でステイさせていると、ズゥンと指でホールドしたランニングラインが引き込まれた。
重量感こそそれほどでもないけれど、まるでサーモンにでもスレ掛かりしたかのようにレインボーはパワフルさ全開で疾走する。
サイズにしてはピーンと張った尾びれの大きさが印象的なレインボーだった。
赤いチヌ針を外し、流れへと戻っていくのを見届ける。
フィールドに日暮れが近づこうとしていた。
あのレインボーとの出合いは、もしも他の事に気を取られていなければ完璧だったのにと、僕はちょっぴり後悔したりした。

雪夢とBrian EnoのBGM、それに不意の衝撃といい、北のフィールドで過ごしたなかなか印象的な週末だった。
                                                67.84→68.04→67.94

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今日のBGM :


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by slowfishing-yun | 2016-10-04 00:13 | Fishing Reports | Comments(12)
2016年 09月 26日

<Episode #286> ambivalent

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手にしたMeiserの"Solar Eclipse"がフロントグリップを含めたバット付近からグンニャリとしなり、
レインボーが下流へと疾走する度に、ディスクブレーキをかなり効かせたサラシオーネのMk.IVから、
ジジー、ジージージジーと間欠的にランニングラインが引き出されていく。
なんなんだろう。この心臓の痛さと極度の緊張感は。
この瞬間をずっと待ち焦がれていたにもかかわらず、僕の中で早く終わりにして楽になりたいという気持ちと、
このままずっとこの瞬間が続いて欲しいという気持ちとが同時に並存しながら複雑に入り混じる。

ジジーというリールのスクリーミングサウンドと共に、今度はレインボーがゴボッという音と共に水面で大きくていびつな波紋を立てた。
そしてまた僕の心臓がギュッと強い力で握られたように痛くなる。


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週末を北の本流"Salty Heaven River"で過ごした。
気温は数日前の秋分の日よりも数℃は高く、先日よいりも少しは過ごしやすかったかもしれない。
早朝のフィールドは低く垂れ込めた白い靄で覆われている。
空に秋の青空が顔を出し始めたのは2ヶ所目のポイントを移動のために離れた頃だっただろうか。
9月の太陽は眩しく輝きながらギラギラと川面を照らし続けていた。
秋風の心地良さを感じながら3ヶ所目の岩盤の深瀬のポイントでLサイズ位のアメマスが顔を出してくれた。


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ポイントをいくつも彷徨い、午後になって訪れたポイントでレインボーとの素敵な出合いに2度も恵まれた。
河畔林を抜ける際も獣道以外に他のアングラーの踏み跡は見当たらないから、きっと他のアングラーはあまり訪れないポイントなのだろう。
先日のリサーチでもチェックする時間がなかったポイントだった。
台風による増水の影響で砂が堆積するなどポイントの川底の様子がかなり変わっていた。
そんなバックスペースのほとんどない深瀬のポイントをスカジットコンパクト・インターと15フィートのT-11の組み合わせで探っていく。
フロロ3号のティペットの先には1インチのブラスパイプを使ったコーンヘッド仕様の"Snaelda"のバリエーション、ブラック&オレンジ。
深瀬をゆっくりとステップダウンしながら、今日もレインボーはお留守かなと思っていたら、
深瀬のランの後半に差し掛かった際に、何の前触れもなくいきなり「ズゥン」と最初のテイクが訪れたのだった。
"Snaelda"を気に入ってくれたのはどちらもLサイズの本流レインボー。
惚れ惚れするぐらい体高もあってパワフルなこの上なく美しいボディに思わずため息が出た。
レインボーたちがまた深瀬に戻っていくのをしっかりと見届ける。
いつしか僕の中で先ほどまでのあのアンビバレントな思いがひとつとなり、余韻残る心地良いものとなっていた。
                                                       68.05→68.00

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by slowfishing-yun | 2016-09-26 22:24 | Fishing Reports | Comments(14)
2016年 09月 22日

<Episode #285> リサーチ

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早朝の空は真綿のような白い靄に包まれていた。
気温は6℃と思わずグローブが欲しくなってしまうぐらい寒かったりする。
深瀬の流れは秋にピッタリのゆったりとしたシンフォニーを奏でていた。
そんなシンフォニーを調べを耳にしながらキャスト&スイングごとに1ステップずつステップダウンを続けていく。
期待していたシンフォニーのリズムを乱すような衝撃はランニングラインをつまんだ指先には伝わらず。
ゴ、ゴゴンというアタリが1回と遡上してきたサーモンの姿を一度だけ目にした。


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今日一日で僕が知っているポイントのいくつを巡れるだろうか。
きっとおそらく1/5ぐらいなんじゃないかと思う。
台風などによる増水によって毎年ポイントの状況が目まぐるしく変わるから、お気に入りのポイントも次の訪れた時はガッカリすることだって。
今日は結局慌しく朝から5ヶ所のポイントを巡った。


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2ヶ所目のポイントは岩盤が水面下で張り出した深瀬のポイント。
数日前に巻いた"Snaelda"のブラック&オレンジがスイング中にグゥンと強烈に引き込まれる。
ロッドに伝わる重量感と躍動感からしてLサイズのレインボー。
でも残念ながら今日1回目のアディオス。

3ヶ所目のポイントではゆったりとした深瀬がしばらく続くポイント。
スイング中にグゥンと衝撃が伝わると、サラシオーネから間欠的にランニングラインが引き出されていく。
"Snaelda"を気に入ってくれたのはMサイズのメタリックに輝くレインボー。
そういえばこの"Snaelda"のブラック&オレンジ、見ようによってはE.S.L.にも見えなくはないかな。
ちなみにこのポイントでは遡上していたピンクサーモンの姿を2度ほど見た。


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簡単なランチを済ませ、僕が4ヶ所目に訪れたポイントも岩盤で構成された深瀬のポイント。
"Snaelda"を根掛かりで2本ともロストし、ティペットの先に結んだのはブラック&オレンジの”Interaction"。
かなりステップダウンしたあたりで、スイングの後半にまるで根掛かりのようにグゥンとフライのスイングが止まる。
グァン、グァンと大きくロッドがバットからバウンドし、今度はいっきに下流へと疾走する。
ブレーキを効かせたサラシオーネから凄まじいスクリーミングサウンドと共にランニングラインが引き出されていく。
ロッドにかかる負荷と重量感からして推定LLサイズといったところか。
これはランディング出来ると密かに確信したのだけれど、残念ながら次の疾走で嫌な衝撃と共にフッとアディオス。
スマホで写真を撮ろうとしたけれど、濡れた指ではなかなか認証してもらえず、ロッドを持ったままモタモタしたのが良くなかったのだろうか。
次からはやっぱりコンパクトデジカメでやり取りの写真を撮ることにしようと思う。

5ヶ所目はノーバイト。すっかり思い入れのあるポイントが浅くなってしまっていた。
そんな訳で秋分の日の祝日に慌しく5ヶ所のポイントをリサーチ。
でも、フィールドでは秋の雰囲気が感じられ始めて、僕としてはなかなか有意義な一日だったような気がする。
                                                       68.07→68.05

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by slowfishing-yun | 2016-09-22 23:05 | Fishing Reports | Comments(2)
2016年 09月 20日

<Episode #284> メンテナンス

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Rod : R.B.Meiser S2H12667MKS-4 "Black Doctor"
Reel : Saracione Mk.V 3 1/2" All Black
今回はフィールドで2度目ととなるこのタックルの組み合わせ。
写真を撮るとこのアングルが一番タックルの黒さが際立つだろうか。


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秋虫の羽音が静かに響き、背の伸びたススキの穂がほんのりと秋の気配を含んだ風に揺れる。
大きな雲がいくつも浮かんでいたけれど、青に染まった秋空はこの上なく高かったように思う。
峠の気温は市内よりも数度も低く、ひんやりとした心地良い空気感がフィールドには漂う。
イタドリの大きな葉には少しずつ黄色味が加わり始めていた。


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連休の前半はフィールドのコンディションが落ち着かず、少しだけフライを巻いたりしてのんびりと時間を過ごしていた。
降雨の影響が収まり始めた月曜日にABUさんと尻別川へと足を運ぶことにする。
少々ハプニングもあったけれど、きっとこれもまた楽しい思い出というか笑い話のひとつとなるのだろう。

テレメーターの水位の状況からして、昆布エリアがメンテナンス中だということは予想の範囲だったと思う。
ただ僕の知っている昆布エリアのメンテナンスの時期からは1ヶ月以上も早かったのだけれど。


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刈り取り前の黄金色に彩られた稲穂が風に揺られて擦れる音はここまで届きはしないけれど、
メンテナンス時期特有の早瀬をステップダウンしながら、やがて続く深瀬そしてプールへとフライをスイングさせていく。
第1セクションが終わるまでに、スイングするコーンヘッド仕様の"interaction"に2度ほど可愛いサイズのレインボーが顔を出してくれた。
秋の始まりを感じさせてくれる瀬音はやがてフェードダウンしていき、秋風が河畔の木の枝を揺らす音にフィールドは包まれていく。

この日は前のめりではないのんびりとした釣りを楽しめたと思う。
また気が向いた時にでも尻別川に足を運んでみようと思わせる何かがあったように僕には感じられた。
                                                           37.68
                                                            9.39

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by slowfishing-yun | 2016-09-20 21:58 | Fishing Reports | Comments(4)
2016年 09月 05日

<Episode #279> ほんの少しの秋 / Teshio river

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車のハンドルを握りながら、ふと街道の道端に咲くピンク色の花びらをつけたコスモスを見かけたりすると、
とてもありきたりなことなのかもしれないけれど、僕は秋の始まりを感じたりする。
空一面は低い雲に覆われ、不思議なぐらいにとても静かな朝だった。

土曜日の天気予報が雨予報から曇り予報へと変わり、台風の影響による増水後の濁りは気になるけれど、天塩川へと車を走らせた。
僕にとってこの時期としては珍しく、ほぼ3週間ぶりの釣りになっただろうか。


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台風による増水の影響でフィールドの雰囲気は少しだけ様変わりしていた。
河畔林の木の枝を見ると木の葉の色が少し変化していて、ここまで水位が上がったんだとちょっとビックリする。
でも、目の前を流れる本流はまるで何事もなかったかのように、いつもの穏やかな表情をしながら平穏に流れ続けていた。
テレメーターの濁度はおおよそ6~8を推移し、翌日の日曜日となるとほんの少しだけ下がったようだ。
グリーンティーにミルクを注いだような水の色が目の前を流れ、透明度は50~80cmといったところかもしれない。
ほとんどアングラーの姿を見ることがなかった土曜日だったけれど、思いつくままにフィールドのポイントを彷徨う。
流れをゆっくりとスイングするフライに、とりあえず参加賞のようなSサイズのレインボーが飛び出してくれて、少しばかしホッとする。


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タックル :
Meiser 14フィート、7/8番MKS + エアフロ・スカジットコンパクト・インター600gr + リオ・15フィート、9番、タイプ6。
Meiser 12フィート6インチ、6/7番MKS + エアフロ・スカジットスイッチ480gr + リオ・15フィート、T-11
Meiser  12フィート6インチ、7/8番MKS + リオ・アイショート550gr + リオ・15フィート、T-11

水位が若干高いこともあり、ポイントによって3つのタックルを使い分けた。
2番目のタックル、先日届いたばかりの"Black Doctor"に関しては、とりあえずロッドとラインのマッチングの確認ということで・・・笑。


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土曜日のイブニング間近に訪れた長いランは、バックスペースはほとんどなく、透明度の高い水も注ぎ込んでいないけれど、
何だかとっても大きなレインボーが出てくれるかもという雰囲気だけはあった。

翌日の日曜日はのんびりとした時間からスタートし、sugiさんとやすこうさんをそのポイントへと案内する。
僕には残念ながら流芯をスイング中のフライにゴンと一度だけバイトがあっただけ。
タックルは"Solar Eclipse"に、先日JoeにメンテナンスしてもらったSaracione Mk.IV 3 3/4"の組み合わせ。

突然ロッドが曲がった上流のsugiさんには、体高のあるMサイズ半ばのレインボーが微笑む。
sugiさん、どんな場合でもランディングネットはお忘れなく・・・笑。

そして下流にいたやすこうさんにはLサイズのレインボーが微笑んだけれど、インスタネットでのランディングに失敗して残念ながらアディオス。
それでも本流レインボーのスピード感溢れるパワフルさの片鱗を垣間見られたのではないかと・・・笑。


ここで本流でのランディングネットの僕なりの自論を。
海外のスティールヘッドやアトランティックサーモンに関連した動画を見ていると、ほとんどの場合、
魚のランディングは同行する大きなランディングネットを持ったガイドか、近くにいた友人がヘルプしながら行っているようで、
グンニャリと曲がったロッドを持ったアングラーが自身でネットを差し出しランディングしている姿を僕はほとんど見たことがない。
誰かにランディングをヘルプしてもらえない場合にいたっては、岸に引きずり上げるか、体力を消耗した魚の尾びれを持つぐらい。
それぐらいやり取りした大きな魚を自分自身でネットを使ってランディングするのって難しいということなのだと思っている。
そういえば海外の本流好きのアングラーがインスタネットを使っているのも見た事がないし・・・笑。

僕自身はいろいろと試行錯誤の結果、あまりカッコ良くはないけれど、柄の長い折りたたみ式のフォールディングネットを使っている。
シングルハンドロッドや湖などの場合ならインスタネットという選択肢はあるけれど、ツーハンドロッドを使った本流での釣りの場合、
柄の短いインスタネットでは過去に何度も苦い経験があるから、今では柄の長いフォールディングネットという選択に至った。
大きな本流レインボーともなると、流れのある本流の場合、それでも度々ランディングには苦労して嫌な汗をかくことがあるのも事実かな。
                                                         68.19→68.14

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by slowfishing-yun | 2016-09-05 23:16 | Fishing Reports | Comments(10)
2016年 08月 14日

<Episode #221> 忘れ物

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普段は特に急いだり慌てたりしない限り、めったに忘れ物はしない方だと思っている。
でも今回は、深夜のハイウェイを北上する車のハンドルを握りながら、ふと自宅に忘れ物をしたことに気付く。
忘れ物は、リールやロッド、それにウェーダーやシューズ、もちろんフライボックスといったものではなく、帽子である。
タックル類であれば仕方なく忘れ物を取りに引き返すのだけれど、今回はそのままハイウェイの北上を続けることにする。
さてこの夏の紫外線たっぷりの強烈な日差し、どうしたものか。
何だか僕の釣り欲も、忘れ物に気付いたと同時にトーンダウン。


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週末に足を運ぶ選択肢にはいくつかの候補があった。
水温は高めだけれど、大きなレインボーに出合えるかもしれない天塩川。
水温は安定していて、濁りと水位の収まり始めた十勝川。
それともフィールドのコンディションによっては他にも選択肢がある湧別川。
おそらく僕の中で木曜日の「山の日」の尻別川でのアディオスの印象が強烈だったのだろう。
ずいぶんと迷った挙句、車を天塩川に向けて走らせることにしたのだった。


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本流レインボーにとっての快適な適正水温がどれぐらいかは定かではないけれど、さすがに22℃前後ではちょっと厳しいのかもしれない。
流れの中に手を差し入れると、何ともいえない生温さが伝わってくる。
それでも僕の中で思いつくめぼしいポイント、それなりに水深のある深瀬のポイントのいくつかを中心に巡ってみた。
それにしても日差しが強い。これぞ夏のフィールドといった感じだろうか。
頭にタオルを巻いて凌ぐけれど、やはり家に帽子を忘れてきたことをかなり後悔する。
さすがにこの暑さとフィールドコンディションの中で、アングラーの姿を見かけたのは2回だけ。

スカジットコンパクト・インターにT-11の組み合わせで、額に流れる汗を感じながら白泡の立つ深瀬でキャスト&スイングを繰り返す。
そんな僕にはいくつかのフィールドを巡って、アタリは4回、Mサイズのアディオスが1回。
盛夏というだけあって釣りの方はなかなか厳しかったけれど、僕としては満足のいく一日になっただろうか。
もしかしたらという期待感を抱きながらのキャスト&スイングは、夏の暑さを忘れさせてくれるぐらいワクワクするものだったから。

インターのスイッチラインをフィールドで試したくって、すでに廃盤のRIOのアイショートというラインを買ってみた。
購入したのは、Flyshop Onlineさんから。
Meiserの12フィート6インチ、7/8番のMKSにRIOの525grのSkagit iShort、キャストフィールは悪くはなかったかな。
                                                               67.95

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by slowfishing-yun | 2016-08-14 16:06 | Fishing Reports | Comments(17)
2016年 08月 11日

<Episode #220> LL over

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昆布エリアの第3セクションの深くてこれ以上ステップダウンすることが出来ない最後のポイントだった。
対岸めがけてクロス気味にペリーポークからフルキャストする。
ラインはスカジットコンパクト・インターに15フィートのT-11の組み合わせ。
2.5号のフロロカーボンのティペットの先にはコーンヘッド仕様のチューブフライ"Interaction" Willie Gunnのバリエーション。
フライがゆっくりとスイングを始めると、右の頬にチクっと痛みを感じた。
きっとヌカカだろう。先ほどから顔や首の周りを音もなく飛んでいる。このスイングを終えたらタバコに火をつけることにしよう。
そんな事を思った矢先、一度ランニングラインを上流へとメンディングして、フライがちょうど流芯を横切ろうとした瞬間だった。
グゥンという鈍重な衝撃と共に一気にラインが下流へと走り、サラシオーネからけたたましいスクリーミングサウンドが響く。
前もってディスクブレーキのノブはある程度絞ってはおいたけれど、あっという間にバッキングラインまで引き出されてしまった。
僕の立ち位置はこれ以上下れないポイントだから、反射的にブレーキのノブをさらに数段階絞り込む。
そしてさらに追いあわせを1・2回加えた。

もしかしたら、これがまずかったのかもしれない。
追いあわせを加えた瞬間、ゴツゴツというこれまであまり感じたことのない違和感をロッドとラインを通して感じる。
そして、ちょっと前までロッドを通して感じていたあの物凄いパワーすべてを失ってしまった。

流れの速さを差し引いても、経験的にあの魚は僕にとっては尻別川で出合うメモリアルな一尾となるレインボーだったと思う。
そんな訳で、早朝の本流でしばらくの間冷静さを失ってしまっていたかもしれない。
それぐらいロッドとラインを通して感じるパワーは物凄かっただろうか。


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日が昇ると夏ゼミの鳴き声が賑やかな尻別川だった。
ABUさんとほぼ1年ぶりに中山峠を越えて尻別川本流へと車を走らせる。
頭上には夏を思わせる青空が広がり、暑い一日を充分に予感させた。

結局正午を知らせる音楽が流れるまでの間、2ヶ所のポイントでロッドを振った。
川面を飛び交うヒゲナガも時々見かけたけれど、今回は一日を通してフライを沈めてスイングさせることにした。
心地良い流れの冷たさを感じながら、フライをキャスト&スイングさせていると時折り小振りなレインボーが顔を出してくれる。
早朝のコンタクト以外、大きなレインボーとのコンタクトは訪れなかったけれど、夏の釣りらしい気持ちの良い一日だった。

また機会があれば訪れてみようと思う。でも、ヌカカに咬まれることだけは勘弁して欲しいけれど・・・笑。
                                                          36.79 / 9.32

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by slowfishing-yun | 2016-08-11 21:39 | Fishing Reports | Comments(4)
2016年 08月 07日

<Episode #219> 夏のオホーツクと4度のジャンプ

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空が晴れると、僕の額に汗がいっきに流れ始めた。
頭上には夏らしい青くて高い空とポツリポツリと浮かぶ細切れの小さな白い雲。
気温は13℃から瞬く間に30℃近くまで急上昇。
ABUさんと夏のオホーツクのフィールドを巡ることにした8月最初の週末。
どうやら今日は暑い一日となりそうだ。


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丸瀬布町を過ぎたあたりで、先にフィールドに着いた友人達からLINEで本流が予想に反して濁っているという連絡が届く。
どこかでまとまった量の雨が降ったのか、遠軽町から下流の湧別川はコーヒー色。
とりあえずABUさんと遠軽町から少し上流のエリアでロッドを出してみることにした。
足を運んだエリアは少し渇水気味だけれども、なんとも夏らしいフィールドだった。
フライを沈めてもあまり反応がないので、ティペットにエルクヘアウエットを結び早瀬の表層をスイングさせていると、
いかにも夏らしいヤマメが小気味良い躍動感と共に顔を出してくれた。


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お昼前にはオホーツクの小さな山上湖へと2年ぶりに移動することにした。
青い空と緑のコントラストが美しいフィールドに僕ら以外の先客は誰もいなくて、のんびりとした夏のけだるくてまったりとした雰囲気が漂う。

何の前触れもなく雰囲気ががらりと一変し、フィールドに佇む僕に緊張感が走ったのは午後のランチを終えてからのことだった。
ビーズヘッドの仕様の黒いウーリーが着水し、数秒のカウントダウン後のリトリーブの確か3回目。
リトリーブの途中でラインニングラインをつまんだ左手にグゥンと強い衝撃が伝わる。
それと同時に大きなレインボーが水飛沫と共に湖面から飛び出したのだった。
ドッバーン、ドッバーン、そしてドッバーン、・・・・・、さらにランディング前にもドッバーン。
ド派手なジャンプは計4回。その度に静寂さが漂う湖面にLサイズ半ばの魚体が作る大きな波紋が広がっていく。

ロッド : Meiser S2H14067MKS-4 "Water God"
リール : Hardy MLA 375
ライン : Atlantic Salmon SH 8/9 Intermediate

湖水の冷たさが長時間ウェーディングしているとウェーダーを通してもしっかりと伝わってくる。
そんな中、もう一度リトリーブする左手に先程よりも強い衝撃が訪れた。
今度のレインボーはジャンプこそしなかったけれど、なかなかのスピード感とトルクフルさを伴っている。
無事にランディング出来たのはLサイズ半ばの体高のあるレインボー。

レインボーをそっとリリースすると、日陰になった湖面には心地良いひんやりとした涼しい風が吹いていたのだった。


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Today's BGM :プリミティブでミニマルなビートとリズム、久しぶりにカッコイイと思えるサウンドでした。


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by slowfishing-yun | 2016-08-07 15:44 | Fishing Reports | Comments(8)
2016年 07月 25日

<Episode #215> 3度のJump / 十勝川

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ロッドはR.B.Meiser S2H14067MKS-4 "Water God"。
リールはSaracione Mk.V 3 3/4" All Black。
ラインはSkagit Compact Inter 540grに、ティップは自作の15フィートのT-11の組み合わせ。
ティペットは2.5号のフロロカーボンを1.5mほど。
フライはVARIVASの4番のストリーマーフックに巻いたコーンヘッド仕様の黒の"Interaction"。
システム全般としては、僕なりに中層よりも深い層を意識したラインシステム。
さらに深い層を意識した時は、シンクレートの高いフルシンクのスカンジSHを使うかもしれない。


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ベルト付近までと流れの強さを考慮しながら少し深くウェーディングし、対岸めがけてクロス気味にペリーポークからキャストする。
ティペットまでがしっかりとターンオーバーし、ポチャンとボリュームのあるフライが対岸から張り出した河畔林の枝をかすめて着水する。
スカジットラインが流芯の流れに乗って下流へと膨らみ始め、それに引かれて少し沈んだフライが泳ぎ始めると、
予想に反してラインよりも上流の対岸側で水面が激しく炸裂し、それに続いて大きなレインボーが1度目のジャンプをした。
この時点で指でホールドしたランニングラインには何の違和感も感じてはいない。
するとレインボーは下流へと猛スピードで走り出したようで、一瞬のタイムラグを置いてランニングラインにズシッと鈍重な衝撃が走る。
それと同時にブレーキを絞り込んだサラシオーネから凄まじい逆回転音と共にランニングラインが引き出されていった。
レインボーはいつの間にか十勝川の速い流れを横切り、僕からかなり下流で一瞬の間をおいてもう一度大きくジャンプ。
何とかフライがレインボーの顎からポロリと外れなかったのは、ランニングラインのテンションからも察することが出来た。


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テンションを保ちながらリールにラインを巻き、ゆっくりとレインボーとの距離を縮める。
この時点でひとつの大きなミス。
今回はカッコウをつけて折りたたみ式のフォールディングネットではなく、くたびれたインスタネットを用意していたことに気付く。
念のためケースからインスタネットは取り出し、ロッドティップにT-11のティップが入ったところまでは確認する。

レインボーとの距離は縮まったけれど、経験的にこのレインボーにまだ余力が残されていることは充分分かっていた。
ランディングのタイミングはまだ先。このレインボーはまだまだ走る。
そう思った次の瞬間、目の前で推定Lサイズ後半の本流レインボーがスローモーションのように大きくジャンプする。
そしてフッとすべてのテンションがロッドとラインから失われていった。
やっぱり予想通りのアディオス。さながらここは、名前の通りアミーゴポイントなのである。
それにしてもコンディションのよいメタリックな本流レインボーだったからちょっと残念。


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週末はフィールドの選択に大いに迷っただろうか。
金曜日の深夜、出発間近になってやっと水温が安定していそうな十勝川へと車を走らせることにする。
十勝川で過ごした2日間、空はずっと淡いグレー色の曇り空に覆われ続けていた。
この時期としては気温も低めで、なかなか過ごしやすかったと思う。

中流域だけでなく、山間部の上流域にも足を運んだ。
ヒゲナガの姿も少し見られライズもあるけれど、好調な友人とは逆に、僕が流すフライには何一つ衝撃が訪れることはなかった。
上流域に通ってこんなことは初めてだけれども、何が良くなかったのかと本当に悩んでしまう。

それでも中流域のアミーゴポイントで、何とか僕がスイングさせるBlack&Orangeのコーンヘッド仕様の”Interaction"を、
Mサイズ半ばのレインボーが見つけてくれたのでホッとする。

IZUMIさんお手製のフレンチトースト、生クリームとブルーベリージャム添え。
これにメープルシロップをたっぷりと掛けると、とっても美味しかった。

苦い思い出と甘い思い出、今回の十勝川はそんな思い出が見事にミックスされていたように思う。
                                                               60.05

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Today's BGM :


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by slowfishing-yun | 2016-07-25 22:26 | Fishing Reports | Comments(8)