カテゴリ:Fishing Reports( 135 )


2016年 06月 13日

<Episode #204> 6月の天塩川

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最後に僕が天塩川へと足を運んだのが昨年の11月だから、かれこれ7ヶ月ぶりに北の本流、天塩川へと足を運ぶこととなる。
テレメーターで確認すると、水位は少し落ち着き、気になる濁度もそう悪くはないようだ。
きっとこの時期の本流ではワサワサと羽化したばかりのヒゲナガが飛び交っているのだろう。
僕は魚とは違ってなかなか動きの予測の出来ないヒゲナガがどうも苦手なのである。
それでも、念のためにヒゲナガを模したCDCセッジを何本かだけフライボックスに追加しておくことにした。


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車の中でこれまでのことを思い返しながら、最初に入るポイントをいくつかに絞り、最終的にヒゲナガの多そうなポイントに決める。
どうも表層を意識した初夏の釣りには苦手意識が付きまとうから、フライとラインシステムはサワヤカサワデーさんのを参考にする。
取り敢えずバックスペースがあまりないので、ロッドは12フィート6インチ、7/8番のMKSを使うことにした。
Farlexにはスカジットスイッチ540gr、ティップは15フィートのType3。初めて01X、9フィートのテーパーリーダーを使ってみる。

速い流れにウェーディングし、ヒゲナガが飛び交う中、背後の河畔林を気にしつつ、キャスト&スイングを繰り返す。
スイングの終わりかけにコツンとバイトがあるが、やはり最初の魚は定番のウグイさんだった。


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今度は瀬頭まで遡行し、そこからステップダウンをすることにする。
3度目のキャスト&スイングの途中で、スイングするCDCセッジがまるで根掛かりのようにグゥンと止まる。
そしてフライフィッシングの教科書通りにロッドを岸側へと傾けた。
まるで一瞬のアイドリングの間があったかと思うと、レインボーはアクセル全開で下流に向けてロケットスタート。
レギュレーターを絞ったFarlexから、金属系の激しいスクリーミングサウンドと共に一気に白いバッキングラインが引き出されていく。
流れが速いので、そんなラインを巻いては引き出されをヒヤヒヤしながらアディオスを覚悟しつつ何度も繰り返えした。

お相手はオスのLサイズ半ばの本流レインボーだった。


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ティップをType3から15フィートのT-11に交換し、ティペットは3号のフロロを2m程直結する。
そしてフライをCDCセッジから前夜に巻いたコーンヘッドチューブフライ"Interaction"ブラック&オレンジに結び替えた。
もう一度、瀬頭からステップダウンを繰り返していると、今度は5回目のキャスト&スイングの途中でフライがゴンと強い衝撃と共に止まる。
そして先ほどのレインボーと同様に、一気に流れに乗って下流へとロケットダッシュ。
ミシミシとバットがきしむ音がする中、ロッドに掛かる負荷とスピード感から先ほどのレインボーよりもサイズが数段大きいことは容易に想像出来た。
長いやり取りを繰り返し、これは多分キャッチ出来るかなと思ったのが僕の油断だったのだろうか。
そんな油断もつかの間、最後の疾走と共にフッとロッドに加わるテンションが軽くなった。

残念ながらLLサイズを予感させるレインボーとはこの時点でアディオス。
計り知れない脱力感に包まれながらラインとフライを回収してみると、5号のチヌ針が伸ばされていた。
このチヌ針は長年愛用してきているけれど、根掛かり以外で引き伸びたのはこれが初めてだった。

新緑に包まれたフィールドの雰囲気を感じるまでの余裕が僕に戻るまでに、少しの時間を要しただろうか。


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今度はロッドを14フィート、7/8のMKSに持ち替え、気になるポイントをいくつか彷徨ったけれど、ノーバイトの時間が長く続く。
日が高くの昇ると、フィールドはエゾ春ゼミの賑やかな鳴き声に包まれていった。
久しぶりの川歩きだったせいか、途中のポイントで石に滑りお尻の骨を強打したので、しばらくは歩くの不自由するような痛みが続く。
痛みを我慢しながら、軽いランチとお昼寝で午後の釣りに備えることにした。


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オールブラックの3 3/4" Saracione Mk.Vにはスカジットコンパクトのインターと15フィートのType3のティップの組み合わせ。
本格的なイブニング前だったけれど、9フィートの01Xのテーパーリーダーの先には、CDCセッジを結んだ。
Saracione Mk.VはFarlexとは少し異なった存在感のあるスクリーミングサウンドを奏でてくれる。
イブニングを前に、ヒゲナガたちの動きも活発になってきたようだ。
水面下をスイングするフライに不意に衝撃が訪れ、サラシオーネの逆回転音がフィールドにプロローグのように響き始める。
ロッドを岸際に倒し、本格的な次の疾走に備えていると、予想通り一気にラインが下流へとリールから引き出されていった。
ドキドキしながらも、思わず心酔してしまいそうな音色は、本当に気持ちが良かった。
そんなサラシオーネから美しいサウンドを響かせてくれたのは、Lサイズのメスのグラマーな本流レインボー。
彼女の持ち合わせる力強さで、VARIVASのフックはやはり少し引き伸ばされていた。

彼女の右顎からフックを外し、宝石のような美しさが流れに戻るのをしっかりと見届けた。
どうやらフィールドには飛び交うヒゲナガの数が増えたようだ。
フィールドはいよいよ僕が苦手とする時間が始まろうとしていた。
                                                         68.15→67.98

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by slowfishing-yun | 2016-06-13 23:57 | Fishing Reports | Comments(20)
2016年 06月 05日

<Episode #202> 6月の雨

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Rod : R.B.Meiser 12678MKS-4 "Solar Eclipse"
Reel : Farlex 3 3/4" Tea Kattle S-Handle
Line : Airflo Skagit Switch 540gr + 15' T-11
Fly : Conehead tube fly "Interaction" black & orange


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パラパラと細かい雨が降り始めた深夜の札幌の街。
僕を含めた4人分の荷物をカーゴルームに載せると、僕の車もさすがに後部の車高が少し沈む。
深夜のハイウェイを北上すると、旭川を過ぎたあたりで美しい朝焼けが東の空を彩り始める。
今日の天気は雨予報の下り坂だから、久しぶりに撥水機能がほとんど残っていないレインジャケットのお世話になるのだろう。


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6月にしては肌寒い朝をフィールドで迎える。
空はいつの間にかグレー一色の厚い雲に覆われ、いつ雨が降り出してもおかしくはない雰囲気だった。
友人たちと冗談を交えながら湧別川のほとりで急いでタックルの準備をする。
先週末にに届いたばかりのFarlexのリールをフィールドでロッドにセットするのは今日が初めてとなる。
新しいリールを手に入れる度に、いったいどんな音色を響かせてくれるのかと毎回最初はワクワクするものだ。

タックルの準備を終えると、いつの間にかローカルのルアー釣りの人達の姿も見えなくなっていたかな。

最初のランを釣り下っている途中でスイングするフライに不意に衝撃が訪れる。
お相手はいっきに下流へと疾走し、初めてFarlexから美しいスクリーミン・グサウンドを奏でてくれた。
残念ながらランディング寸前でアディオスしてしまったけれど、躍動感からしておそらくMサイズのレインボーだったと思う。


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僕が使っているMeiserのメインロッドの長さは14フィートだけれども、今回は12フィート6インチのロッドを使ってみた。
ロッドの長さに合わせて、ラインもスカジットコンパクトから少し短いスカジットスイッチに変更してみる。
ヘッドが短くなった分、質量が凝縮された感じがしたし、ロッドとの相性は悪くはなかったと思う。
スイープの時に水面上のヘッドの状態を確認していたので、キャストアウト時のアンカー抜けはほとんどなかったかな。
でも、14フィートのロッドの場合はこれまでと同じくスカジットコンパクトの方を使う予定。
それにロッドが短くなった分、飛距離が若干落ちただろうか。
それでも12フィート6インチのロッドは14フィートと比べると、長さが短くなった分、やはり軽快で扱いやすかったと思う。


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6月の冷たい雨の存在感が、やはり予報通り強まり始めた。
撥水機能のほとんど残っていないPatagoniaのディープウェーディングジャケットのお世話になることになる。

2ヶ所目のポイントで、Moriさんがラインごともって行かれたという岸際に、今度は僕がフライを送り込む。
送り込んだラインにテンションを加え、ナチュラルにドリフトしていたフライにテンションが加わると、ゴンとひったくるような衝撃が走る。
一度水面上をジャンプし、今度は流れに乗っていっきに下流へと疾走。
ブレーキを絞ったFarlexから心地良いスクリーミングサウンドが響くけれど、当の本人はいつアディオスするかとヒヤヒヤの連続。
スリリングな時間がしばらく続いたけれど、何とか友人が差し出してくれたネットに無事に収まる。
お相手はMサイズ半ばの体高のある美しい本流レインボー。
何枚か写真を撮り、そっと流れにリリースすると、じんわりと安堵感のようなものがこみ上げてきた。

雨露に濡れた新緑の湧別川をあとにする。
そろそろフィールドは表層を意識したヒゲナガのシーズンなのかもしれない。
                                                         50.89→50.93

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by slowfishing-yun | 2016-06-05 22:50 | Fishing Reports | Comments(10)
2016年 05月 29日

<Episode #200> 春のオホーツク本流巡りと赤い管付チヌ針

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大雄橋の駐車スペースに車を止めてドアを開けると、いきなり大音量の春ゼミの鳴き声が僕の耳に飛び込んできた。
それは予想以上に大きくて、早朝の清々しいフィールドの空気感もどこかへ吹き飛んでいってしまうぐらいのものだった。
朝日に輝く新緑につつまれて、それでも眩しいオホーツクの日差しが照り続ける。
途中で通り過ぎた浮島峠ではまだほんの少しではあるけれど冬の置き土産のような残雪が残っていたというのに・・・。
セミの鳴き声に混じって、今シーズン初めてフィールドに立つという友人の鼻歌が聞こえてくる。
心地良い気分で迎えた朝、今日はもしかしたら5月末とは思えない暑い一日になりそうな予感がした。


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少し水位の高い渚滑川のC&R区間は、まだ雪代の影響でほんのりとミルクを薄めたような淡いグリーン色に染まっていた。
本流そのものはまだ本来の落ち着いた姿に戻っていないようだったけれど、河畔にはたくさんの生命感で満ちていたと思う。
賑やかなセミシグレを耳にしながらマイザーの13フィート、5/6番、MKSを手にしてゆっくりと釣り下ることにする。
残念ながら越年したと思われるレインボーには出合えなかったけれど、心地良い新緑に包まれながら、
まだ放流されたばかりのスレていないレインボー達に遊んでもらっただろうか。


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渚滑川の春ゼミの鳴き声をあとにして、今度はもうひとつのオホーツクの本流、湧別川へと移動することにする。
湧別川もまだ水位が平水よりも若干高めだけれど、雪代の影響は渚滑川よりも少しだけ影を潜めていただろうか。
湧別川ではロッドのスペックを少しだけ上げて、マイザーの14フィート、6/7番、MKS。
ラインはスカジットコンパクト・インター540grに15フィートのT-14の組み合わせ。


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今年はオフ期間がずいぶんと長かったMoriさんの巻いたコーンヘッド仕様のチューブフライを見せてもらう。
それにしても相変わらず独創的でユニークなフライがぎっしりと並んでいてちょっと新鮮な感じ。
そんな僕は、ティペットの先に少し小さく巻いてみたブラック&オレンジの"Interaction"を結んでみた。
ただいつもと違うのは、お気に入りのハリミツの管付チヌ針ではなく、カツイチの赤い管付チヌ針にしたことぐらい。


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お気に入りのランも雪代の影響で水量が多いせいかいつもよりも流速が速い印象がする。
それでも数キャスト目にはスイング中のフライにほんの数秒ほどのテイクが訪れただろうか。
ロッドを通して感じる長くは続かない躍動感はその後も何度か続くので、何ともいえない緊張感が僕の中で膨らんでいく。
そしてそこからさらに数歩ほどステップダウン。
今度はスイングの途中でグゥンとラインごと強く引き込まれた。
おそらくフライはボトム付近をユラユラと泳いでいたと思うけれど、お相手は一度水面まで浮上して大きな波紋を作り、そしてそこから一気に下流へと疾走。
僕は初めてオールブラック仕様のサラシオーネからスクリーミングサウンドが奏でられるのを聞いた。
そんなスクリーミングサウンドを何度か耳にし、今度は水面下で反転するレッドバンド見た瞬間、さらに緊張感が増す。
サイズこそMサイズ後半だけれど、僕にとっては今シーズン初めて本流で出合うレインボーにちょっと嬉しくなる。
赤いチヌ針をABUさんのフォーセップで外すと、レインボーは雪代の混じった冷たい流れの中にまた戻っていった。
カツイチのキラキラと輝く赤いチヌ針が良かったのかどうか、その真相は今でも分からないけれど、
僕の中で好感度が増したことは確かなようだ。
やがて5月の湧別川に冷たい雨が降り始める。
早朝は初夏を印象付ける青い空だったけれど、いつの間にか空は厚い雨雲で覆われていたのだった。
                                                              36.12
                                                              51.03
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by slowfishing-yun | 2016-05-29 23:13 | Fishing Reports | Comments(12)
2016年 05月 22日

<Episode #199> 朱鞠内湖MAX

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僕の場合にいたっては、不思議なもので夜とも朝とも言いがたい早朝にイトウに出合えたことは少ないように思う。
それでもアングラーはもしやと期待を胸に抱いて、朝の4時に出船する船に乗り込もうとするものなのかもしれない。
出船の時間は朝の4時、そして迎えの船は日没前後の19時と計15時間の釣り。
いつからか、この釣りのことが朱鞠内湖MAXと呼ばれるようになっていた。


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早朝の気温は2℃とまだまだ肌寒い。
でも、今日は日中の最高気温が30℃ぐらいまで上がるという予報。
先週の釣りでネオプレーンウェーダーでは暑さに耐えられそうもないようだったので、今回は透湿ウエーダーを履くことにする。
淡いオレンジ色に包まれた早朝は、穏やかな風が湖面を小波立たせていた。
取り敢えず湖面を一通り見渡すけれど、湖の生命感はベールに包まれた下でまだ眠っているように感じられた。


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朱鞠内湖を囲む風景は太陽の角度によってさまざまな表情をアングラーに見せてくれる。
早朝は太陽の日差しを浴びて、遠くの山々のシルエットが鮮やかに映し出される。
夕方近くになると、今度は遠くの山々がグラデーションを伴ったオレンジ色に輝き始め、これもまた幻想的だったりする。

そんな僕にとっては今シーズン3回目の朱鞠内湖だったけれど、手にしたロッドはちょっと気分を変えて"Fire God"にしてみた。
先週よりも水位は1m程上昇しているようで、今回は友人たちと北大島に渡してもらうことにした。


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水温が少しずつ上がり始め、おそらくワカサギの岸寄りもこれから本格化するのだろう。
早朝の風も次第にその存在感を消していき、波ひとつない鏡のような湖面が目の前に広がり始める。
午前中の釣りでは、イトウではなくアベレージサイズの小顔でプロポーションの良いアメマスが僕のお相手だった。

ランチにandieloopシェフお手製のホットサンドを戴く。
チーズ、ハム、ゆで卵、トマトベースのピザソース、それにスライスしたオニオンが挟まれたボリューム満点のランチ。
言葉も要らないぐらいに美味しかった。次回はつけ合せに酸味の効いたピクルスかハラペーニョがあるとさらにgoodかも。
食後のイタリアンローストのコーヒーでお腹を落ち着かせると、やっぱり睡魔がジワジワと襲ってくる。
今回は連れ合いから借りてきたヨガマットが気持ちの良いお昼寝タイムを提供してくれた。


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午後を過ぎると、やがて向かい風が吹き始め湖面に程よい小波が立ち始める。
それほど強い風ではないのだが、ターンオーバーを意識すると飛距離は数mは短くなっていただろうか。
キャスト後に10秒ほどカウントダウンしてアトランティックサーモンSHをゆっくりと沈ませる。
少しロングストロークを意識してリトリーブすること数回。
いきなりグゥンとリトリーブするランニングラインに根掛かりのような衝撃。
そして次のリトリーブでさらに強い負荷を感じ、ロッド全体で根掛かりではないバイブレーションを確認する。


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イトウらしいトルクフルな振幅の幅が広いバイブレーションだった。
今シーズン3度目にしてやっと朱鞠内湖のイトウの躍動感を感じる。
生態には詳しくないけれど、産卵に参加したイトウだったのか、秋に出合うシルバーメタリックとは異なるボディだった。
バーブレスのオリーブゾンカーをフォーセップで外し、ゆっくりと湖に戻っていくのを見届けた。

イトウを見送ると、また静かな時間が湖に戻ってきた。
迎えの船が来るまでに、また出合えるチャンスが巡ってくるといいのだけれどと、微かに期待しながらリールからラインを引き出す。
何しろ今日は朱鞠内湖MAXなのだから。


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by slowfishing-yun | 2016-05-22 22:44 | Fishing Reports | Comments(12)
2016年 05月 15日

<Episode #198> イタリア半島

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車のドアを開けると、まるですぐ耳元にいるかのように鮮明にカッコウの囀りが響いてくる。
薄いガスに覆われた空は、まだその本来の青さには程遠かった。
イタリア半島付け根の駐車スペースにはすでに車が3台。
1週間前の雪はすっかり融けてしまったようで、これは少々厄介なヤブコキになりそうな予感がした。


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ロッドにリールをセットしていると、ピリっと引き締まったような心地良い肌寒さを感じ始める。
急いで冬に買ったユニクロのボアの下地が施されたオレンジ色のジャケットを羽織り、
簡単なランチと飲み物、それにランディングネットを入れたHardyのくたびれたバッグを肩に掛けると、ズシリと肩が重くなった。
挨拶を交わしたルアー釣りの方には早朝に80オーバーのイトウが微笑んだというから、僕らは少し出遅れてしまったかもしれない。


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静寂さに包まれた朱鞠内湖の朝だった。
湖を覆っていた白いガス状の靄が音もなくゆっくりと遠ざかっていくと共に、湖からも波打つような生命感がフェードアウトしていった。
朝日を浴びながらオフホワイトに輝く白樺林を抜けてイタリア半島の先端を目指すことにする。
おそらく歩くこと30分以上、気温も上がり始めたから、きっと運動不足気味のアングラーにはいい運動にはなるだろう。


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ロッドはフロントグリップをBurntコルクにモディファイしてもらったMeiserの14フィート、7/8番、MKS。
リールはシスキューデザインの7/8で、ディープグリーンとシャンパンゴールドの組み合わせがお気に入り。
ラインはアトランティックサーモンSH、9/10(590gr)、S1/S2。
ランニングラインはタックルマックの20lbのリッジランニングライン。
テーパーリーダーは1X、12フィートに、短くなったら2.5号のフロロティペットを少々継ぎ足す。
フライはVARIVASの2番のストリーマーフックに巻いた定番のオリーブゾンカー。


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お昼を過ぎて少し湖面に撫でるような小波が立ち始めると、リトリーブするランニングラインにやっと違和感が訪れてくれた。
お相手は朱鞠内湖のアメマスらしい白さが際立った小振りなアメマス。
結局この日の最後まで、リトリーブする指先に、まるで根掛かりかと思うようなイトウのテイクは訪れることはなかったけれど、
岸際を泳ぐワカサギの群れも少しは見ることが出来たし、まるで北欧のような美しい朱鞠内湖の風景も見れたから、
心地良い疲労感に充たされた一日だっただろうか。でも、またこれから車まで戻る事を考えるとため息しか出ないけれど・・・笑。


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by slowfishing-yun | 2016-05-15 17:38 | Fishing Reports | Comments(10)
2016年 05月 08日

<Episode #197> 春遠い朱鞠内湖

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プラスチック製のフライボックスにオリーブゾンカーをぎっしりと詰め込む。
そして例年より1週間ほど遅く、数日前に湖面が解氷した道北の朱鞠内湖に足を運ぶことにした。
雨のパラつく道央道をひたすら走り、さらにR275を北上する。
車の外気温計は徐々に下がり始め、やがて路面凍結の警告等と共に2℃を示した。
sugiさんとの待ち合わせは、イタリア半島の付け根の小さな駐車スペースだったりする。


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パラパラと存在感の薄い小雨が降る中、何台かの車とsugiさんの車が止まっている。
程よい湿度を伴ったひんやりとした空気感の中、早朝の静寂さに混じって野鳥の囀りが響いてきた。
数日前に届いたというsugiさんの初めてのマイザーを見せてもらう。
婚姻色が出始めたイトウのイメージというコスメは、僕が予想した以上に美しい仕上がりだった。
グリップの形状からして、おそらく工房のNic作のロッドだと思われる。
そして僕は、グリップをリビルドしてもらったロッドに久しぶりにSiskiyouのリールをセットしてみることにした。
ちなみにラインはAtlantic Salmon SH S1/S2。


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期待に反して早朝のイタリア半島の付け根は、まだ氷で閉ざされていただろうか。
少し離れた湖面が出始めた場所でロッドを振るが、ノーリアクションの時間が長く続いた。
沈んだ切り株にフライが引っ掛かると、一瞬過去のイトウとの出合いが思い出されてドキリとする。
そういえば産卵に集まったワカサギの姿は一度も見ることはなかったかな。

この減水した時期だけ歩いて渡れるカラス島というポイントに初めて足を運んでみた。
カラス島は前浜のすぐ横にあるのだけれど、個人的にはロケーションとしてつまらないものだった。
やはり渡船を利用しないのであれば、イタリヤ半島や取水崎の方がその雰囲気が好きだろうか。
湖の北に位置するブトカマベツにはもう何年も足を運んではいない。


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やがて風が強まり始めた。
午後からはsugiさんともう一度イタリア半島、今度はその先端部分まで足を運んでみることにする。
減水時期の朱鞠内湖らしい景色を見ながら、ヌルッと滑りやすい足元に注意しつつ、先端部分を目指した。

それから風がさらに強まり始める中、キャストとリトリーブを繰り返していると、不意にロッドに生命感を伴ったバイブレーションが訪れる。
まだ小さかったけれど、宝石のように眩い湖沼型のサクラマスだった。
解禁前なので、写真を撮りすぐにリリースする。

それにしてもブルーともグリーンともいえない背中の色をした美しいプラチナカラーのサクラマスだった。
このサクラマスにフライフィッシングで出合いたくって、ルアーの釣りからフライフィッシングの釣りに転向したのが思い出された。
そんなサクラマスの背中の色がシスキューのディープグリーンととてもマッチしていたようにも思える。

残念ながら期待していたイトウの気まぐれな回遊とはクロスすることはなかったけれど、
何だかフライフィッシングを始めた初心に立ち戻れたような気分の一日だったかな。


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by slowfishing-yun | 2016-05-08 20:53 | Fishing Reports | Comments(6)
2016年 05月 04日

<Episode #195> GWの釣り / 十勝川

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東の空が白々と明るくなり始めた頃、僕の車はスムーズに道東道を走る。
車の中では、久しぶりにJack Johnsonのサーフサウンドが流れていた。
特にこれといった理由がある訳ではないのだが、不思議と彼のサウンドが聴きたくなることがある。
もしかしたら天気予報が語っていたように、今日の気温が初夏を思わせるぐらいにまで上がることが予想されたかもしれない。


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水の色といい、フィールドのコンディションはすこぶる良かったと思う。
遠くを見ると山々の頂には、まだまだたくさんの冬の白い忘れ物が残されていた。
そんな山々から流れてくる本流だから、水温はまだベストよりも低かったのかもしれない。
Patagoniaの赤いジャケットを着たmr.hooさんとフィールドでお会いしたのは初めてかな。


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2日前からタイイングバイスの前に座り、少しずつではあるが数本ずつのフライを巻いておいた。
ヒゲナガが飛び始めるのはまだだけれど、川底のラーバを意識しつつ、黒系の"Interaction"と"E.S.L."をいくつか。
まだ僕がタックルの準備も終わらないうちに、mr.hooさんのロッドが曲がる。
残念ながらアディオスしてしまったようだけれど、フライは8番フックに巻いた小さなウエットフライ。
確かにフィールドでは小さなカディスがハッチしていたから、ちょっとフライの用意を間違えたかなと・・・笑。


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グングンと上がり始めた気温はやがて20度を超える。
まるで初夏のような十勝らしい日差しと水の冷たさとのアンバランスさが不思議と気持ちが良かった。
耳を澄ますと、ヒバリやウグイスの囀りが耳元に届けられる。
これだけの野鳥の囀りを耳にしたのはしばらくぶりで、そんなのどかな時間がとても新鮮に感じられた。


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タックルはMeiserの14フィート、6/7番、MKSとSaracione Mk.V 3 3/4"の組み合わせ。
ラインはSkagit Compact(I) 540grと15フィートのT-14の組み合わせ。
こんなラインシステムでボトム付近を意識しながらフライを送り込んだりスイングさせたいのだけれど、
十勝川の流れは予想以上に速かったりする。

昼食のランチタイムをはさみつつ、いつくかの思いつくポイントを徘徊した。
イメージ通りの、レインボーが反転すると同時にランニングラインに伝わってくる、ひったくるような強烈なテイクを期待したけれど、
それがフィールドで過ごした一日の最後までかなうことはなく、スイング中に2度ほど小さなバイトがあっただけ。

まあそれはそれでよいのである。
GWに流れのあるフィールドでキャスト出来て、フライをスイングさせることが出来たのだから。
さて、小さなウエットフライでも巻き足しておくことにしますか・・・笑。
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by slowfishing-yun | 2016-05-04 17:25 | Fishing Reports | Comments(12)
2016年 04月 21日

<Episode #194> クチグロ・アメマス / 別寒辺牛川

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週末は阿寒ICまで延びた道東道に乗り、道東の地を流れる別寒辺牛川に友人たちと足を運んだ。
この地を訪れるのは1年振りである。
この1年で何かが少し変わったようにも思えるけれど、ある意味何も変わっていないようにも思えるフィールドでもあった。
相変わらず強い風が吹き、風の合い間にかすかな潮の香りを肌で感じる。
日曜日には早春の冷たい雨もが降った。


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訪れたタイミングが良かったのか、それとも良くはなかったのかは、僕にはフィールドから離れる最後まで分からなかったけれど、
潮回りだけはあまりよくなかったのは確かなようだ。
河口域でのスイングの釣りを楽しみにしていたけれど、今回は最後までリトリーブ中心の釣りになった。
もちろんそれはそれで楽しいのではあるが、この日のためにいくつか巻いたフライはスピードの速いリトリーブに耐えられず、
クルクルと回転してしまってアメマスにはどうもそれほど好かれなかったのがちょっと心残りだっただろうか。
やはりスピードの速いリトリーブでもバランスを崩しにくいシンプルな細身のフライの方が、アメマスには好かれたようだ。
そんな訳でフライはVARIVASの4番のストリーマーフックに巻いた、とりわけシンプルなゾンカーだったりする。


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もしかしたら鮭稚魚の群れが水面近くを海に向かって下っていっていたのかもしれない。
対岸近くの流れには時折り慌しいカモメといった海鳥の鳥山を見ることもできたから。
アングラーは目にすることは出来ない水面下の様子をイメージしながら、
到底届くわけもない対岸めがけてキャストとリトリーブを繰り返す。
背後からの追い風にラインが乗ると予想以上にフライが遠くへと届けられる。
そんな事を事前に予想して、ロッドはいつもの6/7番ではなく7/8番を手にしていた。
ラインはスカジット・コンパクト(インター)600grに15フィートのインターのティップの組み合わせ。


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フライが着水し5秒ほどのカウントダウン。
ロングストロークの速いピッチでのリトリーブを始めると、数回目のリトリーブでガツンという衝撃に続いて水面が大きく盛り上がる。
クチグロ・アメマスが水面下で暴れると、それにシンクロして手にしたロッドがバット付近から大きくバウンドし始める。
それとは別に、ヘッドとランニングラインの繋ぎ目がトップガイドを通過する寸前で、リトリーブのピッチを速めると、
ジワーっと手にしたラインに負荷がかかり、やがてそれはクチグロ・アメマスのヘッドシェイクへと変わっていったりもした。
今回は別寒辺牛川らしい大きくていかにもワイルドな風貌のクチグロ・アメマスには出合えなかったけれど、
久しぶりにアメマスらしい躍動感をたっぷりと楽しませてもらっただろうか。

空から滴り始めた小さな雨粒がやがてたくさんの大きな雨粒へと変わっていく。
そして風も強まり始めると、雨で濡れた指先がさらに冷たくなっていった。
ベカンの釣りは、やっぱりこうでなくっちゃ・・・。
そんなことを考えながら、また1年後にこの地を訪れる時のことが今から楽しみになったりしたのだった。


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by slowfishing-yun | 2016-04-21 21:43 | Fishing Reports | Comments(10)
2016年 04月 10日

<Episode #193> A windy day / Tokachi river

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ゴーゴーと普段は聞き慣れない海鳴りが、まるで地響きのように絶え間なく耳元で響いていた。
干潮の時刻を過ぎると風向きが変わり、帽子が吹き飛ばされそうなぐらいの強風が吹き始める。
翌日の朝刊には、確か広尾町で最大瞬間風速が25m/s以上だったと書かれていた。
toritoriさんの案内で僕が初めて訪れた十勝川の河口域、先週に引き続き、台風並みの強風に翻弄された一日だった。



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アングラーにとってライズやボイルといった視覚的刺激は、いつものリズムを何かしら乱すものなのかもしれない。
ギリギリのキャストレンジの範囲で、ゴボっ、ゴボっとアメマスがボイルするたびに、次のリトリーブで訪れる衝撃を期待するのだけれど、
なかなかそうは期待通りに事が運ばないのはいつものことなのかもしれない。
ラインやティップのシンクレートに迷い、さらにティペットの先に結ぶフライにも迷う。


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プロポーションの素敵なグッドサイズのアメマスに出合うというアングラーの期待は、果敢なく次の機会までお預けとなった。
今度訪れる時はシンクレートの高いフルシンクのスカンジSHが巻かれたリールを忘れないようにしよう。
そんな事を思いながら、吹き荒れ始めた強風に押されるように河口のポイントをあとにした。
相変わらず、オリーブ色を薄めたような十勝川の天候は目まぐるしく変わるのである。


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友人たちと相談の末、帰りがてら十勝川の中流域の様子を見ておこうという事になる。
前夜の降雨と雪代の流入により若干の濁りはあるものの、フライをスイングさせるのには問題はないようだ。
上流からの風は強いものの、河口域で感じたほどではない。
この早春の時期にネオプレーン製のウェーダーを通して感じる流れの強さと冷たさに、不思議な心地良さを感じてしまった。


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この低い水温の中、トラウトがスイングするフライに本当にリアクションしてくれるのか、僕にはさっぱり分からないけれど、
傾き始めた早春の太陽の日差しを浴びならが、フライを流れの中でスイングさせられただけで気持ちが良かった。
ティペットの先に少しでも目立つようにと派手な色合いの"Interaction"を結んでみる。
ティップはさしずめ15フィートのT-14。

アミーゴポイントに差し掛かるずいぶんと手前で、スイングするフライに一瞬何かが触れたけれど、その後は続かなかった。
きっとボトムだったのだろう。そう思うことにする。

日陰にはまだ僅かだけれど残雪が忘れ物のように残されていた。
フィールド全体に溢れんばかりの生命感が宿るようになったら、またお気に入りのロッドを手に訪れてみようと思っている。
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by slowfishing-yun | 2016-04-10 22:26 | Fishing Reports | Comments(4)
2016年 04月 03日

<Episode #191> 強風の中で / 後志利別川

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僕の中で1年に一度ぐらいは訪れたいフィールドがある。
それは時々TVの釣り番組でも鮎釣りのフィールドとして紹介される、道南を流れて日本海へと注ぐ後志利別川。
魚の数はそれほど多くはないけれど、タイミングさえ良ければ海アメのようなコンディションの良いアメマスに出合えることがある。
とにかくこの本流で出合うアメマスは、道東など他のフィールドで出合う顔の比較的大きなアメマスとは違って、
流線型で筋肉質なボディとは対照的に顔が全体的に小さいのである。
理由は定かではないけれど、もしかしたら餌が豊富な海とを何度も行き来しているからなのかもしれない。


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流線型の筋肉質なアメマスも素敵だけれど、やはりこの地を訪れたくなるのは、少しだけ早く春の訪れを感じることが出来るからかな。
芽吹き始めた新黄緑色のフキノトウにどこかのどかな春を感じるヒバリの囀り、それに岸際を泳ぐ鮭稚魚。
もちろんそれだけではないのだろうけれど、毎年訪れる度に何かしかの春の兆しを感じることが出来るのが楽しみのひとつ。
それにしても、今年初めて訪れた道南のフィールドだったけれど、風速10m/s以上の風がずっと吹き続けていた。


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新しいオールブラックのサラシオーネに同じく新しいスカジットコンパクト540grを巻いた。
やはり卸し立て新品のラインはフレキシブルで滑りも良くって気持ちがいいものだ。
ティップはさしずめ15フィートのT-14、2.5号のフロロのティペットは少し長めに2mほど。
フライはグレーオリーブのコーンヘッドチューブフライ"Interaction"。
今年の鮭稚魚シーズン、僕のメインになりそうなフライで、相変わらずラビットストリップの波動のような動きは魅力的。


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ウェーディングしていても、前にのめりそうになるぐらい上流からの突風が吹き付ける。
キャストの際にロッド操作に支障が出るぐらいの強風。
きっと明日は右腕が筋肉痛になっているだろう。
何しろフィールドでは僕の他にツーハンドのフライロッドを振っているアングラーには出合わないぐらい風が強かったから。

朝から数えて4ヶ所目のポイントにウェーディングする。
午後からさらに風が強まり、風の吹き方はまるでリズムがつかめない息遣いといった感じ。
2ヶ所目のポイントでは岸際を泳ぐ鮭稚魚の姿を見たから、少しだけアメマスへの期待感が高まったけれど、
強風の中でキャストし続けながら「今日は厳しいなあ」とポツリと独り言のように出た自分の声に、ちょっと驚いたりもした。
そろそろ、今日アメマスに出合えなかったいい訳でも考え始めようかとしている時、
対岸近くに着水したフライがスイングを始めてしばらくすると、不意にラインを通して躍動感が伝わってきた。
決して激しくはないけれど、ロッド全体が心地良くバイブレーションする。
小振りなアメマスだったけれど、このコンディションの中で僕のフライを見つけてくれただけで嬉しかった。
ネットを差し出す前にヘッドシェイクでこのアメマスとはアディオスしてしまったけれど、
おかげで最後にカーゴルームカフェで淹れたいつものイタリアンローストのコーヒーが、すこぶる美味しく感じられた。
早春の後志利別川、風は相変わらず強いままである。
                                                           3.33→3.28

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by slowfishing-yun | 2016-04-03 19:55 | Fishing Reports | Comments(6)