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2016年 09月 22日

<Episode #285> リサーチ

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早朝の空は真綿のような白い靄に包まれていた。
気温は6℃と思わずグローブが欲しくなってしまうぐらい寒かったりする。
深瀬の流れは秋にピッタリのゆったりとしたシンフォニーを奏でていた。
そんなシンフォニーを調べを耳にしながらキャスト&スイングごとに1ステップずつステップダウンを続けていく。
期待していたシンフォニーのリズムを乱すような衝撃はランニングラインをつまんだ指先には伝わらず。
ゴ、ゴゴンというアタリが1回と遡上してきたサーモンの姿を一度だけ目にした。


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今日一日で僕が知っているポイントのいくつを巡れるだろうか。
きっとおそらく1/5ぐらいなんじゃないかと思う。
台風などによる増水によって毎年ポイントの状況が目まぐるしく変わるから、お気に入りのポイントも次の訪れた時はガッカリすることだって。
今日は結局慌しく朝から5ヶ所のポイントを巡った。


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2ヶ所目のポイントは岩盤が水面下で張り出した深瀬のポイント。
数日前に巻いた"Snaelda"のブラック&オレンジがスイング中にグゥンと強烈に引き込まれる。
ロッドに伝わる重量感と躍動感からしてLサイズのレインボー。
でも残念ながら今日1回目のアディオス。

3ヶ所目のポイントではゆったりとした深瀬がしばらく続くポイント。
スイング中にグゥンと衝撃が伝わると、サラシオーネから間欠的にランニングラインが引き出されていく。
"Snaelda"を気に入ってくれたのはMサイズのメタリックに輝くレインボー。
そういえばこの"Snaelda"のブラック&オレンジ、見ようによってはE.S.L.にも見えなくはないかな。
ちなみにこのポイントでは遡上していたピンクサーモンの姿を2度ほど見た。


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簡単なランチを済ませ、僕が4ヶ所目に訪れたポイントも岩盤で構成された深瀬のポイント。
"Snaelda"を根掛かりで2本ともロストし、ティペットの先に結んだのはブラック&オレンジの”Interaction"。
かなりステップダウンしたあたりで、スイングの後半にまるで根掛かりのようにグゥンとフライのスイングが止まる。
グァン、グァンと大きくロッドがバットからバウンドし、今度はいっきに下流へと疾走する。
ブレーキを効かせたサラシオーネから凄まじいスクリーミングサウンドと共にランニングラインが引き出されていく。
ロッドにかかる負荷と重量感からして推定LLサイズといったところか。
これはランディング出来ると密かに確信したのだけれど、残念ながら次の疾走で嫌な衝撃と共にフッとアディオス。
スマホで写真を撮ろうとしたけれど、濡れた指ではなかなか認証してもらえず、ロッドを持ったままモタモタしたのが良くなかったのだろうか。
次からはやっぱりコンパクトデジカメでやり取りの写真を撮ることにしようと思う。

5ヶ所目はノーバイト。すっかり思い入れのあるポイントが浅くなってしまっていた。
そんな訳で秋分の日の祝日に慌しく5ヶ所のポイントをリサーチ。
でも、フィールドでは秋の雰囲気が感じられ始めて、僕としてはなかなか有意義な一日だったような気がする。
                                                       68.07→68.05

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by slowfishing-yun | 2016-09-22 23:05 | Fishing Reports | Comments(2)
2016年 09月 20日

<Episode #284> メンテナンス

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Rod : R.B.Meiser S2H12667MKS-4 "Black Doctor"
Reel : Saracione Mk.V 3 1/2" All Black
今回はフィールドで2度目ととなるこのタックルの組み合わせ。
写真を撮るとこのアングルが一番タックルの黒さが際立つだろうか。


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秋虫の羽音が静かに響き、背の伸びたススキの穂がほんのりと秋の気配を含んだ風に揺れる。
大きな雲がいくつも浮かんでいたけれど、青に染まった秋空はこの上なく高かったように思う。
峠の気温は市内よりも数度も低く、ひんやりとした心地良い空気感がフィールドには漂う。
イタドリの大きな葉には少しずつ黄色味が加わり始めていた。


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連休の前半はフィールドのコンディションが落ち着かず、少しだけフライを巻いたりしてのんびりと時間を過ごしていた。
降雨の影響が収まり始めた月曜日にABUさんと尻別川へと足を運ぶことにする。
少々ハプニングもあったけれど、きっとこれもまた楽しい思い出というか笑い話のひとつとなるのだろう。

テレメーターの水位の状況からして、昆布エリアがメンテナンス中だということは予想の範囲だったと思う。
ただ僕の知っている昆布エリアのメンテナンスの時期からは1ヶ月以上も早かったのだけれど。


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刈り取り前の黄金色に彩られた稲穂が風に揺られて擦れる音はここまで届きはしないけれど、
メンテナンス時期特有の早瀬をステップダウンしながら、やがて続く深瀬そしてプールへとフライをスイングさせていく。
第1セクションが終わるまでに、スイングするコーンヘッド仕様の"interaction"に2度ほど可愛いサイズのレインボーが顔を出してくれた。
秋の始まりを感じさせてくれる瀬音はやがてフェードダウンしていき、秋風が河畔の木の枝を揺らす音にフィールドは包まれていく。

この日は前のめりではないのんびりとした釣りを楽しめたと思う。
また気が向いた時にでも尻別川に足を運んでみようと思わせる何かがあったように僕には感じられた。
                                                           37.68
                                                            9.39

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by slowfishing-yun | 2016-09-20 21:58 | Fishing Reports | Comments(4)
2016年 09月 05日

<Episode #279> ほんの少しの秋 / Teshio river

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車のハンドルを握りながら、ふと街道の道端に咲くピンク色の花びらをつけたコスモスを見かけたりすると、
とてもありきたりなことなのかもしれないけれど、僕は秋の始まりを感じたりする。
空一面は低い雲に覆われ、不思議なぐらいにとても静かな朝だった。

土曜日の天気予報が雨予報から曇り予報へと変わり、台風の影響による増水後の濁りは気になるけれど、天塩川へと車を走らせた。
僕にとってこの時期としては珍しく、ほぼ3週間ぶりの釣りになっただろうか。


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台風による増水の影響でフィールドの雰囲気は少しだけ様変わりしていた。
河畔林の木の枝を見ると木の葉の色が少し変化していて、ここまで水位が上がったんだとちょっとビックリする。
でも、目の前を流れる本流はまるで何事もなかったかのように、いつもの穏やかな表情をしながら平穏に流れ続けていた。
テレメーターの濁度はおおよそ6~8を推移し、翌日の日曜日となるとほんの少しだけ下がったようだ。
グリーンティーにミルクを注いだような水の色が目の前を流れ、透明度は50~80cmといったところかもしれない。
ほとんどアングラーの姿を見ることがなかった土曜日だったけれど、思いつくままにフィールドのポイントを彷徨う。
流れをゆっくりとスイングするフライに、とりあえず参加賞のようなSサイズのレインボーが飛び出してくれて、少しばかしホッとする。


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タックル :
Meiser 14フィート、7/8番MKS + エアフロ・スカジットコンパクト・インター600gr + リオ・15フィート、9番、タイプ6。
Meiser 12フィート6インチ、6/7番MKS + エアフロ・スカジットスイッチ480gr + リオ・15フィート、T-11
Meiser  12フィート6インチ、7/8番MKS + リオ・アイショート550gr + リオ・15フィート、T-11

水位が若干高いこともあり、ポイントによって3つのタックルを使い分けた。
2番目のタックル、先日届いたばかりの"Black Doctor"に関しては、とりあえずロッドとラインのマッチングの確認ということで・・・笑。


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土曜日のイブニング間近に訪れた長いランは、バックスペースはほとんどなく、透明度の高い水も注ぎ込んでいないけれど、
何だかとっても大きなレインボーが出てくれるかもという雰囲気だけはあった。

翌日の日曜日はのんびりとした時間からスタートし、sugiさんとやすこうさんをそのポイントへと案内する。
僕には残念ながら流芯をスイング中のフライにゴンと一度だけバイトがあっただけ。
タックルは"Solar Eclipse"に、先日JoeにメンテナンスしてもらったSaracione Mk.IV 3 3/4"の組み合わせ。

突然ロッドが曲がった上流のsugiさんには、体高のあるMサイズ半ばのレインボーが微笑む。
sugiさん、どんな場合でもランディングネットはお忘れなく・・・笑。

そして下流にいたやすこうさんにはLサイズのレインボーが微笑んだけれど、インスタネットでのランディングに失敗して残念ながらアディオス。
それでも本流レインボーのスピード感溢れるパワフルさの片鱗を垣間見られたのではないかと・・・笑。


ここで本流でのランディングネットの僕なりの自論を。
海外のスティールヘッドやアトランティックサーモンに関連した動画を見ていると、ほとんどの場合、
魚のランディングは同行する大きなランディングネットを持ったガイドか、近くにいた友人がヘルプしながら行っているようで、
グンニャリと曲がったロッドを持ったアングラーが自身でネットを差し出しランディングしている姿を僕はほとんど見たことがない。
誰かにランディングをヘルプしてもらえない場合にいたっては、岸に引きずり上げるか、体力を消耗した魚の尾びれを持つぐらい。
それぐらいやり取りした大きな魚を自分自身でネットを使ってランディングするのって難しいということなのだと思っている。
そういえば海外の本流好きのアングラーがインスタネットを使っているのも見た事がないし・・・笑。

僕自身はいろいろと試行錯誤の結果、あまりカッコ良くはないけれど、柄の長い折りたたみ式のフォールディングネットを使っている。
シングルハンドロッドや湖などの場合ならインスタネットという選択肢はあるけれど、ツーハンドロッドを使った本流での釣りの場合、
柄の短いインスタネットでは過去に何度も苦い経験があるから、今では柄の長いフォールディングネットという選択に至った。
大きな本流レインボーともなると、流れのある本流の場合、それでも度々ランディングには苦労して嫌な汗をかくことがあるのも事実かな。
                                                         68.19→68.14

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by slowfishing-yun | 2016-09-05 23:16 | Fishing Reports | Comments(10)
2016年 08月 14日

<Episode #221> 忘れ物

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普段は特に急いだり慌てたりしない限り、めったに忘れ物はしない方だと思っている。
でも今回は、深夜のハイウェイを北上する車のハンドルを握りながら、ふと自宅に忘れ物をしたことに気付く。
忘れ物は、リールやロッド、それにウェーダーやシューズ、もちろんフライボックスといったものではなく、帽子である。
タックル類であれば仕方なく忘れ物を取りに引き返すのだけれど、今回はそのままハイウェイの北上を続けることにする。
さてこの夏の紫外線たっぷりの強烈な日差し、どうしたものか。
何だか僕の釣り欲も、忘れ物に気付いたと同時にトーンダウン。


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週末に足を運ぶ選択肢にはいくつかの候補があった。
水温は高めだけれど、大きなレインボーに出合えるかもしれない天塩川。
水温は安定していて、濁りと水位の収まり始めた十勝川。
それともフィールドのコンディションによっては他にも選択肢がある湧別川。
おそらく僕の中で木曜日の「山の日」の尻別川でのアディオスの印象が強烈だったのだろう。
ずいぶんと迷った挙句、車を天塩川に向けて走らせることにしたのだった。


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本流レインボーにとっての快適な適正水温がどれぐらいかは定かではないけれど、さすがに22℃前後ではちょっと厳しいのかもしれない。
流れの中に手を差し入れると、何ともいえない生温さが伝わってくる。
それでも僕の中で思いつくめぼしいポイント、それなりに水深のある深瀬のポイントのいくつかを中心に巡ってみた。
それにしても日差しが強い。これぞ夏のフィールドといった感じだろうか。
頭にタオルを巻いて凌ぐけれど、やはり家に帽子を忘れてきたことをかなり後悔する。
さすがにこの暑さとフィールドコンディションの中で、アングラーの姿を見かけたのは2回だけ。

スカジットコンパクト・インターにT-11の組み合わせで、額に流れる汗を感じながら白泡の立つ深瀬でキャスト&スイングを繰り返す。
そんな僕にはいくつかのフィールドを巡って、アタリは4回、Mサイズのアディオスが1回。
盛夏というだけあって釣りの方はなかなか厳しかったけれど、僕としては満足のいく一日になっただろうか。
もしかしたらという期待感を抱きながらのキャスト&スイングは、夏の暑さを忘れさせてくれるぐらいワクワクするものだったから。

インターのスイッチラインをフィールドで試したくって、すでに廃盤のRIOのアイショートというラインを買ってみた。
購入したのは、Flyshop Onlineさんから。
Meiserの12フィート6インチ、7/8番のMKSにRIOの525grのSkagit iShort、キャストフィールは悪くはなかったかな。
                                                               67.95

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by slowfishing-yun | 2016-08-14 16:06 | Fishing Reports | Comments(17)
2016年 08月 11日

<Episode #220> LL over

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昆布エリアの第3セクションの深くてこれ以上ステップダウンすることが出来ない最後のポイントだった。
対岸めがけてクロス気味にペリーポークからフルキャストする。
ラインはスカジットコンパクト・インターに15フィートのT-11の組み合わせ。
2.5号のフロロカーボンのティペットの先にはコーンヘッド仕様のチューブフライ"Interaction" Willie Gunnのバリエーション。
フライがゆっくりとスイングを始めると、右の頬にチクっと痛みを感じた。
きっとヌカカだろう。先ほどから顔や首の周りを音もなく飛んでいる。このスイングを終えたらタバコに火をつけることにしよう。
そんな事を思った矢先、一度ランニングラインを上流へとメンディングして、フライがちょうど流芯を横切ろうとした瞬間だった。
グゥンという鈍重な衝撃と共に一気にラインが下流へと走り、サラシオーネからけたたましいスクリーミングサウンドが響く。
前もってディスクブレーキのノブはある程度絞ってはおいたけれど、あっという間にバッキングラインまで引き出されてしまった。
僕の立ち位置はこれ以上下れないポイントだから、反射的にブレーキのノブをさらに数段階絞り込む。
そしてさらに追いあわせを1・2回加えた。

もしかしたら、これがまずかったのかもしれない。
追いあわせを加えた瞬間、ゴツゴツというこれまであまり感じたことのない違和感をロッドとラインを通して感じる。
そして、ちょっと前までロッドを通して感じていたあの物凄いパワーすべてを失ってしまった。

流れの速さを差し引いても、経験的にあの魚は僕にとっては尻別川で出合うメモリアルな一尾となるレインボーだったと思う。
そんな訳で、早朝の本流でしばらくの間冷静さを失ってしまっていたかもしれない。
それぐらいロッドとラインを通して感じるパワーは物凄かっただろうか。


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日が昇ると夏ゼミの鳴き声が賑やかな尻別川だった。
ABUさんとほぼ1年ぶりに中山峠を越えて尻別川本流へと車を走らせる。
頭上には夏を思わせる青空が広がり、暑い一日を充分に予感させた。

結局正午を知らせる音楽が流れるまでの間、2ヶ所のポイントでロッドを振った。
川面を飛び交うヒゲナガも時々見かけたけれど、今回は一日を通してフライを沈めてスイングさせることにした。
心地良い流れの冷たさを感じながら、フライをキャスト&スイングさせていると時折り小振りなレインボーが顔を出してくれる。
早朝のコンタクト以外、大きなレインボーとのコンタクトは訪れなかったけれど、夏の釣りらしい気持ちの良い一日だった。

また機会があれば訪れてみようと思う。でも、ヌカカに咬まれることだけは勘弁して欲しいけれど・・・笑。
                                                          36.79 / 9.32

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by slowfishing-yun | 2016-08-11 21:39 | Fishing Reports | Comments(4)
2016年 08月 07日

<Episode #219> 夏のオホーツクと4度のジャンプ

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空が晴れると、僕の額に汗がいっきに流れ始めた。
頭上には夏らしい青くて高い空とポツリポツリと浮かぶ細切れの小さな白い雲。
気温は13℃から瞬く間に30℃近くまで急上昇。
ABUさんと夏のオホーツクのフィールドを巡ることにした8月最初の週末。
どうやら今日は暑い一日となりそうだ。


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丸瀬布町を過ぎたあたりで、先にフィールドに着いた友人達からLINEで本流が予想に反して濁っているという連絡が届く。
どこかでまとまった量の雨が降ったのか、遠軽町から下流の湧別川はコーヒー色。
とりあえずABUさんと遠軽町から少し上流のエリアでロッドを出してみることにした。
足を運んだエリアは少し渇水気味だけれども、なんとも夏らしいフィールドだった。
フライを沈めてもあまり反応がないので、ティペットにエルクヘアウエットを結び早瀬の表層をスイングさせていると、
いかにも夏らしいヤマメが小気味良い躍動感と共に顔を出してくれた。


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お昼前にはオホーツクの小さな山上湖へと2年ぶりに移動することにした。
青い空と緑のコントラストが美しいフィールドに僕ら以外の先客は誰もいなくて、のんびりとした夏のけだるくてまったりとした雰囲気が漂う。

何の前触れもなく雰囲気ががらりと一変し、フィールドに佇む僕に緊張感が走ったのは午後のランチを終えてからのことだった。
ビーズヘッドの仕様の黒いウーリーが着水し、数秒のカウントダウン後のリトリーブの確か3回目。
リトリーブの途中でラインニングラインをつまんだ左手にグゥンと強い衝撃が伝わる。
それと同時に大きなレインボーが水飛沫と共に湖面から飛び出したのだった。
ドッバーン、ドッバーン、そしてドッバーン、・・・・・、さらにランディング前にもドッバーン。
ド派手なジャンプは計4回。その度に静寂さが漂う湖面にLサイズ半ばの魚体が作る大きな波紋が広がっていく。

ロッド : Meiser S2H14067MKS-4 "Water God"
リール : Hardy MLA 375
ライン : Atlantic Salmon SH 8/9 Intermediate

湖水の冷たさが長時間ウェーディングしているとウェーダーを通してもしっかりと伝わってくる。
そんな中、もう一度リトリーブする左手に先程よりも強い衝撃が訪れた。
今度のレインボーはジャンプこそしなかったけれど、なかなかのスピード感とトルクフルさを伴っている。
無事にランディング出来たのはLサイズ半ばの体高のあるレインボー。

レインボーをそっとリリースすると、日陰になった湖面には心地良いひんやりとした涼しい風が吹いていたのだった。


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Today's BGM :プリミティブでミニマルなビートとリズム、久しぶりにカッコイイと思えるサウンドでした。


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by slowfishing-yun | 2016-08-07 15:44 | Fishing Reports | Comments(8)
2016年 07月 25日

<Episode #215> 3度のJump / 十勝川

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ロッドはR.B.Meiser S2H14067MKS-4 "Water God"。
リールはSaracione Mk.V 3 3/4" All Black。
ラインはSkagit Compact Inter 540grに、ティップは自作の15フィートのT-11の組み合わせ。
ティペットは2.5号のフロロカーボンを1.5mほど。
フライはVARIVASの4番のストリーマーフックに巻いたコーンヘッド仕様の黒の"Interaction"。
システム全般としては、僕なりに中層よりも深い層を意識したラインシステム。
さらに深い層を意識した時は、シンクレートの高いフルシンクのスカンジSHを使うかもしれない。


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ベルト付近までと流れの強さを考慮しながら少し深くウェーディングし、対岸めがけてクロス気味にペリーポークからキャストする。
ティペットまでがしっかりとターンオーバーし、ポチャンとボリュームのあるフライが対岸から張り出した河畔林の枝をかすめて着水する。
スカジットラインが流芯の流れに乗って下流へと膨らみ始め、それに引かれて少し沈んだフライが泳ぎ始めると、
予想に反してラインよりも上流の対岸側で水面が激しく炸裂し、それに続いて大きなレインボーが1度目のジャンプをした。
この時点で指でホールドしたランニングラインには何の違和感も感じてはいない。
するとレインボーは下流へと猛スピードで走り出したようで、一瞬のタイムラグを置いてランニングラインにズシッと鈍重な衝撃が走る。
それと同時にブレーキを絞り込んだサラシオーネから凄まじい逆回転音と共にランニングラインが引き出されていった。
レインボーはいつの間にか十勝川の速い流れを横切り、僕からかなり下流で一瞬の間をおいてもう一度大きくジャンプ。
何とかフライがレインボーの顎からポロリと外れなかったのは、ランニングラインのテンションからも察することが出来た。


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テンションを保ちながらリールにラインを巻き、ゆっくりとレインボーとの距離を縮める。
この時点でひとつの大きなミス。
今回はカッコウをつけて折りたたみ式のフォールディングネットではなく、くたびれたインスタネットを用意していたことに気付く。
念のためケースからインスタネットは取り出し、ロッドティップにT-11のティップが入ったところまでは確認する。

レインボーとの距離は縮まったけれど、経験的にこのレインボーにまだ余力が残されていることは充分分かっていた。
ランディングのタイミングはまだ先。このレインボーはまだまだ走る。
そう思った次の瞬間、目の前で推定Lサイズ後半の本流レインボーがスローモーションのように大きくジャンプする。
そしてフッとすべてのテンションがロッドとラインから失われていった。
やっぱり予想通りのアディオス。さながらここは、名前の通りアミーゴポイントなのである。
それにしてもコンディションのよいメタリックな本流レインボーだったからちょっと残念。


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週末はフィールドの選択に大いに迷っただろうか。
金曜日の深夜、出発間近になってやっと水温が安定していそうな十勝川へと車を走らせることにする。
十勝川で過ごした2日間、空はずっと淡いグレー色の曇り空に覆われ続けていた。
この時期としては気温も低めで、なかなか過ごしやすかったと思う。

中流域だけでなく、山間部の上流域にも足を運んだ。
ヒゲナガの姿も少し見られライズもあるけれど、好調な友人とは逆に、僕が流すフライには何一つ衝撃が訪れることはなかった。
上流域に通ってこんなことは初めてだけれども、何が良くなかったのかと本当に悩んでしまう。

それでも中流域のアミーゴポイントで、何とか僕がスイングさせるBlack&Orangeのコーンヘッド仕様の”Interaction"を、
Mサイズ半ばのレインボーが見つけてくれたのでホッとする。

IZUMIさんお手製のフレンチトースト、生クリームとブルーベリージャム添え。
これにメープルシロップをたっぷりと掛けると、とっても美味しかった。

苦い思い出と甘い思い出、今回の十勝川はそんな思い出が見事にミックスされていたように思う。
                                                               60.05

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by slowfishing-yun | 2016-07-25 22:26 | Fishing Reports | Comments(8)
2016年 07月 18日

<Episode #213> イメージ

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水面からせり出した岩盤から始まる早瀬と、まるで裾野が広がるようにそこからゆっくりと続く水深のあるプール。
初めて訪れるポイントだったけれど、何かの夢でイメージしたような理想的なポイントだった。
ロッドはマイザーの14フィート、7/8番のMKS。
リールはサラシオーネ・Mark・Vの4"。
ラインはスカジットコンパクト・インター(600gr)に15フィート、Type3の組み合わせ。
リールからラインを引き出したあと、カチカチカチと数段階ディスクブレーキのノブを絞り込んだ。

ティペットの先のフライにはウエットフライは結ばす、お気に入りのコーンヘッド仕様のInteraction(black&orange)を結ぶことにする。


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先行していたMoriさんにグッドサイズの本流レインボーが微笑む。
容赦なく照りつける眩しい日曜日の日差しを感じながら、次は僕のロッドに訪れる衝撃をイメージしながらゆっくりとステップダウン。
クロス気味にラインをキャストし、着水後大きく上流側へとラインをメンディング。
フライをしっかりと流れに馴染ませて、ゆっくりとフライが流れをスイングするのをイメージする。
グゥンとランニングラインに伝わる衝撃はスイング中に何の前触れもなく不意に訪れた。


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レインボーは水面から2度ほどイメージ通りに華麗にジャンプした。
サイズこそMサイズだったけれど、夏の日差しを浴びてギラギラとメタリックに輝く眩しいレインボーだった。
しかし何よりも僕が嬉しかったのは、そのレインボーとの出合い方だったと思う。
ある瞬間を境にして、レインボーと繋がったのが明確に分かったことだろうか。
グゥーンではなく、いきなりズゥン。
いわゆる、フライをテイク後のちょっとしたタイムラグがないのである。
こういう出合い方の経験があまりないので、とにかく日曜日は気分のいい一日になったかな。


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ほとんどの友人たちは十勝川へと足を運ぶという週末。
正直僕も足を運ぶフィールドの選択に少し迷ったけれど、やはりもう一度天塩川へと足を運ぶことにした。
土曜日は数本だけ巻いたエルクヘアウエットで小さなレインボー達だったけれど、イメージ通りの楽しい釣りをさせてもらった。
夜のキャンプ場はカヌー下りのイベントに参加する方たちで大賑わいだったけれど、Moriさんのセッティングしてくれた焼肉で楽しく過ごせたかな。
それにしても今シーズンのヌカカには、本当に困ったものだ。
これじゃあ、仕事に差し支えるかもね。
                                                   67.95→67.91→67.99

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by slowfishing-yun | 2016-07-18 18:32 | Fishing Reports | Comments(17)
2016年 07月 11日

<Episode #211> リズムとパターン / 天塩川

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土曜日は午後から天気が崩れる予報だったけれど、車のカーゴルームに車中泊セット一式を積み、今週末も天塩川へと足を運ぶことにした。
例年の僕の釣行パターンだと、そろそろ十勝川へと足を運ぶところだけれど、今シーズンは中流域の水位がまた落ち着かないようだ。
水温の上昇が気になるところではあるけれど、なるべく水温が低そうな、これまであまり足を運ばなかったポイントに足を運ぶことにする。
これもいつもとはちょっと違う僕の行動パターン。
でも、今回のテーマはリペアから戻ってきたSaracione Mk.V 4"のいかにも心地良さそうなスクリーミングサウンド響かせることだったりする。
もちろんこれに関しては、あわよくばという期待をこめてではあるが・・・笑。


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どうやらそんな期待感が強すぎると、なぜかしらフィールドにおける僕のリズムが少しずつ乱れていくものなのかもしれない。
次のキャスト&スイングでこそ、指先でホールドしたランニングラインをグゥンと引き込むような強烈なテイクをと期待したけれど、
僕のクラシック・マイザーを曲げていくのはレギュラーサイズのレインボーに薄っすらとピンク色をした海からの遡上魚たち。
何となくかみ合わないフィールドとのリズムの中、いつもとはちょっと違うパターンで土曜日という一日が過ぎていく。


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土曜日は110-kenさんとSHUさん、それに日曜日はMoriさんと、
週末は僕のすぐ上流や下流でロッドを振っていたそれぞれの友人たちに素敵なレインボーとの出合いが巡ってくる。
110-kenさんにいたっては自己記録更新の体高のあるLLサイズの本流レインボーだったようだし、
SHUさんはLLサイズに3回もジャンプされてアディオスしてしまうところを、しっかりと上流からスローモーションのように見せてもらった。
日曜日のMoriさんにもLサイズにジャンプと共にフックを外されてアディオスしていまい、ガックリと肩を落とすところまで・・・笑。
そんな嬉しそうだったり、笑いながらも残念がっている友人たちの姿を見ていると、
僕とこの週末の本流とのリズムが何ともかみ合っていないことをさらに実感する。


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深夜の雨で、やはり日曜日の本流はサンドベージュカラーに染まっていた。
テレメーターの濁度計は14前後を示す。
なんとか釣りになりそうなポイントを探してロッド振ることにした。
早瀬をステップダウンしながら釣り下っていると、コツコツと小気味の良いバイトが続く。
小さなウエットフライに興味を示したのは何ともかわいいレインボー達。
大きなレインボーには出合えなかったけれど、日曜日のお昼前になってやっと僕らしいフィールドでのリズムに戻れたような気がした。
                                                         68.01→68.24
                                                       102.54→102.75
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by slowfishing-yun | 2016-07-11 22:21 | Fishing Reports | Comments(18)
2016年 07月 04日

<Episode #210> 早朝の衝撃 / 天塩川

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ランニングラインに伝わる強烈な衝撃が不意に訪れたのは、確か3回目のキャスト&スイングの途中だったと思う。
それほど期待はしていなかったけれど、SAWADAのBlack Spey 6番のフックに巻いたCDCセッジが早瀬をスイングしている最中にそれは起こった。

1ヶ所目のポイントに車はまだ止まってはいなかったけれど、何となく気分でそのポイントをスルーすることにした。
小さな駐車スペースに車を止め、鳥達のさえずりに包まれながら逸る気持ちを抑えつつ、タックルの準備をする。
そして、熊よけの鈴を必要以上に何度も鳴らし、朝靄の匂いがまだ強く残った2ヶ所目のポイントの瀬頭に立ち、
僕はお気に入りのMeiserのSolar EclipseにセットしたFarlexからラインを引き出した。


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スカジット・スイッチの先にはType3のティップを繋ぎ、さらにその先に9フィートの-01Xのテーパーリーダーを繋ぐ。
瀬頭まで続く河畔林を通り抜けている最中にヒゲナガの姿はほとんど見かけなかったけれど、取り敢えず様子見を兼ねてCDCセッジを結ぶ。
早瀬の中をスイングするフライのスイングスピードは、僕がイメージするよりも少し速かったかもしれない。
瀬頭に立ち、少しずつステップダウンをしながらの3キャスト&スイングの途中だった。
まるで川底から突き出た大石にでもフライが引っ掛かったように、スイングするフライが何の前触れもなく強い衝撃と共に止まる。
そしてブレーキのレギュレーターをギリギリまで絞ったFarlexから、けたたましいスクリーミングサウンドと共にランニングラインが引き出されていった。


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僕が逆回転するリールのハンドルの写真を撮れるぐらいだから、リールからラインが引き出されていくのは1度だけではなかったのだろう。
何度かヘッドあたりまでラインを巻きとっても、また凄いスピードでオレンジビームのようにロッドティップの先からラインニングラインが引き出されていく。
思わず心臓のあたりがギュッと押さえつけられるようなスリリングな緊張感がしばらく続く。
かなり焦っていたせいか、肩から掛けたHardyのBagがら折りたたみ式のフォールディングネットを取り出すのにてこずったけれど、
なんとか無事にセルフランディング。


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まだこの日の釣りを始めたばかりだというのに、安堵感と嬉しさ、それに虚脱感とがごっちゃになってやってきた。
Lサイズ半ばのオスの本流レインボー。
折りたたみ式のフォールディングネットの中で、いつの間にか顎から外れたフライが、まるでゴミの塊のように漂っていたのが印象的だった。
途中でアディオスしなくてよかったとホッと胸をなでおろしつつも、よくこんな小さなフライを見つけるものだと感心したりする。


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午後からは予報通り、明日は本流がアマゾン川状態となって釣りそのものが難しいだろうなというような雨が長く降り続いた。
いつくかの思いつくポイントを駆け足で巡り、次に訪れる衝撃を期待したけれど、小振りなレインボーが僕の相手をしてくれただけ。
撥水機能をほとんど失った僕のPatagoniaのディープウェーディングジャケットから初夏の雨がジンワリと染み込んでくるけれど、
このまとわりつくような湿度も僕にとっては初夏の釣りを感じさせてくれるもののひとつ。
そろそろ夏用のレインジャケットも新しいものを考えないと・・・。

それにしても土曜日に最後に足を運んだポイント、andieloopさんがグッドサイズとアディオスしたポイントで、
ゴンゴンという不意の衝撃と共にリーダーの先からフライを引きちぎっていたのは、いったい何だったんだろうか。
やっぱり根掛かりだったということにしておいた方が静かな気持ちになれそうだね(笑)。
                                                   68.08→67.92→68.43

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by slowfishing-yun | 2016-07-04 23:07 | Fishing Reports | Comments(18)