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2017年 03月 20日

<Episode #315> タイミング

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100均のピルケースを使ったチープなプラスチック製のフライボックスに、新しく巻いたフライを何本か強引に収納した。
もしかしたら雪代も混じり始めているかもしれないから、カラーにはチャートリュースだけでなく黒もいくつか選ぶことにする。
晴れの日が続いていたから、おそらく道東へと続く早朝のハイウェイはどこまでもドライ・コンディションに違いない。
アクセルを無理に踏み込まなくても、何とか朝の7時までには十勝川のフィールドに着けるといいのだが。


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早朝は乾燥しきった冷たい風とともにフィールドに溶け込むように佇んでいた。
川の奏で続ける音色以外は不思議と僕の耳には届かない。
ロッドのガイドが凍りつき、ネオプレーンウェーダーのブーツの中の僕の足は水の冷たさで次第に感覚を失い始める。
十勝川の透明度はおおよそ30~40cmといったところだろうか。

フィールドの選択にはずいぶんと迷ったと思う。
結局は帯広の友人からの素敵な情報を頼りに春の連休を道東で過ごすことにしていた。


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行動を共にした友人二人には、十勝川でそれぞれバイトが1度ずつあったようだけれど、
僕が期待を込めてスイングさせるフライには、なぜかストラクチャーとのコンタクトしか訪れない。
本流の濁り具合からすると、やはり訪れるタイミングが少し遅かったのかもしれないと僕は思う。

予想通り時間と共に山からの吹きおろしの風が強まり始める。
道東の青空は僕が顔を向けた視線の遙か向こうまでずっと続いていた。
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Today's BGM(1) :




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翌日は十勝川をあとにし、天馬街道を越えて静内川へと移動する。
途中で日高幌別川の様子も見たけれど、残念ながら雪代流入が遅れているようで、水位がかなり低かった。
それにしても静内川へと足を運ぶのは何年振りだろうか。
おそらく僕がまだスペイを始めた頃の冬の時期に何度か足を運んだぐらいだから、かれこれ10年以上は経っているのかも。
いやいやその後も確かABUさんと夏の時期に一度だけ足を運んだことがあったような・・・。

相変わらず春の日差しを浴びて川面がキラキラと輝く美しい流れだった。
お気に入りのフライを流れに馴染ませてスイングさせる。
これでゴツンと生命感を伴ったアタリでもあれば気分も違う方へと変わるのだけれど、
今回は2日間を通して一度も生命感を感じることはなかっただろうか。
まあ、こんな春の連休もあるということで・・・。
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by slowfishing-yun | 2017-03-20 18:40 | Fishing Reports | Comments(6)
2017年 03月 12日

<Episode #314> 早春のフィールド / 後志利別川

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もしかしたら夜のうちに少し雪が降っていたのかもしれない。
春らしい紫外線がたっぷりと含まれた朝の日差しが柔らかくフィールドを包み込むけれれど、上流には雪雲がまだ居座っているようだ。
川面を吹き抜けていく風はまだまだ冷たく、気温は放射冷却も加わって氷点下のまま。
透明感の際立った川面は日差しを浴びてキラキラと輝いているけれど、ウェーディングしたブーツの中の僕のつま先は、
本流の鋭角的な冷たさというか水温の低さで、あっという間にジンジンと感覚が麻痺しそうになるぐらいにしびれ始める。
そんな2017年の最初に選んだフィールドは、恒例の道東の十勝川ではなく道南の後志利別川だった。


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ロッドはMeiserの13フィート、5/6番、MKSにリールはFarlexの3 3/4"のコンビネーション。
ラインは480grのスカジット・コンパクトに15フィートの各シンクレートのティップの組み合わせ。
ティペットの先には鮭稚魚をイメージしたチューブフライやビーズヘッド仕様のオリーブのウーリーなどなど。

それにしても僕らが当初予想していたよりも本流の水位が低くて、さらに流速も緩いことに苦労する。
過去の経験からいくつかめぼしいポイントを巡ってみたけれど、やはりこのコンディションでは予想通りのノーバイト。
僕自身もここまで水位が低いコンディションの後志利別川に足を運んだのは初めてだろうか。

そういえば例年なら雪の隙間や土手の土から少しは顔を出している新緑のフキノトウを僕は一度も目にすることはなかったし、
岸際を泳ぐ鮭稚魚の姿を見たのもたった2度だけだったことを考えると、やはり訪れる時期が少し早過ぎたかなと思う。
鮭稚魚にボイルするアメマスの刺激的な光景を目にすることが出来るのは、そろらくもう少し先かもしれない。

それでもオフシーズンに手に入れて初めてフィールドで使ってみるPatagoniaのStormfront Hip PackのCusco Orangeは、
とにかくフィールドでも際立って目立つ派手なオレンジ色だったので、僕としてはちょっとお気に入り。
でもやっぱり思ったよりもかさばるので、本格的な出番はウェーディングジャケットを着込まなくなってからのシーズンかな。
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by slowfishing-yun | 2017-03-12 19:30 | Fishing Reports | Comments(2)
2016年 12月 11日

<Episode #302> シグナル

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こんなに遠かっただろうか?
ハァ、ハァ、ハァとポイントに着く途中ですでに僕の息が上がっている。
駐車スペースにとめた車からスノーシューを装着しないで降り積もった雪をラッセルしながらかなりの距離を歩いたかもしれない。
普段から運動不足にならないように気をつけているけれど、さすがに途中から両足が重だるくなって上がらなくなってきた。
降り積もった雪が山になっていて思わずバランスを崩しそうになる。
思わずもうやめたと途中でロッドを放り投げて柔らかいパウダースノーの上にダイブしたくなってしまった。


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札幌に大雪が降ることなんてまったく思いもせずに、週末は友人達と尻別川へと足を運ぶことにした。
さらに車をドライブして後志利別川に足を運ぶという選択肢もあったけれど、より流れのあるフィールドでフライをスイングさせたくって、
ずいぶんと迷った挙句に、やはり12月の尻別川をチョイスしたことに後悔はなかった。
氷点下の気温だけでなく水温もギリギリまで低いだろう。
タックルケースに多少は強引に使える、トラブルの少なそうなリールを入れることにした。


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マイザーの14フィート、6/7番のMKSにエナメル塗装を落としたHardyのマーキス・サーモン・No.1をセットする。
リールにはエアフロのスカジットコンパクト・FISTの540grを巻き込み、ティップとして15フィートのT-14を繋いだ。
2.5号フロロのティペットの先には先日巻いたブラスパイプを1インチカットしたコーンヘッド仕様の"Snaelda"のバリエーション。
個人的にはウーリーバーガーをアレンジしたパターンだと思っているけれど、この水温だから鱒に気に入ってもらえるかどうかは・・・笑。


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尻別川のフィールドは白一色に染まっていた。
生命感に溢れた盛夏の緑はどこかへと消え去り、どこか物悲しい寂しさがフィールドには漂う。
それでも深い青色とも緑色ともつかない太い流れの筋が鮮明に白のキャンバスに描かれていた。
遠くから大きな雪雲が少しずつ迫ってきて、景色が白く霞んでいく。
小さな粒状の雪が混じった北西の風は、ことさら冷たかっただろうか。

12月の釣りとしては、予想通りのノーフィッシュ、ノーコンタクト。
ロッドガイドは凍りつき、水に濡れたリールは瞬く間に凍りつく。
それでも今年の本格的な冬の訪れのシグナルだけはしっかりと感じることが出来た一日だったかもしれない。
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by slowfishing-yun | 2016-12-11 16:40 | Fishing Reports | Comments(4)
2016年 12月 04日

<Episode #300> 先週の忘れ物

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少しすき間の空いたプラスチック製のチープな僕のフライボックス。
そんなフライボックスは100円ショップで売っているピルケースにぶつかり防止用の薄いウレタン製シートを貼ったものだったりする。
最近は歳のせいか遠近感がなかなかつかめず、対岸の枝にフライを引っ掛けてしまうことが多いようだ。
だからVARIVASの6番のストリーマーフックにLサイズのブラスビーズを通し、オリーブのウーリー仕立てのストリーマーを数本巻き足す。
週末に足を運ぶフィールドは道南の後志利別川にすることする。
先週のフィールドで感じたアメマスの躍動感とフッと消え去る生命感とが、まだしっかりと記憶の中に残っている。
そんなフィールドに置き忘れてきた忘れ物を探しに、土曜日の早朝には車を道南に向けて走らせていた。


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峠の下り坂や木立に覆われたカーブのアイスバーンに、何度も車のテイルが滑ってヒヤッとする。
あともう少しでプラットホームに届いてしまうスタッドレスタイヤは、そろそろ履き替え時なのかもしれない。
白波の立つ島牧海岸にアングラーの姿は皆無。
北西の強い風を受けて海岸沿いに立ち並んだ風車の羽根が勢いよく回っていた。

先週に訪れた時にあった雪はすっかりフィールドから姿を消していた。
初冬の青空が頭上には広がり、小さな雲が北西の風に吹かれて泳いでいく。

今回はロッドをマイザーの13フィート、5/6番のMKSにすることにした。
リールシートにセットしたFarlexの3 3/4"S-Handleには480grのスカジットコンパクト(F)が巻き込んである。
そしてティップには自作の15フィートのT-11を繋げた。


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気になっていたランの2ヶ所を2回も流してみたけれど、ゆっくりとスイングするフライに何も違和感を感じることはなかった。
今日も結局先週の忘れ物を見つけることは出来ないのかと、ブツブツと独り言を思わず呟いている自分にハッと我にかえる。
風に揺れた木立の幹が擦れ合い、キーキーと鳴き声のように響いてきた。
日が陰ると一気に体感気温が下がってしまい初冬の釣りの様相を呈していく。

最後に訪れたランでやっと僕は2尾のアメマスの躍動感を感じることが出来た。
決して大きくはないサイズだけれど、僕にとってはあっけなくもあり、反面どこか報われたような嬉しい出合いでもあった。

まだ15時半だというのにフィールドに映った僕の影が長く伸びている。
そんな影は夏の影とは違ってどこか物寂しいもののように僕には思えた。
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by slowfishing-yun | 2016-12-04 15:07 | Fishing Reports | Comments(4)
2016年 11月 27日

<Episode #299> 2バイト、2テイク、2アディオス&ノーフィッシュ

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空は冬色の雲に覆われていたけれど、風が思ったよりも穏やかな道南のフィールドだった。
数名のアングラーがロッドを振る日本海らしい青白い海の色をした島牧海岸を通り過ぎ、さらに南下して後志利別川を車は目指す。
数日前に降った雪でフィールド一面は予想以上に雪色に覆われていた。
本流の水位は思ったよりも低く、僕はRIOのiShortの先に結ぶティップの選択に少々迷ったかな。


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冷たい本流におそるおそるウェーディングし、体感する流れの速さと水深でティップを15フィートのT-11にすることにした。
ネオプレーンウェーダーのブーツの底から僕が感じるのは、小さな礫からなる後志利別川らしいフワフワとした柔らかさだろうか。
11月も末ともなると明るい時間はあっという間に過ぎてゆき、あたりが暗くなり始める日の入りは16時過ぎ。
期待していた後志利別川のアメマスからのコンタクトが訪れない時間が続き、お昼過ぎには尻別川への移動も考えたけれど、
なるべくなら少しでも長くロッドを振っていたいので、友人たちと相談の末、そのまま一日を道南の本流で過ごすことにした。
結局イブニングライムまでの間に僕らが巡ったポイントは5ヶ所となった。


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道南の本流はとにかく透明度の高い静かで穏やかな流れだった。
コーンヘッド仕様のブラスパイプのチューブフライもティペットの先に結んだけれど、3ヶ所目の少し深みのある流れからは、
先週に巻いたビーズヘッド仕様の小さなオリーブのウーリーに結び換えた。

小刻みなトゥイッチングにショートリトリーブを加えたスイングの終わりかけに、グーゥンとラインに負荷がかかる。
手にした"Black Spey"仕様のロッドのバットからの曲がり具合からして、2度目のテイクはなかなか悪くないサイズのお相手だった。
でも慌ててリールにラインを巻き込み、さあこれからという時に何度目かのヘッドシェイクで残念ながらアディオス。
水面に向かって鋭角的にピーンとテンションのかかったラインから、それと同時に躍動感が失われてしまった。
ほんの少しでもいいから全身に白点を散りばめたその姿を見てみたかったなぁ・・・。
そして、ショートバイトも含めて今日はこんなことばかりが続く。
どうやら今年の僕の本流での釣りを象徴しているかのようだ。

イブニング近くなると気温も下がり、さすがにロッドのガイドにも冬の訪れらしい氷の塊ができ始める。
例年ならこの時期ともなると十勝川の下流域に足を運ぶのだけれど、伝え聞くところによるとコンディションがあまりよくないとのこと。
そんな訳で、また機会がれば気温が上がりそうな時にでも道南の本流に足を運んでみようかと思う。
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by slowfishing-yun | 2016-11-27 18:08 | Fishing Reports | Comments(4)
2016年 11月 21日

<Episode #298> 週末は1100kmオーバーの釣り旅

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さすがに4人分の荷物を車のカーゴルームに積み込むと、僕の車もリア側が少し沈んだ姿勢になった。
札幌の自宅を出発したのが深夜の2時。そして車が目指した先は道東の屈斜路湖。
本当は十勝川アメマスキャンプと称して友人たちと十勝川の下流域で過ごす予定だったけれど、
夏の台風などの影響で本流のコンディションが良くなく、今回は恒例のアメマスキャンプを中止して行き先を大きく変更したのだった。
早朝にフィールドに辿り着くと、波ひとつない鏡のような湖面の屈斜路湖が存在感たっぷりと僕らの目の前に広がる。


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風がそよとも吹かない屈斜路湖で僕がキャスト&リトリーブした回数は、おそらく30回にも満たなかっただろうか。
平日の夜に時間を見つけて少しだけ巻いたフライも、何事もなかったように戻ってくることの繰り返し。
時折り岸際で小さなウグイと思われる小魚の作る波紋が、ポワーン、ポワーンと広がる。
それにしても釣りにはとてつもなく不向きな穏やかさに満ち溢れた屈斜路湖だっただろうか。

友人たちと相談して、今度は東の果ての小さな沼へと大きく移動することにした。
それにしても極東の茫洋とした風景は北海道に住んでいながらも独特と感じることがある。
そんな極東の小さな沼でやっと小さなアメマスが僕のフライを見つけてくれた。


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翌日は屈斜路湖の川湯の小奇麗な温泉宿からさらに大きく移動する。
目指した先は太平洋側を流れる日高幌別川。
雪のないフィールドで初めてスイングの釣りを楽しんだけれど、結局スイングするフライに生命感が得られないまま時間が過ぎていった。

トータルの移動距離はおそらく1100kmオーバーだと思う。
きっと釣りをしていた時間よりも車で移動していた時間の方が長かったかもしれない珍道中だった。
こんな長距離ドライブは僕にとっても初めてだし、これからも友人たちとはことあるごとに話しの種になるのだろう。
もちろん笑い話のひとつとしてではあるが・・・。
でも一番印象に残ったのは、車の中で117クーペの話をしていた時に、偶然にもその117クーペとすれ違ったことだろうか。
こんな奇遇はタイミングがあまりにもよすぎてちょっと怖いぐらい。
きっと今回の釣り旅は鱒ではなく117クーペに出会う釣り旅だったのかもしれない。


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by slowfishing-yun | 2016-11-21 21:54 | Fishing Reports | Comments(10)
2016年 11月 13日

<Episode #296> 初冬の湧別川

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いつのまにかフィールドは少しずつ晩秋から初冬へとシフトしているようだ。
とりあえずガレージの奥から引っ張り出してきたスノーシューを車のカーゴルームに積み込むことにする。
週末は積雪の多い天塩川にするか、それとも工事による濁りは収まったけれど水位の低い湧別川にするかで随分と迷った。
きっと天塩川なら駐車スペースを探すのに苦労し、さらにスノーシューが必須アイテムとなるだろう。
masaさんと相談の末、湧別川へと車を走らせることにする。


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ロッドはMeiserの12フィート6インチのMKS、コスメは黒いグリップがお気に入りの"Black Doctor"仕様。
リールはSaracioneのMk.V 3 1/2" オールブラック。
ラインはRioのiShort475grに15フィートのT-11やT-8の組み合わせ。
この日はプラス気温だったけれど、これから気温がさらに下がるとお気に入りのS-Handleのリールたちは春までしばらくの間お休み。

河口からそれほど遠くはないせいか、フィールドではカモメの姿をよく見かけた。
頭上には雲のすき間から初冬の青空が顔を出し、フリース地のグローブがなくても何とか釣りには支障がない。
それにしても予想よりも水位が低くて川幅も狭いから、お気に入りのロッドでは少々物足りなさを感じてしまう。
最初の2ヶ所のポイントでは残念ながらノーバイト。
水温の低さで僕の足先はすでにジンジンと痺れている。


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ティペットの先にはコーンヘッド仕様のチューブフライ"Interaction"のESLやエッグパターンの”Snaelda"を結ぶ。
3ヶ所目に訪れたポイントでやっとこの日初めての躍動感がお気に入りのロッドに訪れた。
やはりお相手はレインボーではなくプリプリのコンディションのよいアメマス。
そのあとも同じランで3度ほどアメマスらしいサカナとやり取りしたけれど、残念ながらすべてアディオス。
ロッドの曲がり具合から、おそらくもう少しサイズアップしたアメマスも混じっていたと思う。

濁りが落ち着いても台風による増水の影響が強く残っていた湧別川だった。
お気に入りだったポイントはすべて様変わり。
来春に訪れることがあれば、きっとポイント探しから始まるのかもしれない。
それも考えようによっては楽しみのひとつととなるのだけれど・・・。

今年の本流でのスイングの釣りもそろそろ終わりだろうか。
何となく物寂しい気分になりながら、リールにラインを巻きこむことにした。
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by slowfishing-yun | 2016-11-13 16:36 | Fishing Reports | Comments(6)
2016年 11月 07日

<Episode #295> 白鳥の声を聞くと

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2日前に訪れた文化の日よりも北のフィールドには白の多さが際立っていた。
雪が少し深く積もった堤防の上を走り、まだ車のタイヤの踏み跡がない2つ目の降り口から記憶を頼りに雪道をさらに進む。
11月の風はとても穏やかで、小さな雪の塊が何の迷いもなく一直線に冬の空から降り続けていた。
急いでネオプレーン製のウェーダーに履き替えシューズの紐をきつく縛る。
タックルの準備を済ませて本流へと雪の上を歩き始めると、パウダースノーが敷き詰められた雪面には小さな足跡。
どうやら僕よりも先を行くポイントの先行者は、足跡の大きさからすると天塩川のキタキツネのようだった。


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雪の降るフィールド特有の静寂さの中で、僕もそれに同調するかのように静かにロッドを振った。
この日のロッドはMeiserの14フィート、7/8番のMKS。
このロッドは僕が初めて購入したMeiserのロッドで、カスタム仕上げのイメージは"Autumn"。
昨年の11月にもこのロッドで印象に残る素敵なレインボーにも出合えたから、もしかたらとちょっとした期待を込めてロッドにリールをセットした。
ある意味「験担ぎ」のようなものだけれど、それほど結果が伴っていないのも事実なのだが・・・。


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水温が2℃台の中、キャスト&スイングとステップダウンを繰り返し、ちょうどランの中間辺りにさしかかる頃だった。
ゆっくりと流れを横切るコーンヘッド仕様のチューブフライ"Interaction"のESLパターンがスイングの途中で不意にゴンと止まる。
大きな振幅のヘッドシェイクのあと、お相手は一瞬下流へと走ろうとするけれど、走るということを止めヘッドシェイクを繰り返す。
その時点で僕はお相手がレインボーではないことを直感するのだけれど、それにしてもパワフルかつトルクフル。
流れの強さも加わり、ランディングまでにちょっとヒヤヒヤしたけれど、最初のお相手は尾びれの大きさが印象的なアメマスだった。


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2日前に出合ったアメマスの群れがまだそのポイントには残っていてくれたようで、
ランの終わりまで僕がステップダウンを続けても、なかなかパワフルなアメマスとのコンタクトが途絶えることはなかったと思う。

そしてこの日も天塩川の雪が降り止むということはなかった。
午後になると降り方も強まり、風景は色調のトーンを下げた雪の白さで霞むようなものとなる。

この日の最後に天塩川での一番のお気に入りのポイントでロッドを振ることにした。
ここで初めてティップを15フィートのT-14から15フィートのT-11に替え、水面下の岩盤にフライが根掛かりしないようにする。
最初にフライを見つけてくれたのは、やはりアメマス。
一瞬下流へと疾走しようとするから、僕もそれに同調するかのようにドキリとしてしまった。
さらにキャスト&スイングとステップダウンを繰り返す。
スイングを終えて岩盤の脇でフライがそのままステイしていると、いきなりグゥンという強い力でロッドがのされてしまった。
手にしたロッドが数回バットからバウンドする。
お相手は一気に下流へと疾走しようとするけれど、そこで不自然にゴンと止まる。
ふとリールに目をやると、ランニングラインがS-ハンドルに絡まってるのが目に入った。
まさしく万事休すなのである。
慌ててランニングラインを外したけれど、すでにあの強烈なテンションはどこかへと消え去ってしまっていた。
フィールドにまた静寂さが何事もなかったかのように舞い戻る。

頭上を群れで飛ぶ白鳥の鳴き声がまるで掛け声のように一定のリズムで響いていた。
この鳴き声を聞くとフィールドにもいよいよ本格的な冬が訪れる。
本当はもう少しこの静けさを楽しんでいたいのだけれども・・・。
                                                        68.13→68.27

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by slowfishing-yun | 2016-11-07 22:46 | Fishing Reports | Comments(10)
2016年 11月 06日

<Episode #294> 11月の天塩川

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車のカーゴルームにタックル一式だけでなく、祝日一日だけだというのにシュラフと毛布を積み込むことにした。
最近は深夜のうちにフィールドに着き、朝までアラームをセットして仮眠をとるようにしている。
そんな過ごし方をABUさんから教えてもらい、ここ最近は身体が随分と楽になったような気がする。
もしかしたら、しっかりと睡眠を取るという簡単なことで、少しはフィールドでの余裕のようなものが僕の中で生まれたかもしれない。
文化の日にアラームをセットした時間は朝の6時。日の出はおおよそ6時20分といったところ。


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まるで初冬のような雪化粧をした天塩川のフィールドで朝を迎える。
これほどの雪に覆われた天塩川で僕がロッドを振るのは初めてだろうか。
雪の白さと樹木の幹の茶褐色とのコントラストがなぜか早春の後志利別川での釣りを僕に思い出させた。
水位は若干高めだけれど濁度といいコンディションそのものはけっして悪くはないようだ。
ただ水温が4℃台とかなり低く推移しているから、本流レインボーの活性はそれほど高くはないのかもしれない。
風が穏やかなのがアングラーの気持ちを同じように穏やかにする。


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R.B.Meiser S2H12678MKS-4、マイザーの12フィート6インチ、7/8番、"Solar Eclipse"。
R.B.Meiser S2H14078MKS-4、マイザーの14フィート、7/8番、”Fire God"。
水位が若干高めなのでバックスペースがあまりとれないポイントもあり、ポイントによって2本のロッドを使い分けることにする。
ラインはインターのスカジットやスイッチヘッドにそちらも15フィートのT-14のティップとの組み合わせ。

最初のポイントはバックスペースのほとんどとれない深瀬のプールなので、ロッドは12フィート6インチのMKS。
ランの真ん中辺りでブラック&オレンジの"Snaelda"のバリエーションを結んだラインがスイングの途中でグゥンと止まる。
ここでレインボーならスクリーミングサウンドを伴奏にいっきに下流へと疾走するのだけれど、お相手は大きなヘッドシェイクを繰り返す。
僕の予想した通り、フライを気に入ってくれた最初のお相手は初冬らしいアメマスだった。


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午後に訪れたポイントはバックスペースが十分に取れるので、手にしたロッドは14フィートのMKS。
ランの瀬頭の脇ではサーモン達が背びれを出しながら産卵行動の真っ最中。
足先がジンジンとシビレるのを感じながらキャスト&スイングとステップダウンを繰り返し、
かなり釣り下ったランの中間あたりから僕はアメマス達の躍動感を感じ始める。
フライはコーンヘッド仕様のチューブフライ、"Interaction"のESLパターン。
こまであまり経験したことはないけれど、もしかしたらちょっとしたアメマスの群れと僕は遭遇したのかもしれない。
サーモンサイズのアメマスとはランディング寸前でアディオスしてしまったけれど、まるで昔の十勝川を彷彿させるひと時だった。
もちろん道東ほどのポテンシャルはないけれど、フィールドが天塩川ということと、それなりに流速もあるから結構楽しい。
僕としてはちょっと予想外の出合いだったけれど、一瞬レインボーのことをどこかに置いて、この初冬のひと時を楽しんだだろうか。
そしてまたフィールドには真綿のような白い雪が降り始めたのだった。
                                          68.17

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by slowfishing-yun | 2016-11-06 22:02 | Fishing Reports | Comments(2)
2016年 10月 30日

<Episode #293> ロングドライブとフィールドコンディション

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北の大地がまるで冬の始まりを感じさせる寒波に包まれる。
きっと僕ひとりだったら一日でこんなロングドライブはしなかったかもしれない。
以前はABUさんとオホーツクの小さな山上湖から厚岸を流れる別寒辺牛川に日帰りロングドライブをしたこともあるけれど、
今回はmasaさん、ABUさんとの3人でのロングドライブ。
道東の十勝川からオホーツクの湧別川へといっきにフィールドシフトしてみることになった。


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十勝川へと足を運ぶのは夏の台風のあととしては初めてとなる。
フィールドはすっかり様変わりし、僕が知っている十勝川の面影はひとつも残されていなかったかもしれない。
白濁したいくつもの流れが複雑に交錯しあっている。
岸際には折り重なったたくさんの流木とさまざまな流下物。
お気に入りだったアミーゴポイントの入り口も、まるで別の知らないポイントにでも来たような気分にさせられる。
結局ウェーダーには履き替えず、ロッドは一度も振ることはなかった。


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3人で相談の末、それならばと足寄、陸別、訓子府と抜けていっきに湧別川へとフィールドシフトしてみることに。
車のフロントガラス越しに時々白い雪がちらつくのが見える。
窓越しの風景は鮮やかな紅葉から少しずつ初冬の色へと移り変わっていくのが感じられれた。

湧別川にも台風の影響が強く残されていただろうか。
こちらも流れの筋が変わるなどフィールドの様相がすっかり様変わりしている。
それに上流での工事の影響なのか、こちらも透明感の低い白濁した流れが流れ続けていた。
ちなみに膝下までウェーディングして、シューズのつま先がかろうじて見えるぐらい。

それでも岸際では遡上してきたサーモン達が白濁した流れの中で産卵行動の真っ最中。
3ヶ所ほどポイントを巡ってロッドを振ってみたけれど、今回は残念ながらトラウトの躍動感を僕は感じることが出来なかった。
日が山肌に隠れようとすると指先にはシャーベット状のものが作られ始める。
いよいよフィールドにも初冬の気配が漂い始めたかもしれない。
                                                         59.95、50.65

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by slowfishing-yun | 2016-10-30 16:31 | Fishing Reports | Comments(8)