カテゴリ:Fishing Reports( 134 )


2017年 06月 19日

<Episode #330> イブニング前のアディオス


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僕が手にしたロッドはマイザーの14フィート、7/8番、MKX。
そしてお気に入りのリールに巻かれたラインは、エアフロのスカジット・F.I.S.T(600gr)に自作した15フィートのT-14のティップの組み合わせ。
フロロカーボン3号のティペットの先にはコーンヘッド仕様の黒のInteractionを結ぶ。
それにしても、これから本格的にヒゲナガが飛び交うであろうイブニングのプライムタイムを前にして、このラインシステムはちょっと無理があるのかもしれないけれど、僕がイブニング前にどうしてもひと流ししておきたい早瀬から続く深いプールを形成したポイントがあった。



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イブニングを前にして賑やかになり始めた野鳥の囀りを耳にしながらワンキャスト&スイングごとにゆっくりとステップダウンを繰り返す。
ステップダウンを繰り返していくと徐々にプールの水深が深くなっていき、フライのスイングスピードが少しずつ遅くなっていった。
僕は乏しくなったフライのアピール力を増せやしないかと、トリガーのように指に掛けたランニングラインをピョコピョコと動かしてはフライにイレギュラーなアクションを加えてみる。
そしてこの深いプールを形成したポイントの僕がカバーすることが出来る範囲のちょうど半分あたりまで、フライが何一つ異物の触れることなくステップダウンしてきたあたりだった。
流芯をゆっくりと横切っているフライが何の前触れもなくいきなり強烈かつ強引なパワーで引き込まれ、グゥアン、グゥアンと久しぶりにロッド全体が激しくバウンドする。
それはあまりにも暴力的で、僕の経験的にも紛れもなくレインボーのものだった。
でも、それからほんの数秒後にはレインボーとのあれだけ鮮烈だったコンタクトもフッと跡形もなく消滅する。
つまりいつものようにアディオス。
ほんの数秒間という短い間に、この少ない光量の中どこで写真を撮ろうか、どんなアングルにするかまで考えていたのに…笑。
どちらにしてもあの遠慮のない強引さというのは、本当に鮮烈な印象と余韻の残る記憶をアングラーに残していくようだ。



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土曜日の午前中は深い霧に包まれた天塩川だった。
幻想的な雰囲気の漂うフィールドは本流の奏でる音色と野鳥たちの囀りで占められていた。
やがて霧が晴れ、エゾハルゼミの蝉時雨が途切れない、6月らしい好天に恵まれた週末だった。
冷たさが伝わる本流は、おそらくレインボーにとってもなかなか心地の良い水温だったのではないかと思っている。
ただ相変わらず、僕がスイングさせるヒゲナガを模したウエットフライには小さなレインボーしか相手にしてくれなかったけれどね(笑)。

オレンジ色が眩しいパタゴニアのヒップパックはショルダー掛けにしてもなかなか使い勝手がいいようだ。
愛用している折りたたみ式のフォールディングネットも何とか掛けられそうだから、今年はフィッシングベストを着なくても釣りが楽しめそうな気がする
                                     68.07→68.00


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by slowfishing-yun | 2017-06-19 22:42 | Fishing Reports | Comments(6)
2017年 06月 12日

<Episode #329> 6月の雨音

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6月の冷たい雨が降り続いていた。
そんな冷たい雨が車のルーフに当たって奏でられる雨音のリズムがとにかく印象的な週末だったと僕は思う。
もしもそれが規則正しいリズムを刻んでくれる音色であればまだ心地良い眠気を誘ってくれるのかもしれないけれど、強弱のある音色にイレギュラーなリズムとくれは、聞き耳を立てているものとしてはその気持ちをいやおうなしに不安にさせられる。
明日は釣りになるのだろうか?
そんな僕の気持とまるでシンクロしたかのような不安定な天候が続いた週末だった。
おまけに遠くから雷鳴がかすかに数回も聞こえてくるものだから…。


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朝のうちはまだ雲の隙間から陽も射すぐらいだったから、おそらく雨の存在感も薄かったかもしれない。
リールから素敵なスクリーミングサウンドを奏でてくれそうなグッドサイズのレインボーとの出合いを期待していた僕が最初に訪れたランの始まりでは、期待に反してすぐ下流に今年は大きな倒木が横たわってしまっていて、どうスイングを工夫しても上流からフライを送り込めず、せっかくのポイントが倒木で塞がれてしまっていた。
でもここのバックスペースがほとんどないポイントでは収穫が一つあった。
先週にオレゴンの工房から送られてきた14フィートが13フィートになった7/8番のMKXだけれど、これがエアフロの540grのスカジット・スイッチとの相性がすこぶる良いようで、これは今後の釣行が非常に楽しみになっただろうか。



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フィールドにたくさん咲いていたあれだけの黄色いタンポポの花は、1週間も経つとすっかり綿帽子に様変わりしていた。
タンポポの花が咲き終え、このリラ冷えのような寒さがひと段落すると、北の大地にもすがすがしい生命感に溢れた賑やかな初夏の季節がやってくるのだろう。

やがて6月の冷たい雨がアーミーグリーンのガイドジャケットの袖口からジンワリと染み込んできた。
決して激しい雨ではないけれど、それでもこの雨で本流の水位がほんの少し上がったかもしれない。
そして翌朝には水位だけでなく本流の濁度も少し上がってしまったようだ。

ヒゲナガのシャンクが上流からたくさん流れてきて、河畔林の木の枝の下からはヒゲナガが数匹飛び出しても来た。
全般的に表層をスイングさせるウエットフライへの反応が良かったけれど、藪をこいている最中にジャケットのポケットからウエットフライが詰まったフライケースを落としてしまったようだ。
残念な気持ちでいっぱい、唯一残ったのがダンケルト風のスペイフライのみ。また少しずつタイイングしないと…笑。

シーズン前に泥をかき出して少し整備されたと思われる用水路を伝って本流に出た。
目の前に天塩川らしい深いグリーン色をしたトルクフルな流れが広がている。
そこから下流へと相変わらず何事も起こることなくかなりの距離をステップダウンし、そろそろ僕がレインボーとの出合いを諦めかけた時、着水した黒のInteractionがスイングを始めて間もなく、いきなりグゥンとロッドが引き込まれた。
決して大きくはないサイズだけれ、このサイズのレインボーにも関わらず鰭がオレンジ色に染まっていた。
そんなレインボーをそっとリリースする。
するとガイドジャケットの袖口から今度は冷たい6月の本流の水がジワっと染み込んできたのだった。
                          68.07→68.23→68.17

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by slowfishing-yun | 2017-06-12 22:55 | Fishing Reports | Comments(2)
2017年 06月 04日

<Episode #327> 北の本流


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カレンダーではもうすでに6月だというのに、季節外れの寒波が北の大地を包み込む。
そして土曜日に訪れた北のフィールドでは冷たくて強い風が木々の幹や新緑の葉をガサガサ、ギーギーと揺るがせ続けていた。
濃淡の乏しい色彩を欠いたようなモノトーンの空が頭上を覆いつくす。
遠くの緑が白く霞み始めると、やがてパラパラと存在感の薄い小雨も降った。
朝夕の気温は5℃前後。
きっとエゾハルゼミもこの寒さでは木々の葉の裏で震えているに違いない。



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数日前にオレゴンの工房から修理を終えて戻ってきたMKXを使ってみることにする。
14フィートの7/8番のスペックで、コスメは不思議な色合いのグリーンが特徴的な"Copenhagen Green"。
そして、オールブラック仕様のサラシオーネの4”のサーモンリールとの組み合わせは、特に僕のお気に入りのコンボのひとつ。
なんとなくこの黒のコンボだとリールのハンドルが描く柔らかいS字のカーブがさらに浮かび上がるような気がするのだが・・・。
一度バットセクションのフェルール近くをキャスト中に折ってしまったけれど、工房のNicがうりふたつのロッドをもう一度組み上げてくれた。



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半年ぶりに天塩川のポイントをいくつか彷徨った。
Moriさんに案内してもらったポイントは、ヒグマの気配がプンプン。決して朝夕に一人では近づきたくはないかな。

テレメーターの濁度計はどうやら故障しているようだけれど、フィールドで僕が感じる本流の濁度は5~6前後。
薄っすらと白さの混じった淡いモスグリーンの流れがいつものように力強く流れていき、時間が経つにつれて透明度が少しずつ増していった。
早朝らしい野鳥のさえずりでフィールドは包まれていたけれど、この寒さの中でヒゲナガの姿は一度も見ることはなかった。
夕方前には少し風が弱まり小さなカゲロウがハッチしていて、川面スレスレを滑空するように小さなツバメが飛んでいる。
もしも好天が続けば、そろそろウエットフライの釣りが楽しめるようになるかもしれない。
ウエットフライが入ったフライボックスも用意しておかないとね。
                                     68.10


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by slowfishing-yun | 2017-06-04 17:37 | Fishing Reports | Comments(4)
2017年 05月 28日

<Episode #327> Sea running rainbow trout(or Steelhead?)

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濃淡の乏しい淡い灰色に染まった渚滑川の空に、一日を通して何かしらの変化が訪れることはなかった。
野鳥の声を掻き消すような風の存在もこの日は特に薄かったように思う。
それでも朝にはこの日の運動会の開催を告げる花火の音が遠くから聞こえてきただろうか。

まるでそんな空の淡い灰色をそっと流し込んだような雪代が混じった渚滑川本流の流れが僕の目の前をとうとうと流れ続けている。
浮島峠にはまだ残雪が残っていたぐらいだから気温、それに水温ともまだまだ低く、早朝のフィールドは6℃前後とかなり低い。
フリースのジャケットを着たくなるぐらいに肌寒かった。


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Meiserの13フィート、5/6番のMKSにFarlexの3 3/4" S-handleのリールの組み合わせは、僕にとってお気に入りの組み合わせ。
まだまだ放流されて間もないレインボー達だけれど、雪代混じりの速い流れに乗れば、リールの心地良い逆回転音を奏でてくれる。
それでも今シーズンは水温がまだまだ低いこともあり、そんなレインボーたちも活性がそれほど高くはなかったようだ。

ABUさんMoriさんとC&R区間の大雄橋から渚滑川を釣り下ってみることにする。
相変わらず気温は低いけれど風は穏やかで、いつもの春ゼミではなく野鳥の囀りと本流の奏でる川音に包まれているだけで気持ちが良かった。


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C&R区間から離れて、さらにその下流域を久しぶりに訪れてみることにした。
一番上流にいた僕が釣り下り始めて、まだ数歩しかステップダウンしていなかった頃だったと思う。
僕のiPhoneが突然鳴り始める。
ABUさんからの電話に何事かと出てみると、
ABUさんが興奮した声で「76、76」と連呼している。
そしてその声の向こうでMoriさんが「何だこれ?ニジ?もしかしてスチールヘッド?」と叫んでいる。
さっぱり状況がつかめないのでとにかく電話を切り、リールにラインを巻いて100mほど下流にいる彼らの方へと向かう。


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ギラギラとシルバーメタリックに輝く大きな鱗がまるで鎧のようなボディ、そして灰色がかった頭部の色が印象的だった。
天塩川で目にすることがあるLLや3Lサイズのグラマーでメタボリックな本流レインボーともまた雰囲気が違って、
まるで海から遡上してきたばかりのサーモンのよう無駄がない流線型のボディ。
とにかく言葉を失うぐらい美しいレインボーだったことに違いない。
サイズは76cm、おそらく海に降りたレインボートラウトなのだろう。
過去にC&R区間よりも下流域で何度か僕も本流レインボーには出合ったことはあるけれど、
20年以上も毎年のように渚滑川に足を運んでいるけれど、
このエリアでこのサイズ、さらにこのタイプのレインボーを見たのは初めて。

ABUさん、素晴らしい出合い、おめでとうございます。
素敵な魚を見せていただきました。
出合える確率は宝くじ並みでしょうか。
しばらくは思わずニヤッとしてしまいそうな余韻に浸れますね・・・笑。

おそらくこんな海からの遡上タイプと思われる本流レインボーにはお目にかかれないと思うので、僕も自分のタックルを横に置いて記念写真を一枚。
                                          36.12


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by slowfishing-yun | 2017-05-28 16:43 | Fishing Reports | Comments(6)
2017年 05月 21日

<Episode #326> 朱鞠内湖MAX

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風の存在そのものをつい忘れてしまいそうなぐらい穏やかな表情をした夕暮れの湖だった。
夕暮れの湖面は西からゆっくりと黄金色に近い黄昏色へと染まり始めていく。
静寂さと不思議な緊張感を伴った美しい時間の始まりでもあり、
朱鞠内湖でのMAXの釣りをえらんだアングラーだけが目にすることが出来る風景なのかもしれない。

早朝とイブニングは、いかにも5月の快晴の日らしく本当に風が穏やかだった。
その反面、日中ともなると気温の上昇と共に朱鞠内湖の杭となるアングラーはその湖面を吹きぬけていく強風に悩まされ、体力も消耗していくのだが・・・。


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そんな迎えの船がやってくるまでもう少しというイブニングの朱鞠内湖は北大島。
ロッドの風切り音とラインの着水音のみが響く緊張感を伴った静寂さが不意にドボンという大きな水音と共に壊された。
それは僕がウェーディングした左にあるボサばの周りでまるで大人が湖にでも飛び込んだような大きな音だった。
きっと予想以上に大きなイトウなのだろう。
久しぶりに僕が耳にした朱鞠内湖のイトウの大きくて重量感と凄みのあるボイル音だった。


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10カウントからの3ストローク目で不意にランニングラインをスローリトリーブする左手にグゥワーンを重量感のある負荷が掛かる。
グゥアン、グゥアンと幅広の大きな振幅のヘッドシェイクで手にしたロッドが大きくバウンドした。
エッ?という驚きと共に無意識の中で左手で合わせていたけれど、コンタクトは3秒で終わってしまった。
いつものように今回もアディオス。
でも久しぶりにドキッとさせてもらえたかな。

ふと耳を澄ますと背後の白樺林からさまざまな野鳥達の囀りが聞こえてきた。
朱鞠内湖で野鳥の囀りを耳にする度に、僕は野鳥についてもう少し詳しかったらと思うことがしばしばある。


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昨年に続き今年も北大島でandieloopさんにホットサンドをご馳走になる。
サルサソースといい、いろいろと工夫の凝らされた何ともメキシカンなホットサンドで、
パンの表面がカリっと焼けた香ばしさも加わりとても美味しかった。
来年はキンキンに冷えたビールも是非持ち込んでみようかなと思っている次第。
青唐辛子の酢漬けもピッタリかもしれない。
きっとさらに楽しい釣行になるのではと思っている。


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by slowfishing-yun | 2017-05-21 17:28 | Fishing Reports | Comments(8)
2017年 05月 14日

<Episode #325> キャスト&リトリーブとエリーゼの幌

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茜色に染まり始めた朱鞠内湖の夕暮れ。
迎えの船の黒いシルエットが少しずつ大きくなりながらエンジン音と共に静かに近づいてくる。
日が傾くにつれ野鳥の囀りが賑やかに響いてき始めた背後の白樺林には、ゆっくりと漆黒の夜の闇が訪れようとしていた。
朱鞠内湖のイトウのまるで動く根掛かりのようなずっしりと重くてトルクのあるテイクには出合えなかったけれど、
心地良い疲労感と共に北大島で過ごした今日という一日が夜の闇と共に静かに閉じようとしていた。


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久しぶりに助手席と小さなトランクルームにタックルやウエーダーを押し込み、深夜にエリーゼのハンドルを握ることにした。
イタリアの先端まで白樺林の中を歩こうかとも思ったけれど、やはりここは無理をせず4時出船の渡船を利用することにする。
北東の風が吹く予報の土曜日の朱鞠内湖だった。
ゆっくりとウェーディングした北大島のかけ上がりは、ちょうど風裏になるのか一日を通して穏やかな表情を変えなかったように思う。
リトリーブしながらふと遠くの景色に目をやると、太陽の位置と角度によって遠くの山々の頂に残された雪の白さが変わっていった。
北大島から見る朱鞠内湖の風景、僕はやっぱり朝が好きかな。


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薄っすらとモスグリーンカラーに染まる朱鞠内湖の湖水の色が一面に広がる。
先週よりも1m以上は水位が上がり、僕が知っている満水域に至るまであと2m以上は水位が上がるのだろう。
北大島では岸際を泳ぐワカサギの姿を少しだけ見たけれど、本格的なワカサギの岸寄りはきっとこれからに違いない。
チェリーのものだろうか?それともイトウのものだろうか?
少し大きめのウロコが波間に浮かんでいたのでそっと手のひらで拾ってみる。
普段なら目にも留めないようなものかもしれないけれど、この日は不思議なぐらい綺麗なものに映った。
きっと5月の日差しを浴びてまるで宝石のようにキラキラと輝いていたからだろうか。


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何回キャストしただろうか?そして何回リトリーブしただろうか?
まるでマラソンのような一日を通した長丁場の朱鞠内湖MAXだから、実のところ僕はあまり考えないようにしている。
キャストもリトリーブもそれほど嫌いなわけではないからね…笑。
残念ながら僕は期待していた朱鞠内湖のイトウとの出合いには恵まれなかったけれど、幸運にも2尾のアメマスが顔を出してくれた。

巻き溜めておいたほとんどのオリーブゾンカーをGWにロストしてしまったので、今回はオリーブではなく新たにライトオリーブで巻いてみた。
ライトオリーブは波間に浮かんでいたワカサギの背中の色にも似ていなくはないかな。

今回は湖で初めてFarlexのリールを使ってみる。
個性的なデザインだけでなく、心地よいサウンドも僕がとても気に入っているリールのひとつ。
静かな湖ではサウンドがちょっと大き過ぎるかもしれないけれど、ワイドスプールなのでなかなか使いやすかっただろうか。
Farlexのリールは、Paypalに登録すればこちらからも購入は可能。
僕は当時まだPaypalのアカウントを持っていなかったので、国際郵便為替で購入。
最近は国内にも代理店が出来たので直接購入よりもちょっとお高いけれど、こちらからも購入は可能。

朱鞠内湖からの帰り道は久しぶりにエリーゼの幌を外して走ったけれど、ヒーターは全開なもののさすがに寒くて途中で断念。
でも、寒さのおかげで釣りの後の睡魔と眠気はどこへやらだったかな。
頭上を流れていく星空はとにかく綺麗だったけれど…笑。

Rod : R.B.Meiser 14' 7/8 MKS "Autumn"
Reel : Farlex 3 3/4" S-handle
Line : Atlantic Salmon SH 9/10 S1/S2


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by slowfishing-yun | 2017-05-14 16:05 | Fishing Reports | Comments(2)
2017年 05月 06日

<Episode #324> 小さなイトウと動く根掛かり

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風と波でサンドカラーに濁った岸際の湖水の中に、イトウのやけに黒くて大きな瞳が静かに浮かび上がっていた。
まだまだあどけなさが全身にちりばめられた小さなイトウ。
おそらく人で例えるなら小学生の高学年といったところだろうか。
いつの間にかランディングネットの中でバーブを潰したゾンカーのフックが顎から外れていたようだ。
ストラップで首から掛けておいたiPhoneで数枚だけ写真を撮り、イトウの姿が湖水の色の中にゆっくりと同化していくのを見届ける。


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お気に入りのサウンドをBGMとして大音量で聴きながら深夜のR275をゆっくりと北上する。
屈斜路湖にするかとも迷ったけれど、今年もやっぱりGWの前半を朱鞠内湖で過ごすことにした。
ただいつもと違うのはカーゴルームにシュラフなど車中泊セットを積み込んでいることだろうか。

そんな道中のBGMはサウンドに奥行きと透明感のある美しいディープなミニマルテクノのLulu Rouge
サウンドはどちらかというとこれから僕が足を運ぼうとしている朱鞠内湖の風景ような北欧系だろうか。
そんな訳で僕がハンドルを握る車の中はちょっとした居心地の良いパーソナルスペースとなる次第。


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朱鞠内湖の早朝らしいしっとりとした静寂さに包まれながら、木立の間から響いてくる野鳥やカッコウの囀りを耳にする。
たっぷりと残された残雪とオフホワイトの白樺の木立の向こうに朱鞠内湖の鏡のような波ひとつない湖面が広がっていた。
朝は風の存在感をまったく感じないようなフィールドだけれど、気温が上がると風の存在感を否応無しに感じるようになるらしい。
キャストに苦労しそうな風速8m/sぐらいの風が吹く予報。
やがて強まりはじめる風の存在を、頭上の引きちぎられたような形をした雲がすでに暗示していたように感じる。


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まるで違う惑星のオブジェのような点在する大きくて朽ち果てた切り株の間を抜けてイタリア半島の先端を目指す。
毎年のように目にはする減水した朱鞠内湖らしい独特の光景ではあるのだけれど、やっぱり毎回どこか異質な雰囲気を感じてしまうだろうか。

さてさて釣りの方はというと、初日には僕がリトリーブするシンプルなオリーブのゾンカーに4度のバイトが訪れ、
まだあどけない表情をした小さなイトウが顔を出してくれた。
イブニング前にも少しサイズアップしたイトウが僕のフライを見つけてくれたけれど、残念ながらフックアウト。
2日目の午後には、久しぶりに動く根掛かりを感じることが出来たけれど、こちらも残念ながら途中でフックアウト。

それにしても水面下に沈んだ切り株への根掛かりが多くて、せっせと巻きためたフライを2日間で20個ぐらいはロストしただろうか。
次に出合うかもしれない動く根掛かりのために、また少しずつフライを巻いておかないとね。

そんな訳で、湖畔でsugiさんの淹れてくれたコーヒーとイブニングのsugiさんの叫びとが印象に残ったGWの朱鞠内湖だったかな。


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by slowfishing-yun | 2017-05-06 23:20 | Fishing Reports | Comments(6)
2017年 04月 30日

<Episode #323> シーズンの終焉と川ガレイ

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細かいコンパウンドで丁寧に磨き上げたマーキスのボディも、ここの水に触れてしばらくもすると落ち着いた雰囲気の色に変色する。
僕としては触れるのすら躊躇われるぐらいにまでピカピカに輝かれた鏡面仕上げも嫌いではないけれど、
やっぱりこちらの方がイメージ的にも使い込まれたタックルとしても、なんとなくしっくりとくるのかもしれない。

早朝に辿り着いたフィールドは、満潮のピークからはほんの少しだけ時間が経過していた。
きっと逆流した流れで塩分をかなり含んだ海水が本流を逆流しながら流れ込んでいるのだろうけれど、
手に濡れた本流の水は決してサラサラというものではなく、やはり予想通りどこかベタッとした海水らしい粘度のあるものだった。


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若かった頃は別として、きっと単独だったら僕ひとりで日帰りのこんなロングドライブはしないと思う。
GW初日の土曜日になるけれど、今回も友人達と今シーズン3度目となる極東の本流へと足を運ぶことにした。
高速道路が延びたとはいえ、食事を挟んで概ね4時間半のロングドライブ。
釧路あたりから少しずつ東の空が明るくなり始めた。

フィールドに着くと満潮を過ぎたばかりだからなのか、薄い潮の香りが風に混じって漂って来たような気がする。
どうやら今日も南寄りの風が強い予報ようだ。
最高気温は6℃ぐらいの予想だけれど、風が強そうだから体感温度はさらに下がるのかもしれない。


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シーズン終盤のアメマス釣りのアングラーの姿もまばらにしか見つけられない極東のフィールドだった。
フィールドを吹き抜けていく冷たい風に体力が徐々に消耗していくのを感じる。

4:02の満潮(139)に、10:58の干潮(9)。
フックのバーブをフォーセップで潰し、スイングとリトリーブの2つの釣りを楽しんだ。
ベカンらしいグッドサイズのクチグロ・アメマスには出合えなかったけれど、たくさんの小さなアメマスが楽しませてくれた。
印象的には年を追うごとに以前ほど多くの数のアメマスには出合えなくなってきているような気がするけれど、
このサイズのアメマスに出合えるということは、フィールドがまだまだ健全という証なのかもしれないと思う。

最後にはアメマスではなくヒレがゼブラ模様の川ガレイまでもが僕がスイングさせるフライを見つけてくれた。
ちょっと不思議な気分がしないでもないのだかが・・・。


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by slowfishing-yun | 2017-04-30 15:40 | Fishing Reports | Comments(8)
2017年 04月 23日

<Episode #322> Bekanbeushi river 2017

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フィールドを吹き抜けていく東の風は、僕が先週に背中で感じた南西寄りの風と違ってとても冷たかっただろうか。
久しぶりにフリース地のグローブを手にはめ、少し違和感を感じつつロッドを握ってキャストしたように思う。
朝はあたかもサイレント仕様のように落ち着いていた本流の流れも、やがて風に吹かれて川面が次第に小波立っていく。
釣れない時間が長く続くと、葦に寄りかかりながら落ちていった深い眠りの中で僕は少しだけ潮の香りを楽しんだ。
そして眠りから目覚めると、時間と共に淡い春の青空はやがて鉛色の雪雲に覆われていった。


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今回のタックル :
Rod : R.B.Meiser S2H14067MKS-4 "Trouty orange"
Reel : Farlex 3 3/4" Tea Kettle S-Handle All Black
Line : Airflo Skagit Compact 540gr + Rio 15' 8wt Intermediate Tip
Fly : Varivas #4 Streamer Hook 鮭稚魚ゾンカー(グレーオリーブ仕様)


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MKXは先週の予期せぬトラブルのため、現在はオレゴンの工房に里帰り中。
グリップのコーティングも含めて、戻ってくるのは来月になるだろう。
なので今回は久しぶりにMKSでキャストしたけれど、やはり普段から振り慣れているからか、とても安心しながらキャストできたと思う。
フィールドは汽水域だから、素敵な音色を奏でてくれたお気に入りのFarlexも塩抜きなどしっかりとメンテナンスしておかなければ。

ところで、Reathの新しいネオプレーン製のストッキングウェーダーを今回初めてフィールドで着用してみた。
予想通りフィット感も申し分なく、これはなかなか重宝しそうな予感がする。
ただチェスト周りが少々タイトに仕上がっていて、僕としてはもう少し緩めに作って欲しかったかな。


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by slowfishing-yun | 2017-04-23 23:06 | Fishing Reports | Comments(2)
2017年 04月 18日

<Episode #321> Oyster river 2017

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極東の地を流れるタンニンの染み出した湿原河川、Oyster riverこと別寒辺牛川。
今年も独特の茫洋とした風情をかもし出す極東の本流へとクチグロアメマスに出合いに週末にかけて友人達と足を運ぶことにした。
風さえ穏やかであれば、きっとさらに思い出に残る気持ちのよい釣り旅となったであろう。
日中ともなると風に吹き止む合間に、まるで早春の道南の本流のように頭上でヒバリが賑やかに舞い続ける。
少し霞んだ風景と共に眩しい早春の日差しを浴びていると、どこか気持ちが和んだような気がした。
しかしそれも束の間の静寂さであり、ふと気付くと右後方からの風は川面に幾重にも筋を描くぐらいに強く吹き続けていた。


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雪の重みで幾重にも折り重なった葦のフワフワとした感触の上を、不思議な違和感を感じながら今年も無事に歩くことが出来た。
そして川底のヌメっとした感触をウェーダーのブーツ底で確かめながら、慎重にウェーディングしていく。
フライは鮭稚魚を模したVARIVASの#4番のストリーマーフックに巻いたゾンカースタイル。
フィールドで手にするのは2度目となる新しいロッドにセットしたリールからラインを引き出し、そしてキャストする。
干潮は午前11時半頃の予定。
少し前に訪れた友人達からの情報通り、アメマスとの最初のコンタクトが訪れるのには長い時間を要したのかもしれない。


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今回はカモメの鳥山もほとんど見ることはなかったから、おそらく鮭稚魚の降海はもう少し先になるのだろう。
何がスイッチとなったのか正確には分からないけれど、干潮を過ぎた辺りから状況が一変したのかもしれない。
スカジットコンパクト・インターに15フィートのインターのティップを組み合わせたラインを背後からの強風に乗せて遠投する。
ゆっくりとラインを流れに馴染ませながらフライをドリフト、そして上流へとランニングラインをメンディングすると、
すでにアメマスがフライを咥えているのか、ガツンとフライをひったくるような衝撃が手元に伝わってくる。
上手くは言葉で表現できないけれど、僕にとってはそんなイメージ通りの釣りをOyster riverでは楽しむことが出来たかな。


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by slowfishing-yun | 2017-04-18 22:19 | Fishing Reports | Comments(4)