2015年 08月 16日

<Episode #137> バーキーとセミシグレ / 尻別川

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朝のパラパラっと降った小雨はいつの間にか止み、頭上には今にも雨が降り出しそうな曇り空が広がる。
シャン、シャン、シャンと木立から高周波で絶え間なく鳴り響く夏ゼミの鳴き声が、この日はずっと僕の耳から離れなかった。
戦後70年の終戦記念日、蘭越町を流れる尻別川に足を運んだ。
もしかしたら70年前の8月15日も、川は今日と同じようにとうとうと流れ、賑やかなセミシグレに包まれていたのかもしれない。
正午を知らせる蘭越町のサイレンが大きな音で鳴り響いた。
本物の空襲警報のサイレンの音はもちろん聞いたことはないけれど、当時はもしかしたらこんな音だったのだろうか。


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尻別川は雨の影響でやはり濁っていた。
膝上ぐらいまでウェーディングすると、ガイドブーツののシルエットが曖昧になり始める。
尻別川に濁度を示すテレメーターはないけれど、感覚的には10~12といったところ。
以前の僕ならロッドを出すことに迷っていたかもしれないけれど、初夏の天塩川での出来事以来、それほど迷わなくなっている。
もしかしたら気が利く鱒がフライを見つけてくれるかもという希望的観測だけで、蘭越放水口下のランを釣り下った。


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ロッドはいつものマイザーMKSではなく、なぜか今回は気分でバーキーを繋ぐことにした。
540grのスカジットコンパクトにType6のティップの組み合わせで2ヶ所目のポイントとなる小南部川合流下のランをステップダウン。
フライは前夜に巻いた、テイルに白のカーリーテールを使ったコーンヘッド仕様の黒のウーリー、通称「ウグイ・スペシャル」。
名前の由来は、流れの緩いポイントで使うと、その名の通り、ウグイ君達にとても好かれるからである。
でも、経験的に彼らに好かれるということはアメマスにも好かれるように思っている。
それにしてもこのフライのテイルの動きはやはりアングラーにも魅力的に映るようだ。
きっと十勝川の下流域のアメマスにも好かれるんじゃないかと、今年の初冬はラバーレッグと組み合わせて巻いてみるつもり。
最初のステップダウンではウグイ君に混じって、ゆっくりとしたスイング中に一度だけ思わずドキリとするような強烈なバイトがあった。
僕としては本流レインボーではなく、きっとグッドサイズのアメマスだったと思いたいところ。
そして2度目のステップダウンで、小振りだけれど何とも夏らしいアメマスが、テイルの怪しげな動きに魅了されてくれた。


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コンビニでの簡単なランチの後、もう一度蘭越の放水口下のランを今度は対岸側から釣り下ることにする。
午後になるとさらにセミシグレのボリュームが大きくなっただろうか。
時折り雲のすき間から太陽が顔をのぞかせるけれど、相変わらず風はちょっとも吹かない。
上流域でまとまった降雨があったのか、午前中よりも水位が上がり、若干サンドベージュの濁りが強くなったような気がした。

フライを「ウグイ・スペシャル」からジャバラ・コーンヘッド・チューブフライに結び換え、ステップダウンを続けた。
それにしても随分と流れが変わり、以前は底石が滑りやすい早瀬だったポイントが今ではよい雰囲気の深瀬になっていたりする。
そして、色のついた流れの中でフライがゆっくりとスイングしていると、いきなり手もとのラインが引き込まれ、
続けざまに本流レインボーが流芯の流れの上を大きな音と共に跳躍する。
最初の印象よりもかなり小振りだったけれど、ギラギラとメタリックに輝いた夏の本流レインボーだった。

そして何とも夏らしいセミシグレに包まれながら僕らは終戦記念日の尻別川をあとにした。
家に帰るとヌカカに咬まれた痕が2ヶ所、それにしても痒い、カユイ(笑)。
                                                           9.26→9.37

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by slowfishing-yun | 2015-08-16 17:30 | Fishing Reports | Comments(14)
Commented by maximizer828 at 2015-08-16 19:28
Yunさん、こんばんは。
昨日はお疲れ様でした。
あの濁り、あのなかなか釣れない尻別川からGoodサイズ流石です。
もしも、単独で行っていたなら濁りで心が折れ、早々に三幸ジンギスカンだったと思います。
そしてキャストの件もありがとうございます。バックがとれない場所で何時も「どーしてかな?」と少し悩んでいたので心が晴れました(笑)
もう、早速練習してみたくなりました(笑)
また宜しくお願い致します。


Commented by hata at 2015-08-16 19:55 x
初めまして。いつもこっそりブログ拝見しているyunさんファンの一人です。車でポイント散策中にお見かけしましたが、一声かける勇気が無く移動してしまいました。濁りきつかったですね!自分も7ヵ所ヌカカにやられ痒みと戦闘中です(笑)
Commented by slowfishing-yun at 2015-08-16 22:19
maximizer828さん、こんばんは。
土曜日はお疲れ様でした。上流域はそうでもありませんでしたが、まだ雨の影響で濁りが残った尻別川でしたね。
サイズはともかく、あのコンディションでも鱒がフライを見つけてくれるというだけで私には収穫でした。
バックスペースがほとんどないポイントでのキャスト、キャストアウト(シュート)前にフライを置く位置がポイントのように思います。
確かにこういう時って、すぐに練習したくなりますよね。よ~く、分かります(笑)。
こちらこそ、また宜しくお願いいたします。
Commented by slowfishing-yun at 2015-08-16 22:28
hataさん、こんばんは。
こちらこそ、はじめまして。ファンといわれると照れてしまいますが、まずはコメントをいただき、ありがとうございました(笑)。
hataさんも尻別川に足を運ばれていましたか。確かに濁りがちょっと辛かったですね。
ヌカカに7ヶ所とはかなり痒そうです。ステロイド入りの痒み止めが効くかもしれません。
イブニングにもロッドを振ってみたかったのですが、ヌカカのことを考えてイブニング前に終了です(笑)。
今後とも宜しくお願いいたします。
Commented by abu-z4 at 2015-08-17 10:01
Yunさん、おはようございます。
土曜日は、お疲れ様でした。
天気が悪く何処の川も水位が高くて濁っている、迷った挙句の尻別川でしたが良い1日でしたね。
魚の数は少なかったですが、中身の濃い釣りができたように思います。
Yunさんの「諦めない姿勢」を見習いたと思う事しきりでした。
何かに刺されて痒かった手の甲の小さなふくらみは、日曜の朝には消えてなくなっていました。
心身ともに汚れた僕には免疫があるようです(笑)
Commented by かきさん at 2015-08-17 11:05 x
Yunさん、ご無沙汰しております。翌日同ポイントにお邪魔しました。やはり濁りがあり、釣果はチビだけです。ずいぶん前ですが、Yunさんにシューティングスペイは入門しやすいと教えていただき、現在試行錯誤しながら楽しんでおります。尻別、北の本流などのスペイポイントにもお邪魔することがあると思いますので、フィールドでお会いするかもしれません。その際には宜しくお願いいたします。
Commented at 2015-08-17 18:02 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by tommy at 2015-08-17 20:37 x
Yunさん、お久しぶりです。
すっかりご無沙汰しております。
いや、思わずコメントしたのは・・・・・
Yunさんが本流を訪れた前日、私も(1年ぶり位に)行ったからです(笑)
放水口の左岸写真は、前日私が見た光景そのままです。

ひどい濁りの中、お魚に出逢えて何よりですね。
さすがです。

私は、すぐさま京極エリアに逃げました・・・・・。
またちょくちょく拝見させてもらいます・・・・・(^_^;)
ABUさん、SHUさんにもよろしくお伝えください。

Commented by slowfishing-yun at 2015-08-17 22:22
ABUさん、こんばんは。
土曜日はお疲れ様でした。
私はどうやらヌカカにだけは免疫がないようです。本当にかゆいんですよ(笑)。
毎回毎回、フィールドでは先行させていただきありがとうございます。
諦めないというよりも、ただ単に期待しながら楽しんでいるだけなんです。
やっぱり先行させてもらっているのが大きいのかもしれませんね。きっとフィールドでは諦めが悪いんですね(笑)。
それにしても、それほど期待はしていなかったんですが、ドバーンと出たのにはちょっと驚きました。
これでますますフィールドでは諦めが悪くなりそうです(笑)。
またお付き合い、宜しくお願いいたします。
Commented by slowfishing-yun at 2015-08-17 22:27
かきさん、こんばんは。こちらこそ、ご無沙汰しておりました。
お元気そうで何よりです。スペイというかスカジット・キャスト、始められたんですね。
以前と比べると、ロッドやラインのバリエーションも増えて、より楽しみやすくなったかもしれません。
でも、これがこれで結構奥が深かったりもするようです(笑)。
尻別に天塩、それに十勝などなど、こちらこそフィールドでお会いしました際は宜しくお願いいたします。
Commented by slowfishing-yun at 2015-08-17 22:33
鍵コメのKAZUYAさん、こんばんは。こちらこそ、ご無沙汰しております。
素敵な内容のコメント、ありがとうございました。確かにタイラバのスカートとネクタイにはちょっと興味があります。
でも、取り敢えず先日友人からタイラバのサンプルをもらいましたので、それでいろいろと工夫してみようかと思っています。
Commented by slowfishing-yun at 2015-08-17 22:39
tommyさん、こんばんは。こちらこそ、ご無沙汰しておりました。
何だかとっても久しぶりなような気がしています(笑)。
tommyさんは一年ぶりの尻別川でしたか。前日ならさらに濁りがきつかったでしょうね。
今回は私の諦めの悪さが功を奏したかもしれません。期待半分、諦め半分だったのですが・・・笑。
了解しました。ABUさん、SHUさんにも伝えておきますね。
Commented by satoruer at 2015-08-19 21:58
yunさん、尻別川でもきちんと釣るってスゴいな〜。僕はこのまま行くと今年は一匹も魚を見ないで終わりそうです。キャストも少し飛ばせるようになったと思ってたのは間違いで、栄橋の流れのあるポイントでたまたまタイミングがあってうまく飛ばせたてたことが判明しました(笑。去年、ヌカカに20カ所くらい刺されて病院行って内服薬ももらいました。今年は出来る限りの対策しています。今年は帯広はあきらめて尻別川でキャスト練習します。
Commented by slowfishing-yun at 2015-08-19 22:12
satoruerさん、こんばんは。
いえいえ、本当にラッキーなだけで、フライを見つけてくれた魚に感謝です。
慣れるまではキャストもなかなか大変だと思います。やはりイメージトレーニングをして、フィールド釣行の回数を増やすしかありませんね。
もしもご一緒できれば、多少ならアドバイスも出来るのですが・・・笑。
ヌカカは、防虫ネットに薄手のグローブなどで肌を隠すのが一番良いようです。あとは森林香という蚊取り線香の強力なやつですね(笑)。
私は煙草を吸うので、煙をプカプカ・・・。だからどうしてもフィールドに行くと本数が増えてしまいます(笑)。
秋になり、サーモンが遡上して産卵が始まると、尻別川も面白くなるかもしれませんよ。


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