2015年 08月 09日

<Episode #134> foggy river / 十勝川

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乾燥した大地が雨で潤ったかのように、緑の葉がしっとりと朝露に濡れて生き生きとしていた。
夜の峠はまるでスクリーンのように前方がほとんど見えないほどの濃霧にすっぽりと包み込まれていて、
そのせいか朝の気温は先週よりも10℃以上は低かっただろうか。
とても8月とは思えないひんやりとした空気感の中、十勝川の上流域で車の外気温計が示す数字は確か13℃だった。
長袖のTシャツの上にアウトレットで購入したPatagoniaのブルーのディープ・ウェーディング・ジャケットを着込み、
冷たくてトルクのある速い流れにウェーディングすることにする。


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早朝のプライムタイムはアングラーの期待とは裏腹にそれほど長くは続かなかったりするものなのだろう。
それでもガバッ、ボコっといたるところでレインボーの立てるライズの音が響き始めると、エキサイティングな時間が始まりを告げる。

ちょっと話題を変えて、リーダー&ティペットのお話。
シンクレートの高いティップとウェイト入りのフライの組み合わせの場合、僕が使うティペットの長さは概ね1.5m程。
シンクレートの低いティップとウエットなどのフライの組み合わせて表層付近をスイングさせる場合、ティペットの長さは概ね2.5m程。
こんな組み合わせでこれまでは特に支障はなかったけれど、今回は12フィートのテーパーリーダーとの組み合わせで、
まるで止水での釣りのように、全長15フィートのリーダー&ティペットのシステムでフライをスイングさせてみることにした。

さて、どちらが良いのかはもう少し検証を続ける必要があるけれど、この日の印象としては、
以前の2.5m程のティペットだけの場合、アタリは結構強烈かつダイレクト。
長めにしたリーダー&ティペットの場合、モゾッとアングラーが迷いを感じる一瞬のタイムラグがある印象。
でも、ウィンドノットなど比較的トラブルが少ないのは、これまでの2.5m程のティペットだけの場合だろうか。
おそらくプレッシャーの高い日中での釣りの場合は、長めにしたリーダー&ティペットのシステムの方が良いのかもしれない。
次回はリーダー&ティペットの長さを全長10フィート位にして試してみようと思う。


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朝のプライムタイムが終わりを告げ、本流にいつもの静けさが舞い戻る。
白い霧の塊がいくつも下流に向かって流れていった。
リールをアトランティック・サーモンSHのS1/S2が巻かれたマーキス・サーモン・No.1に換えてみる。
流れに馴染んでゆっくりとスイングを始めたジャバラ・コーンヘッド・チューブフライのピンク&オレンジが、
不意に強い力で一気に引き込まれ、レインボーが下流へと疾走すると、猛烈な勢いでリールのスプールが逆回転した。
久しぶりにマーキスの激しいスクリーミングを耳にしただろうか。
ブレーキはおまけみたいなものだし、時にはラインを指でサミングするハンドブレーキも必要だけれど、やはり軽量で良いリールだと思う。
でもその後、残念なことにアトランティック・サーモンSHが川底のストラクチャーに複雑に絡んでしまい、
バチンという不快な音と共に、20年近くフライフィッシングを楽しんでいて初めてシューティングヘッドをロストしてしまった。


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霧が晴れると、十勝の空はどんよりとした濃淡のほとんどないグレー一色の曇り空だった。
気温もそれほど上がらず、8月に本流で釣りをするには好条件が揃った一日だったと思う。
程よく透明感のあるオリーブ色の流れが心地良い力強さを伴いながらアングラーの足下を流れていた。
スカジット・コンパクト・フローティングとType6のティップの組み合わせで、十勝川の中流域を友人達と彷徨った。


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通称「アミーゴ・ポイント」では、スイングするジャバラ&コーンヘッド・チューブフライ(ブラック&オレンジ)にバイトがあった。
さらにステップダウンを続けると、流芯をスイングしながら横切るフライが突然サラシオーネの逆回転音と共に一気に引き込まれた。
下流の流芯で数秒のタイムラグををおいてほぼLサイズの本流レインボーが気持ち良くジャンプする。
それに反してアングラーはロッドを握りしめながら、そのパワフルでスピード感のある力強さに緊張と不安がマックスへ。
なかなかスリリングなやり取りだった。
ガバガバっと水面が大きく割れ、その瞬間フッとテンションが失われたものだから、何度かアディオスしてしまったかなと思う。
岸際に横たわったのは、いかにも夏らしい大人顔をした本流レインボーだった。

そろそろピンクサーモンの季節、でも、もう少し本流での釣りが楽しめるといいのだけれど。
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Today's BGM :


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by slowfishing-yun | 2015-08-09 18:38 | Fishing Reports | Comments(10)
Commented by abu-z4 at 2015-08-10 19:27
Yunさん、こんばんは。
土曜日は、未明から深夜までお疲れ様でした。
何故かあの日のレインボーは、力強さはいつもながらジャンプが少なかったように感じました。
そんな中、アミーゴポイントでのYunさんの1匹は、遠くから見ていてもはっきり分かるほどのジャンプを繰り返していましたね。
Lサイズレインボー、おめでとうございます。
これでYunさんは、アミーゴから解放されたわけですね。
代わりに僕が晴れてアミーゴに登録されましたが(笑)
釣りは疲れるものですが、今回の釣りはいつもにも増して疲れました。
だけどいつもにも増して楽しくもありました。
まだ2~3日疲れは抜けそうにありませんが、気持ちは次の釣行に向かっています(笑)
また宜しくお願いいたします。
Commented by slowfishing-yun at 2015-08-10 21:14
ABUさん、こんばんは。
土曜日の十勝川MAX、お疲れ様でした。お昼寝を挟んだとはいえ、釣り旅としては長い一日でしたね(笑)。
おまけに日曜日は朝からお墓参りと、今日は心地良い疲労感がまだ残っております。
土曜日のアミーゴポイント、アタリがあったりと何となく予感めいたものはあったのですが、
ポイントの終わりかけにレインボーがやっとフライを見つけてくれました。
ABUさんが苦手とされるアミーゴポイントでのヒットシーン、私の目にも焼きついていますよ(笑)。
こちらこそ、また宜しくお願いいたします。
Commented by andieloop at 2015-08-10 21:14
Yunさん、こんばんは!
アミーゴポイントでのジャンプ&水面ガバガバファイトは非常にスリリングでした。
こっちが緊張しているのに、カメラを取り出して、曲がるロッドやリールを撮影されているので余計にスリリングでしたよ(笑)。
確かに私の目の前でフックアウトしたように見えたんですが、ちゃんと魚は付いていましたね。いや、本当に胸を撫で下ろしました(笑)。
Commented by slowfishing-yun at 2015-08-10 21:59
andieloopさん、こんばんは。
十勝川MAX、お疲れ様でした。
早朝は車のクラクションで起こしてしまい、申し訳ありませんでした(笑)。
いつアディオスしてもいいようにと、記念にカメラのシャッターを押しようにしています。
でも、本当は鋭角的に突き刺さったラインの下流で豪快にジャンプしているレインボーの写真を撮りたいんですよ。
まだ一度も成功したことはありませんが・・・笑。
ジャンプ&水面ガバガバファイトは本当に肝を冷やしてしまいますよね。
これまで何度もアディオスというかフックアウトしていますから、まだレインボーと繋がっていた時は私もホッと胸をなでおろしました。
知床の次は秋の天塩川ですね。また、宜しくお願いいたします。
Commented by nobu0038 at 2015-08-10 22:09
hide Yunさん こんばんわ。 十勝で毎週楽しまれてますね! 上流部のあそこのポイントには長さ3mほどのガードロープのワイヤーは潜んでいるんですよ、、、、、多くのアングラーの方々があのワイヤーに苦い思いをなされていると思います。 水面を良く見ていると僅かながら水面に変化がありますので次回注意してみて下さい。 あそこのポイントの要点ですが先程お送りしたメールでご確認していただければと思います。 様々な考え方が有ると思いますので片隅の中にでも、、、、
Commented by slowfishing-yun at 2015-08-10 22:29
hideさん、こんばんは。
毎回行きたいフィールドの候補はいくつかあるのですが、雨などの影響もあって、最終的に十勝川へと足を運んでいます。
でも、訪れる度に毎回新しい発見があって、ワクワクさせてもらっています(笑)。
上流域のあそこのポイントにストラクチャーが沈んでいるのは知ってはいたのですが、この日は水位が若干高かったので、つい油断をしてしまいました。
ガードロープのワイヤーでしたか。フライをロストしたことはありましたが、ヘッドまでロストしたのは初めてのことでした。
メール、確認しました。相変わらず良いレインボーですね。リーダー&ティペットのお話は参考にさせていただきますね。
Commented by maximizer828 at 2015-08-10 23:10
Yunさん、こんばんは。
土曜日は十勝MAXお疲れ様でした。
いつも思いますが、寝ずに釣りをして夜中に帰ってくる日帰り釣行を何年も前からしているなんて・・・
今回、十勝MAXを初めて経験した僕は改めて皆さんのタフさを思い知りました(笑)
釣りの方はアミーゴポイントでのLサイズおめでとうございます!
ランディング中の魚体は、遠く離れていても見えるほど大きかったですよ。
僕もヒヤヒヤしながらでしたが、とても楽しそうで良い釣りだなーって感じで見物していたんです。
ハードでしたが、今回も楽しく過ごせました。ありがとうございます。
また宜しくお願い致します。
P.S. Sのオーダーメールしました。
Commented by slowfishing-yun at 2015-08-10 23:56
maximizer828さん、こんばんは。
こちらこそ土曜日の十勝川MAX、お疲れ様でした。
さすがに単独では厳しいですね。帰りはヘロヘロのグロッキー状態、運転ありがとうございました。
いよいよリールをオーダーされましたか。右巻き、左巻きの指定をどうかお忘れなく(笑)。
今回は釣りの方よりも、イズミさんの焼かれたフランスパンが食べられなかった事の方が残念です。
私は食べられませんでしたが、その代わりに家族は大喜びでした。どうか宜しくお伝え下さい。
これから日が短くなるにつれ、ちょっとは楽になるかもしれません。
ハードな釣り旅ですが、また宜しくお願いいたします。
Commented by サワヤカサワデー at 2015-08-12 16:25 x
Yunさん こんにちは。
今更の遅いコメントですが、お許しください。
十勝産のLサイズおめでとう御座います。筋肉質でとても私好みの虹鱒です(笑)
比較的早い流れが多い十勝川でのファイトでしたら楽しいに違いないですね。
次回の更新を楽しみにしております。
Commented by slowfishing-yun at 2015-08-12 21:38
サワヤカサワデーさん、こんばんは。
十勝産?いえいえ、もしかしたらどこかの養鱒場産なのかもしれませんよ(笑)。
でも、十勝川の速くて強い流れの中で大きくなったようなので、サイズ以上の力強さでした。
チャンスがあれば東の本流でも是非一度ご一緒したいものですね。
秋のシーズンにでも、北の本流でお会い出来るのを楽しみにしております。


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