2015年 05月 10日

<Episode #110> 朱鞠内湖MAX / サギ島→北大島

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日差しを遮るのに顔に被ったフィルソンのハットの中で、春の風が奏でる白樺林の葉音と波の音のシンフォニーが静かに響く。
朱鞠内湖に浮かぶ午後の北大島で、流木を枕にして僕が眠りに落ちるのにそれほど長い時間は必要ではなかった。
sugiさんが言うように、時おり渡船のエンジン音が小さく響く以外、本当に朱鞠内湖では人工の音が耳に届くというのは稀なようだ。
アングラーがその身を置くロケーションだけでなく、きっとこれも朱鞠内湖で釣りをすることの魅力のひとつなのだろうと僕は思う。


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GWの前半にこの地を訪れたときよりも、フィールドに吹く風は幾分冷たかっただろうか。
当初は北大島に渡してもらう予定でいたけれど、前日のイブニングは湖水の濁りにもかかわらずハッスル岬やアオイ島が好調だったそうで、
漁協の中野さんのお勧めもあり、今年初めてアングラーを渡すというさらに奥のサギ島へとsugiさん、Fさんと渡してもらった。
解氷して間もない朱鞠内湖はまだ減水時期ということもあり、硬い泥底の遠浅のポイントがサギ島ではどこまでも続いていた。


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僕が朱鞠内湖では最も信頼しているシンプルなオリーブゾンカーとインターミディエイトのアトランティックサーモンSHの組み合わせで、
ポイントを探ってみたものの、期待感たっぷりの早朝の湖の静かな時間は相変わらずいつものようにゆっくりと流れていった。
GW後半の強風の影響もあり、湖の濁度はかなり高かっただろうか。
これが十勝川の下流域だったら、もうしかしたら僕はアメマスとの出合いを半分以上諦めていたかもしれない濁度だったと思う。


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3人であれこれと相談の上、もう一度漁協へと連絡し、サギ島から北大島へと渡してもらうことにした。
ちなみに早朝渡船は2500円、さらにポイント移動となると追加で1500円の料金設定。
この料金設定だと、次回からのポイント移動はかなり要検討になるだろうか。

オリーブ、ゴールデンオリーブ、それにグレーオリーブとアングラーの気まぐれでいくつかのゾンカーを巻き足しておいた。
濁りの中ではブラックも目立つかなと思ったけれど、朱鞠内湖のイトウさんはどうやら見つけられなかったご様子。
そして今回も沈んだ切り株への根掛かりでかなりの数のフライをロスト。
フライのロストと同時に、2.5号フロロカーボンのラインが巻かれたスプールからティペットがどんどんと減っていく。
とうとう最後には交換用のティペットも底をつき、僕自身の準備不足ながら少々テンションダウン気味。


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北大島に渡ってから、まだまだ群れは小さかったけれど、やっとベイトとなるワカサギの群れのスクーリングを見ただろうか。
北大島ではアトランティックサーモンSHをインターミディエイトからS1/S2にチェンジして、繰り返し何度もキャスト&リトリーブ。
期待していたイブニングともなると、僕のキャストレンジ内で朱鞠内湖のイトウがヘッドアンドテイルで泳いでいく。
慌ててフライをキャストしたけれど、やっぱりこの濁りの中では残念ながらノーチェイス。
でも、しばらくすると僕の横でキャストしていたFさんの方から、来ましたとの声が響く。
ふと横を見ると、前日に届いたばかりの彼の#6/7番のマイザーMKSが綺麗な孤を描いていた。
スペイ&スカジットを始めてまだ1年未満のFさん、ルアーロッドではたくさんの大きな魚とやり取りしてきたけれど、
フライロッド、それもツーハンドロッドとなると、まだなかなか取り込みに慣れないご様子。
ランディングをヘルプした僕も、ガバガバっとイトウが岸際で暴れて2度ほどミスしたけれど、何とか3度目に無事にランディング。
繁殖行為を終えたばかりのイトウなのだろうか。
ボディのいたるところに傷のあるまだ赤い婚姻色の残ったオスのイトウだったけれど、立派な70クラス。
Fさん、コングラチュレーション。

そして僕はというと、朱鞠内湖MAXで立派なノーバイト、ノーフィッシュ。
どうやら朱鞠内湖のイトウさんだけでなく、アメマスさん、サクラマスさん、ウグイさんにも見放されてしまったようだ。
次回この地を訪れるときは、イブニング色に染まる岸辺の水際で、野性味に溢れたイトウさんに出合えればいいのだけれど。


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Today's BGM :


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by slowfishing-yun | 2015-05-10 19:42 | Fishing Reports | Comments(8)
Commented by やすこう at 2015-05-11 02:40 x
 こんばんわ、Yunさん、今週も行かれたんですね。
 美しい写真ですが、少々寒々しい風景が雪解けの時期の朱鞠内湖を思い出します・・・
 湖の濁度は高かったようですね。多少風があるほうが釣れる気がしますが、やはり濁りすぎるとまずいんでしょうね・・・
今年は雪解けが早いようなので、川のほうもきっと早めにコンディションが良くなるんでしょうね。いまから、6月の釣りを楽しみにしています。(残念ながらショートステイの予定ですが・・)
Commented by maximizer828 at 2015-05-11 20:47
Yunさん、こんばんは。
週末はハードなMAX朱鞠内湖、たいへんお疲れ様でした。
それにしてもYunさんはタフですね!
あのMAXを初めて経験した僕は翌日も眠くて大変でした(笑)
Yunさんのお蔭で、今回は宝くじにでも当たったような幸運にめぐりあうことができました。ありがとうございました。
次回、またMAXに行くときは前日の仮眠とリールファイトがしっかり出来る様にがんばります。
P.S やっと実感が沸いてきました。
Commented by andieloop at 2015-05-11 21:10
Yunさん、こんばんは!
お疲れ様でした。
ご自身の釣果は少し残念だったようですが、Fさんのメモリアルに立ち会うことが出来たようですね。
最後の写真はイブニング時の写真でしょうか?とても素敵な写真だと思いました。
それにしても、フロロ2.5号が無くなってしまうほどの根掛りには驚きました。ここでは、凝ったフライは使えませんね・・・私も、いつかこの湖を訪れることを夢見てごくシンプルなゾンカーなどを巻き貯めておこうと思います。
Commented by slowfishing-yun at 2015-05-11 22:29
やすこうさん、こんばんは。
本流はまだコンディションが落ち着かないようなので、今月は例年通り湖月間になるかもしれません(笑)。
でも、今年は雪融けが早いようなので、テレメーターを見ると、やすこうさんがお好きな湧別川も水位が落ち着き始めているようです。
きっとやすこうさんがこちらに来られる頃には、新緑に包まれた素敵な本流が待っているかもしれませんね。
今回も朱鞠内湖はかなり期待したんですが、濁りがちょっと厳しかったです。
でも相変わらず朱鞠内湖のロケーションは素晴らしいですね。
Commented by slowfishing-yun at 2015-05-11 22:39
maximizer828さん、こんばんは。
土曜日はお疲れ様でした。やはり時間差で実感が沸いてこられたのでしょうか(笑)。おめでとうございます。
何しろ新しいロッドでの出合いですから、きっとメモリアルになるのでしょうね。
さすがにMAXは私も疲れますよ。徹夜明けでずっとロッドを振り続けることは、めまいを覚えてしまいそうです(笑)。
次回はコンディションの良いイトウさんに出合えるといいですね。
きっと何度か経験を積まれたら、しっかりとリールにラインを巻き込むことが出来るようになると思いますよ。
Commented by slowfishing-yun at 2015-05-11 22:49
andieloopさん、こんばんは。
日中は風もありましたが、やはり濁りが厳しく、今回の私にはツキがなかったようです(笑)。
ちょうど目の前をヘッドアンドテイルで横切って行ったイトウさんは、Fさんの方へと泳いでいったみたいです。
Fさんに微笑まなかったら、きっとその横でキャストされていたsugiさんに微笑んでいたかもしれません。
ティペットは私の準備不足です。予備のリーダーをいくつか所持していたので、何とかその場を凌ぎましたが・・・。
それでもフライのロストは10本以上でしたから、今日は仕事帰りにテムズでフックを買ってきた次第です。
andieloopさんも朱鞠内湖MAXにチャレンジされてみますか?その際はお付き合いしますよ(笑)。
P.S.最後の写真はFさんからいただいたものを加工させていただきました。
Commented by sugi at 2015-05-12 08:15 x
yunさん、おはようございます。
先日はご一緒させていただき、MAXを堪能することが出来ました。
あのタフコンディション、一人ならきっと逃亡していたことと思います。yunさんには珍しくノーバイト、ノーフィッシュあるんですね~。あの日は北竜の道の駅で5時間近く仮眠?を取り家路のつきました。歳を増すごとにMAXが体の負担になっていることを痛感している次第です。
またの機会MAXをご一緒に堪能出来ることと楽しみにしております。
Commented by slowfishing-yun at 2015-05-12 21:03
sugiさん、こんばんは。
土曜日の朱鞠内湖MAX、お疲れ様でした。
私も年々MAXが翌日の体に堪えるようになりました(笑)。
それにしても土曜日は湖水がターンオーバーした時のように濁っていましたね。
ノーバイト、ノーフィッシュは良くあることなんですが、意外と気分はやり遂げた感に包まれていたりします(笑)。
おそらくsugiさんは今週末もMAXですよね。天気がちょっと心配ですが、その際は宜しくお願いいたします。


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