2016年 12月 04日

<Episode #300> 先週の忘れ物

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少しすき間の空いたプラスチック製のチープな僕のフライボックス。
そんなフライボックスは100円ショップで売っているピルケースにぶつかり防止用の薄いウレタン製シートを貼ったものだったりする。
最近は歳のせいか遠近感がなかなかつかめず、対岸の枝にフライを引っ掛けてしまうことが多いようだ。
だからVARIVASの6番のストリーマーフックにLサイズのブラスビーズを通し、オリーブのウーリー仕立てのストリーマーを数本巻き足す。
週末に足を運ぶフィールドは道南の後志利別川にすることする。
先週のフィールドで感じたアメマスの躍動感とフッと消え去る生命感とが、まだしっかりと記憶の中に残っている。
そんなフィールドに置き忘れてきた忘れ物を探しに、土曜日の早朝には車を道南に向けて走らせていた。


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峠の下り坂や木立に覆われたカーブのアイスバーンに、何度も車のテイルが滑ってヒヤッとする。
あともう少しでプラットホームに届いてしまうスタッドレスタイヤは、そろそろ履き替え時なのかもしれない。
白波の立つ島牧海岸にアングラーの姿は皆無。
北西の強い風を受けて海岸沿いに立ち並んだ風車の羽根が勢いよく回っていた。

先週に訪れた時にあった雪はすっかりフィールドから姿を消していた。
初冬の青空が頭上には広がり、小さな雲が北西の風に吹かれて泳いでいく。

今回はロッドをマイザーの13フィート、5/6番のMKSにすることにした。
リールシートにセットしたFarlexの3 3/4"S-Handleには480grのスカジットコンパクト(F)が巻き込んである。
そしてティップには自作の15フィートのT-11を繋げた。


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気になっていたランの2ヶ所を2回も流してみたけれど、ゆっくりとスイングするフライに何も違和感を感じることはなかった。
今日も結局先週の忘れ物を見つけることは出来ないのかと、ブツブツと独り言を思わず呟いている自分にハッと我にかえる。
風に揺れた木立の幹が擦れ合い、キーキーと鳴き声のように響いてきた。
日が陰ると一気に体感気温が下がってしまい初冬の釣りの様相を呈していく。

最後に訪れたランでやっと僕は2尾のアメマスの躍動感を感じることが出来た。
決して大きくはないサイズだけれど、僕にとってはあっけなくもあり、反面どこか報われたような嬉しい出合いでもあった。

まだ15時半だというのにフィールドに映った僕の影が長く伸びている。
そんな影は夏の影とは違ってどこか物寂しいもののように僕には思えた。
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# by slowfishing-yun | 2016-12-04 15:07 | Fishing Reports | Comments(2)
2016年 11月 27日

<Episode #299> 2バイト、2テイク、2アディオス&ノーフィッシュ

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空は冬色の雲に覆われていたけれど、風が思ったよりも穏やかな道南のフィールドだった。
数名のアングラーがロッドを振る日本海らしい青白い海の色をした島牧海岸を通り過ぎ、さらに南下して後志利別川を車は目指す。
数日前に降った雪でフィールド一面は予想以上に雪色に覆われていた。
本流の水位は思ったよりも低く、僕はRIOのiShortの先に結ぶティップの選択に少々迷ったかな。


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冷たい本流におそるおそるウェーディングし、体感する流れの速さと水深でティップを15フィートのT-11にすることにした。
ネオプレーンウェーダーのブーツの底から僕が感じるのは、小さな礫からなる後志利別川らしいフワフワとした柔らかさだろうか。
11月も末ともなると明るい時間はあっという間に過ぎてゆき、あたりが暗くなり始める日の入りは16時過ぎ。
期待していた後志利別川のアメマスからのコンタクトが訪れない時間が続き、お昼過ぎには尻別川への移動も考えたけれど、
なるべくなら少しでも長くロッドを振っていたいので、友人たちと相談の末、そのまま一日を道南の本流で過ごすことにした。
結局イブニングライムまでの間に僕らが巡ったポイントは5ヶ所となった。


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道南の本流はとにかく透明度の高い静かで穏やかな流れだった。
コーンヘッド仕様のブラスパイプのチューブフライもティペットの先に結んだけれど、3ヶ所目の少し深みのある流れからは、
先週に巻いたビーズヘッド仕様の小さなオリーブのウーリーに結び換えた。

小刻みなトゥイッチングにショートリトリーブを加えたスイングの終わりかけに、グーゥンとラインに負荷がかかる。
手にした"Black Spey"仕様のロッドのバットからの曲がり具合からして、2度目のテイクはなかなか悪くないサイズのお相手だった。
でも慌ててリールにラインを巻き込み、さあこれからという時に何度目かのヘッドシェイクで残念ながらアディオス。
水面に向かって鋭角的にピーンとテンションのかかったラインから、それと同時に躍動感が失われてしまった。
ほんの少しでもいいから全身に白点を散りばめたその姿を見てみたかったなぁ・・・。
そして、ショートバイトも含めて今日はこんなことばかりが続く。
どうやら今年の僕の本流での釣りを象徴しているかのようだ。

イブニング近くなると気温も下がり、さすがにロッドのガイドにも冬の訪れらしい氷の塊ができ始める。
例年ならこの時期ともなると十勝川の下流域に足を運ぶのだけれど、伝え聞くところによるとコンディションがあまりよくないとのこと。
そんな訳で、また機会がれば気温が上がりそうな時にでも道南の本流に足を運んでみようかと思う。
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# by slowfishing-yun | 2016-11-27 18:08 | Fishing Reports | Comments(4)
2016年 11月 21日

<Episode #298> 週末は1100kmオーバーの釣り旅

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さすがに4人分の荷物を車のカーゴルームに積み込むと、僕の車もリア側が少し沈んだ姿勢になった。
札幌の自宅を出発したのが深夜の2時。そして車が目指した先は道東の屈斜路湖。
本当は十勝川アメマスキャンプと称して友人たちと十勝川の下流域で過ごす予定だったけれど、
夏の台風などの影響で本流のコンディションが良くなく、今回は恒例のアメマスキャンプを中止して行き先を大きく変更したのだった。
早朝にフィールドに辿り着くと、波ひとつない鏡のような湖面の屈斜路湖が存在感たっぷりと僕らの目の前に広がる。


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風がそよとも吹かない屈斜路湖で僕がキャスト&リトリーブした回数は、おそらく30回にも満たなかっただろうか。
平日の夜に時間を見つけて少しだけ巻いたフライも、何事もなかったように戻ってくることの繰り返し。
時折り岸際で小さなウグイと思われる小魚の作る波紋が、ポワーン、ポワーンと広がる。
それにしても釣りにはとてつもなく不向きな穏やかさに満ち溢れた屈斜路湖だっただろうか。

友人たちと相談して、今度は東の果ての小さな沼へと大きく移動することにした。
それにしても極東の茫洋とした風景は北海道に住んでいながらも独特と感じることがある。
そんな極東の小さな沼でやっと小さなアメマスが僕のフライを見つけてくれた。


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翌日は屈斜路湖の川湯の小奇麗な温泉宿からさらに大きく移動する。
目指した先は太平洋側を流れる日高幌別川。
雪のないフィールドで初めてスイングの釣りを楽しんだけれど、結局スイングするフライに生命感が得られないまま時間が過ぎていった。

トータルの移動距離はおそらく1100kmオーバーだと思う。
きっと釣りをしていた時間よりも車で移動していた時間の方が長かったかもしれない珍道中だった。
こんな長距離ドライブは僕にとっても初めてだし、これからも友人たちとはことあるごとに話しの種になるのだろう。
もちろん笑い話のひとつとしてではあるが・・・。
でも一番印象に残ったのは、車の中で117クーペの話をしていた時に、偶然にもその117クーペとすれ違ったことだろうか。
こんな奇遇はタイミングがあまりにもよすぎてちょっと怖いぐらい。
きっと今回の釣り旅は鱒ではなく117クーペに出会う釣り旅だったのかもしれない。


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# by slowfishing-yun | 2016-11-21 21:54 | Fishing Reports | Comments(10)
2016年 11月 15日

<Episode #297> REARTH(リアス)・ネオプレーン・ストッキング・ウェーダー

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愛用していた僕にとっては2本目となるモンベル社のネオプレーン製のストッキングウェーダーもかなりくたびれてきた。
ストッキング部分からの水漏れはアクアシールなどで何度も自分で修理してきたけれど、そろそろ限界に近いかもしれない。
ネオプレーン製のストッキングウェーダーは水温が低い早春や晩秋から初冬にかけての本流で、僕にとっての必須アイテム。
生地の厚い丈夫な透湿性のストッキングウェーダとフリース地のインナーにヒートテックのタイツという組み合わせもあるけれど、
やはり僕としてはネオプレーン製のストッキングウェーダーの方が安心かもしれない。

そこで最近REARTH(リアス)から発売されたネオプレーン製のストッキングウェーダーを購入してみた。
本当はネオプレーンだけのものがよかったけれど、今回は透湿素材の胸周りとネオプレーン素材のハイブリッドモデルである。
ちなみに胸周りの透湿素材にはグレーとガンメタブラックの2種類がるけれど、僕が選んだのは後者の方。
ネオプレーンのカラーはダークグレーといった感じ。
もう少し他の色があるとジャケットとの組み合わせで楽しめるかなと思ったりもした。

さっそく試着してみたけれど、フィット感は申し分なかったし、縫製などの各部の作りもしっかりとしている印象。
本当はフィールドで試してみたいところだけれど、今シーズンの本流はそろそろクローズ間近だから、
このウェーダーのフィールドでの使用は来春といったところだろうか。
でも残念なのは、REARTH(リアス)のHPではこのウェーダーは限定生産製品との事。
僕としては是非とも定番製品にして欲しいのだけれど・・・。
とにかくこのウェーダーも何とか3シーズンは持たせたいだろうか(笑)。


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# by slowfishing-yun | 2016-11-15 21:30 | Slow Fishing | Comments(4)
2016年 11月 13日

<Episode #296> 初冬の湧別川

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いつのまにかフィールドは少しずつ晩秋から初冬へとシフトしているようだ。
とりあえずガレージの奥から引っ張り出してきたスノーシューを車のカーゴルームに積み込むことにする。
週末は積雪の多い天塩川にするか、それとも工事による濁りは収まったけれど水位の低い湧別川にするかで随分と迷った。
きっと天塩川なら駐車スペースを探すのに苦労し、さらにスノーシューが必須アイテムとなるだろう。
masaさんと相談の末、湧別川へと車を走らせることにする。


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ロッドはMeiserの12フィート6インチのMKS、コスメは黒いグリップがお気に入りの"Black Doctor"仕様。
リールはSaracioneのMk.V 3 1/2" オールブラック。
ラインはRioのiShort475grに15フィートのT-11やT-8の組み合わせ。
この日はプラス気温だったけれど、これから気温がさらに下がるとお気に入りのS-Handleのリールたちは春までしばらくの間お休み。

河口からそれほど遠くはないせいか、フィールドではカモメの姿をよく見かけた。
頭上には雲のすき間から初冬の青空が顔を出し、フリース地のグローブがなくても何とか釣りには支障がない。
それにしても予想よりも水位が低くて川幅も狭いから、お気に入りのロッドでは少々物足りなさを感じてしまう。
最初の2ヶ所のポイントでは残念ながらノーバイト。
水温の低さで僕の足先はすでにジンジンと痺れている。


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ティペットの先にはコーンヘッド仕様のチューブフライ"Interaction"のESLやエッグパターンの”Snaelda"を結ぶ。
3ヶ所目に訪れたポイントでやっとこの日初めての躍動感がお気に入りのロッドに訪れた。
やはりお相手はレインボーではなくプリプリのコンディションのよいアメマス。
そのあとも同じランで3度ほどアメマスらしいサカナとやり取りしたけれど、残念ながらすべてアディオス。
ロッドの曲がり具合から、おそらくもう少しサイズアップしたアメマスも混じっていたと思う。

濁りが落ち着いても台風による増水の影響が強く残っていた湧別川だった。
お気に入りだったポイントはすべて様変わり。
来春に訪れることがあれば、きっとポイント探しから始まるのかもしれない。
それも考えようによっては楽しみのひとつととなるのだけれど・・・。

今年の本流でのスイングの釣りもそろそろ終わりだろうか。
何となく物寂しい気分になりながら、リールにラインを巻きこむことにした。
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# by slowfishing-yun | 2016-11-13 16:36 | Fishing Reports | Comments(6)